誰にも書ける一冊の本

誰にも書ける一冊の本

495円 (税込)

2pt

疎遠(そえん)だった父の死に際して故郷に帰った「私」に手渡されたのは、父が遺(のこ)した原稿用紙の束。気が乗らぬまま読み進めるうちに、過去にまつわるいくつかの謎が浮かび上がる。果たしてこれは、父の人生に本当にあったことなのだろうか? 次第に引き込まれるうち、父と子の距離は、少しずつ埋まっていく――。父親の死を通して名手が鋭く描き出す、生きる意味と、親子の絆(きずな)。

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誰にも書ける一冊の本 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2015年09月05日

    自分、こういう、父から子へっていう話に弱いんだなってことに気付かされた。

    原稿の中の父と原稿を読む子の人生が重なり合うような重なり合わないような、付かず離れずな空気感からこの親子のいままでの関わり方を感じた。

    家族のことはよく知っているようで、本当は何も知らないのかもしれないと思った。

    短いな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年10月18日

    「人が生きるというのは、自分が主人公の物語を書き続けることだ」
    「だから、人生を終える時には、一冊の本が出来上がっている」

    自分にも書けるだろうか。
    親の人生を読んでみたら面白いだろうか。
    そもそも昔の親の人生とか知らないなぁ。。

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    Posted by ブクログ 2019年04月07日

    父親の死を目の前にして、若き日の父が書いた原稿を目にする場ができた主人公。最初は自己顕示欲の多い私小説だ、とタカをくくっていた部分が大きかったが、よくよく読み進めて行くと自分の知らなかった若き日の父の話が織り込まれていることに気づく。

    マスコミ業界の仕事に触れながら作家を続けているという経歴の作者...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年04月19日

    終わり方がいい。読み終わって本を閉じて、目を瞑り、しみじみと想いを馳せる本だった。
    私も父親とはあまり話さなかった。なぜか小さい頃からむしろ避けていた。私が30過ぎの年に父が亡くなり遺品の整理をしていると、小説の原稿は出てこなかったものの父が10代の終わりから20代にかけての日記が出てきた。あの父に...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年03月22日

    何だかんだで、父ちゃんいい人生だったんじゃないかな。
    と言ったら怒られるんだろうか。

    書いてもうっすい、しかも読む人がいない私の人生よりはなあ。

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    Posted by ブクログ 2014年12月29日

    疎遠の父が遺した原稿用紙の束。生き方を迷う主人公に、親として父として人生の先輩としてのメッセージがそこにはあった。
    「死様」をテーマにして競作された作品の一冊。「人生は、何をなしたかではない。何をなそうとしたかだ。」という言葉が胸にズシンと響いた。日々流されて生きるのではなく、何かを築く一生でありた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年06月21日

    自分が主人公の物語、
    一日一日を紡ぎ綴っているのが私たちの日常であることを、
    今更ながら強く思う。

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    Posted by ブクログ 2013年12月14日

    人生について考えさせられる。

    おやじは何をどう思い考え生きていたのか、人生に満足してたのか、、どう思いとか、どう生きたかったのか もっと飲んで話したかったなぁ とか

    父親、娘、自分、いたましい。

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    Posted by ブクログ 2022年09月25日

     人生の生き方を考えさせられる中編小説。
     疎遠だった父の死に際して、母から手渡された原稿用紙の束。そこには父のものと思われる物語が綴られている。しかし、そこに書かれていることは知っているようで知らないことが多く、本当に父のことなのか?と疑ってしまうことも。しかし、それを読み進めるうちに父の存在が身...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年05月07日

    自分の親が生きてきた軌跡。息子である自分がこの目で確かめることは叶わないから、フィクションだって織り交ぜられているのかもしれない、なんて考えてしまうのは当然のことだろうなと思う。ただし、そんなちょっと斜に構えた自分(と読者)を裏切るラスト5ページに、ギュっと心を掴まれました。

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