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「イッキ飲み」や「朝寝坊」「ツボ」「お喋り」に対する宇宙レベルのアプローチから、「生命形態学」の原点である論考、そして感動の講演「胎児の世界と“いのちの波”」まで、『内臓とこころ』の著者が残したエッセイ、論文、講演をあますところなく収録。われわれ人間はどこから生まれ、どこへゆくのか―「三木生命学」のエッセンスにして最後の書。
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Posted by ブクログ
表紙に載っている奇妙な顔らしきイラストは何を表しているのか、分かる方はそう多くないでしょう。これは人間の胎児で受胎32日目から38日目の顔だそうです。お母さんが妊娠に気づくか気づかないかの時期にお胎では赤ちゃんが海で泳いでいた魚類から陸に上がり始めた両生類、そして爬虫類の顔へと30数億年の生命の歴史...続きを読むを遡って刻々と変化を繰り広げているということです。この神秘的な出来事の解説がこの本の冒頭で「だれが人間を創ったのだろう」という見出しで述べられています。 著者は今から30年ほど前に亡くなられた解剖学者ですが、今になっても文庫本として出版されるところにこの本の中身の貴重さが伺えます。名著というべき書物なのでしょう。講演会の中身や著作を集めて構成されていますが、どこから読んでも解剖学者としてまた深い教養に基づいた知見が語られていてその内容に圧倒される感じがします。その上、この本を読むと発生学からの視点で人間の臓器の仕組みが解説してあるため、ただ暗記して覚えていた解剖学の知識が分かりやすく整理できて、この先生のお話を直に聞けたらどんなに良かったことかと思いました。人間の身体がいかに地球誕生のはるか大昔からの宇宙のリズムと同調しているか、特に呼吸についてでは、魚のエラに当たる呼吸筋が陸に上がった私たちの祖先に当たる動物には残されていなかったため、呼吸するときに直接呼吸に関係ない体壁の筋肉に面倒をみてもらうしかなかったという解説はなるほどと納得しました。そのため、息を吸う筋肉の代用の横隔膜でまず息を吸い込むところから始めるために、ハットする、息を飲むことばかりの緊張状態が息詰まり現象を招く。そのため仕事をしたあとなどは息抜きが大事で、特に声を出すことが簡単、効果的で井戸端会議でぺちゃくちゃお喋りすることなどがその例にあげられています。 これを読み、すべてものごとは必然性があるんだなあとか女性はそのためストレスが少ないのかなどと思ったり興味深く読むことが出来た一例でした。
胎児の成長プロセスが具にわかる。その成長過程は、太古の生命の進化の歴史を受精から僅か1ヶ月あまりの期間に行われている。鰓呼吸から肺呼吸への変態もこの期間に生じている。 魚類→爬虫類→哺乳類→人間 このプロセスを出発に保健論、人間論にまで話が及ぶ。 人間は、進化する以前から宇宙のリズム、月のリズム、満...続きを読むち潮のリズムとの調和の中で生きてきた。このリズム調和から逸脱した生活をすると、体調不調を呈することになる。
前作『内臓とこころ』があまりに面白かったため購入 前半よりグレードダウンしてたように感じた 後半はゲーテなどの思想を盛り込んでおり、面白く読めた 全体的に二元論的あるいは三元論的な要素が強かった 植物・動物・人間といった分け方には抵抗があったが、納得はさせられた また、呼吸リズムと潮汐リズムの関係も...続きを読むありえそうだな、と
ほぼ理解できなかった。学問的な難しさと著者の情緒や思想といった二つの難しさがあって、目が上滑りするばかり。 「もしかしたら」の閃きをとても大事にしているようで、そこに好感を持った。
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