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万人が投資家になる時代に、 幸福はあるか。 1990年代以降進んだ資本主義の徹底化=グローバリゼーションとは、私たちのあらゆる行動を「消費」へ、そして最終的には費用対効果に基づいた「投資」へと変えていく現象である――。グローバリゼーションは、私たちの行動とメンタリティをどう変えてしまったのか。市場と貨幣の綿密な考察から資本主義の原理を解明、そこから新たな展望を構想する一書。
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Posted by ブクログ
読んだ。面白かった。 p20- p29- p41- p46- p49- ★p52- p55- p144- ★p173- p180- p192- p208- p225-
資本主義、自由競争こそが理想の世界を作ると先進国の多くで信じられ、グローバルにその価値観を展開してきた。しかし現在、格差拡大、世界規模の環境破壊に注目が集まり、資本主義に問題があるのでは?という論調が強まっている。 本書は、そういう議論を理解するための前提として、資本、貨幣の役割、機能、歴史と、問題...続きを読む解決の施策としてのコミュニティ通貨について解説する。 内容はとても面白いが、意見と事実か混ざるのと、理解を助けない比喩が多く、文章が読みづらいのが残念。
少子化やコミュニティの分断などに見られる「個」という現象の発生を、グローバリゼーションに見出すもの。ここまではよくある流れだが、更に踏み込み理屈を明らかにしている。 そこには「貨幣」の観点が設けられており、全ての行動が「消費者=労働者」的な再生産ということではなく、「投資家や資本家」と同様の動きで...続きを読むある投資という概念が浸食していきていることを上げている。 それがために全ての行動は貨幣というものによって価値基準を画一化されており、投資家であるがゆえに行動にはリターンを求める必要がありそれらが「機会費用」として捉えられる。それがため、子育てなども自分の収益を下げるものとして認識され、少子化が進む。 それらの背景には貨幣による「資本の蓄積」があり、その日暮らしの再生産ということでなく、資本家的な属性を持つようになっているということが上げられている。 貨幣の制度がグローバリゼーションを資本主義市場経済としており、ここの改革をしないと上記の個の分断が進むことなどは止められない、という流れ。 解決策としてメディアとしてのコミュニティ通貨の導入を行うことで、情報伝達手段としての貨幣や経済的価値としての貨幣をつくっていく、という感じ。 ①個に分断されていくことによるメリット、デメリットの経済面からの解析や、更にそれが進むことの方向での考察 ②コミュニティ通貨という概念のわかりやすい説明 上記①②がほしかったが、労働者が投資家的になってきている、だから、少子化などが進む。「貨幣」が根本にある、というのはこれまで触れてきた意見で初めての論だったため、更に深堀りしていたいし、腹に落ちている
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