金閣寺の燃やし方

金閣寺の燃やし方

616円 (税込)

3pt

4.3

若い修行僧はなぜ火を放ったのか。「金閣寺焼失事件」に心を奪われ、共に事件を題材に作品を書いた三島由紀夫と水上勉。生い立ちから気質まで、すべてが対照的な二人を比較すると、金閣寺の蠱惑的な佇まいに魅入られずにいられない日本人特有の感覚まで見えてくる。著者ならではの分析眼が生きた文芸エッセイ。

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金閣寺の燃やし方 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    下からの視線の水上勉、上からの視線の三島由紀夫。水上勉は林養賢に同情的で、三島由紀夫はドライな見方をしている。これは、「五番ます夕霧楼」、「金閣炎上」と、「金閣寺」を読んだ時にも感じたことである。重松清氏の解説が秀逸である。

    0
    2023年12月17日

    Posted by ブクログ

    小説において金閣寺を燃やした二人の作家、三島由紀夫と水上勉。
    二人の金閣寺(あるいは、金閣寺を燃やした実在の青年僧 林養賢)へのアプローチを、対比させている。

    生い立ちも気質も全く異なるふたりでありながら、金閣寺を結節点として、繋がっている。

    三島由紀夫の金閣寺は何度か読んだんだけども、水上作品

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    2014年02月23日

    Posted by ブクログ

    題名が、実に刺激的だ。金閣寺は、美しいがゆえに燃やされるために存在しているのかもしれない。金閣寺は様々な戦乱や戦争を経ても550年間に燃えることはなかった。屹然として金閣寺は存在していた。美しいことは、永遠であってはならない。それをたった一人の僧が燃やした。あくまでも、燃やされる対象としての金閣寺で

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    2021年03月10日

    Posted by ブクログ

    金閣寺放火事件に取材した三島由紀夫と水上勉の小説や本人同士を比較したエッセイ。
    ずーっと昔から読んできた著者の本だし、文学批評っていうのもおもしろそうと思って手にとったけど、かなりしっかりした文学批評で、読み応えもあったしほんと面白かった。同じ事件をテーマにしても、作家によってここまで違ってくるもの

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    2014年11月07日

    Posted by ブクログ

    この一冊を読んでから三島、水上作品を読めば数十倍面白くなること間違いなし。三島由紀夫、水上勉のあの凄まじい生い立ちを知らずと今までのほほんと作品を読んでいたなんて、恥ずかしい…、と言うかもったいないことをしていた。一滴文庫にいつか行ってみたいな〜。

    0
    2014年07月20日

    Posted by ブクログ

    京都人にとっては、このタイトルはいくら洒落といっても文化財というものを愚弄しているかのごとく響くことに間違いない。出版業界が東京人で占められるようになると大変なことになると予感させるに十分だ。

    とはいえ順調に対象領域を広げてきた酒井の成長が、ついにここまで来たかと驚いた。僕自身が、三島の金閣寺と水

    0
    2018年10月14日

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