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言葉、風景、人たち、本……。この国の未来にむかって失われてはいけない大切なもの。20世紀の終りから21世紀へ、そして3.11へという時代に立ち会いつつ、再生を求めて、みずからの詩とともに、NHKテレビ「視点・論点」で語った17年の集成。
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Posted by ブクログ
1日がめまぐるしくなった、この時代だからこそ立ち止まって考えたいと思った 急がずじっくり過ごしていきたいですね_φ(・_・ 2021-9-6 ☆4.8
便利な生活へと成長し続け、次第に忘れらていく感受性。 スマホを持ち歩き、気がつけばデジタル中毒の自分。 言葉・風景・本・習慣等のなかから生まれる大切な時間を歳を追うごとに感じ取れなくなっていました。 そんな忘れられていた大切な時間を蘇らせてくれる1冊です。 著者の長田さんとこの本を買って勧めてくれた...続きを読む彼女に感謝したいです。
NHKテレビ「視点・論点」で1995年から17年にわたって語った48回の元原稿を初めてまとめた全篇に別の3篇を加えたものだそうです。 「なつかしい時間」とは日々に親しい時間、日常というものを成り立たせ、ささえる時間のことであり、誰にも見えているが、誰も見ていない、感受性の問題をめぐるものであるそうで...続きを読むす。 他には、ことば・時間・風景・本・対話・自作の詩などを中心に語られています。 1995年に放送された第1回目の「国境を越える言葉」では、「言葉以上におたがいを非常に親しくさせるものはありません。にもかかわらず、その言葉を共有しないとき、あるいはできないとき、言葉くらい人をはじくものもありません。国境を越える言葉というものは、ないものについて言うことのできる言葉ではないだろうかと思うのです。自由。友情。敵意。憎悪。そういった言葉は誰も見たことがないけれども、そう感じ、そう考え、そう名づけて、そう呼んできた、そういう言葉です。国境を越えそれぞれの違いを越えるのは、言葉でなくて、言葉が表す概念です。おたがいを繋ぐべき大切な概念を共有することが、じつは言葉を異にするおたがいの共生を可能にしてゆくのだ、というふうに思うのです」 という話を宮沢賢治とペルーのセーサル・バジュッホという二人の詩人が共有していた、死者への深い祈りと沈黙とを例にあげて語られています。 人間にとって大切なことを忘れそうになったとき、繰り返して読みたい一冊であると思いました。
よい!! 人との関係、対話について、場づくりについて、とても共感できる。 視点論点のまとめだそうで・・・そんなの出演していたなんて、知らなかった・・ショック。。。 長田弘は大学生の頃に出会って、当時は鬱々すると、詩をよく書き写していた。 内田樹、外山滋比古などの言っていることに通じるなーと、思い出し...続きを読むた。 日々の中で、学びと気づきと生きる力、指針を見出す感性と思考を持つことを思った。詩人なので、言葉がとても美しい。 下記引用 「この世界の子どもたちである私たちに必要なことは、一か八かといった一発勝負ではなく、創造というのは再創造であり、発見というのは再発見なのだという考え方、受け止め方を、毎日の生活のなかに、自分の生き方、感じ方のなかに、蘇生させてゆく努力なのではないでしょうか。」
私の詩人長田弘のイメージは、いつも大きな樹と寄り添う物語の人があります。樹はその人の原風景であり、自然とのつながりでもあります。NHK視点・論点で長い間語られた物語の終結として、今の時代を深く振り返る鏡でもあるようです。 一人一人の生きてきた証としての原風景、良き時代という安易な表現ではなく、人...続きを読むと人、人と自然が相対して寄り添ってきた記憶をもう一度手に入れたい。 3.11以降に人々の中に生まれてきた、本来の繋がり、人と人とのつながる社会への思索として、読み返してみたいと思う。
