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昭和10年春、女子医専を卒業した寿子は、満州・大連へ赴任する。帝大の科学者と祝言をあげたちゑ。六代目尾上菊五郎の妾となった芸者の松太郎。不穏な世相を背景に、三麗花はそれぞれの道を歩みだす。やがて訪れた再会の日、満州国皇帝の御前で彼女たちが詠んだ秀句とは――。永井荷風、高浜虚子、甘粕正彦、川島芳子、愛新覚羅溥儀ら、多彩な人士と交錯する、三麗花それぞれの人生。“句会小説”として話題となった直木賞候補作「俳風三麗花」、待望の続編。
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Posted by ブクログ 2014年07月28日
三浦しをんの書評本(「本屋で待ち合わせ」)で紹介されていて読んでみた。が、しまった続編のほうだった!(汗)どうも書評の内容より硬派で、かなり時代に翻弄されダイナミックな筋立てで、「暮愁先生、かっこいい!」とか「句会で言い寄るエロオヤジをとっちめる」といった軽い乗りではないので???と思っていたが、こ...続きを読むの読書メモを残すにあたり検索してみて初めて気づいた。。。でも、こちらは歴史小説っぽく仕上がっていたので、男性としては、こちらのほうが楽しめたかもしれない。 昭和初期の日本が舞台。句会に集う人々が主人公ということもあるかもしれないが、言葉遣いが丁寧、風流、旧き良き日本の姿があって気持ち良い。作者の文章もとても流麗、優雅。”お目もじが叶いませんが” ”お言伝を” ”鹿島立ち” etc. etc. 随所に、もう何年も実際には聞いていない言葉が登場してきて、思わず背筋を正して読もうかと思ってしまう。 もともと句会に出てくる三人の女性が主人公(ゆえに三麗花)なんだけど、この「草の花」は、登場する誰にも、それぞれにストーリーがあり、またそれぞれが切なく美してくて、なんともイタタマレナクなる。そして、各エピソードを際立だせるように要所要所で差し挟まれる、俳句、季語の数々。日本人に生まれてよかったなと、思わされる一冊だった。 思わず仕舞い込んでいた「歳時記」(合本俳句歳時記-角川書店編)を取り出して、手の届くところに置いてしまった。俳句を詠むまではいかないだろうけど、せめて季節感の乏しい異国の地にいるのだから、季語をみて遠く日本の四季に思いを馳せようと思う。 良書でした。1巻目も読んでみるかな。。。。
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草の花 俳風三麗花
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