1995年から2012年までの17年間、NHK「視点・論点」で著者が担当した48回分と同じ時期に話した別の3篇をあわせて収録したエッセイ集です。 現代において「時代の影」へと追いやられてしまった尊いものに目を向けるような問題提起のエッセイ集といったふうでした。「そこが問題なのではないですか」にいた...続きを読むるまでの分析や感じていることが細やかです。だから読んでいて「うん、たぶんそうなんだろうなぁ」とこちらが思えるという、理解する上での納得という土台に乗っかるような問題提起なのです。少なくない章でその具体的な答えを探し実行するのを読者に委ねていましたが、その問題提起に至るまでのなかで、近代の古典などを引いたり紹介したりしながらですから、読んでいてもなかなかおもしろみがあるのです。文学世界の碩学の話を聞いている気分になります(著者は詩人です)。 どういった事柄を問題として提起しているか。たとえば、発信力ばかり叫ばれる今、受信力だって同じくらいいやそれ以上に大切ではないか、というようなことを述べていらっしゃる。これは98年の時点でこう考えておられるのでした。受信力については、リテラシーを磨こうという言説が今、これに対応しだしていますが、本書の後半で著者もリテラシーについてしっかり書いています。 また、風景の中で自らの小ささを感じる経験がとぼしいから、尊大な人が増えたのではないかという説にも、そうかもしれないと思いました。「風景の中にいる」ってことをしないですよね、なかなか、自分も含めて多くの人がそうなのではないでしょうか。 といったように、本書では言葉や記憶や風景や対話、そして時間といったものを、温故知新のように、かつての在り方を知り今また再び確かめることの大切さを問い、訴えたものだと言えるでしょう。とはいえ、説くとか訴えるとかの言葉を使ってでは本書の感想としてはズレてしまいます。もっと、解きほぐされた言葉で、言葉にならないものがあることを見据えた上で語りかけてくれています。 著者自身の豊かな世界観から発せられる数々の考察は、現代人の貧しい世界観を自問するきっかけとなるものだと思います。世界観なんてものを俎上に載せると、正しいか正しくないかでの二択で世界観が語られたり、散文的に乱立する世界観をイメージしたりしがちかもしれません。でも、この本から学べることはそういった種類の見方ではなく、その世界観が豊かなのか貧しいかです。 僕がそこから感じたのは、まず豊かな世界観を持つようになってから、たとえば経済を考えてみてはどうなのだろう、ということでした。多様性といわれますが、多様性の前段階に豊かであること。そうした豊かさの基盤が、多様性だって根付かせてくれるのではないか。同じフィールドで共存しうるというのはそういうことなんじゃないでしょうか。 ……などなど、きっと何度も本書を読み返せば、いっとき豊かな気分になったその効果が板についてきそうな気がするのでした。
読書をする習慣とは読むだけでなく手元に置いておく、生活の中に本を溶け込ませるだけでも読書力は鍛えられるという。この言葉には読書への敬意を感じた。 現代人はデジタル化が進む中で日常の風景を感じ取る能力が低くなっている感じた。これは精神衛生上よろしくないのではないか。時には立ち止まり何もしないで過ごすこ...続きを読むとの大切さを教えてもらえた。
やはり、本に興味があるので、読書のページでつい手が止まってしまう。 〇挨拶という言葉の本は、アイは「押す」、サツは「押しかえす」という意味の、相手あっての言葉です。(p15) ☆相手を見て、笑顔で挨拶したい。 〇自分の日常のなかに、とにかく一冊の本がある、なければ置く。(p103) ☆読書の...続きを読む原点。だから、本の内容が分からなくてもいい。こういう話を読むと、小学6年生のときの担任が「モモ」を読んでくれたことを思い出す。あんな分厚い本読んでもらわなければ親しめなかっただろうよ。 〇人を人たらしめるのは、「習慣」の力なのだ。(p161) ☆日々、何を重ねるかが大事 ①自分に嘘をつかない。 ②おいしいものを作る。 ③自分が本当に好きなことをする。 この辺りを大切にしたい。
やはり、人本来の力は経験でのみ蓄積する。外部記憶は人間を違う生き物にしてしまう。この流れは止めなければならない。日本人気質が消えてしまう。
日々の風景と時間と読書を愛した詩人が、NHKテレビ「視点・論点」で毎回語った元原稿が中心になっています。▼わたしたちは風景の中で生き、そして暮らしています。しかし、現代は、大切な風景の感覚が失われてゆき、クローズアップの時代。部分を拡大して、全体を退けます。風景の中に在る自分というところから視野を確...続きを読むかにしてゆくことが求められなければならない。▼自然が作り出すのは、懐かしい時間です。▼読んでいて、ふと懐かしさを感じ、大事なことを思い出したような気持ちにさせてくれる本です。
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