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Posted by ブクログ
「新青春エンタ!」なんて標榜しているどこかの戯言みたいに、とかく昨今の小説はジャンル分けがしにくいものである。本格ミステリかなと思いきや恥ずかしいラブコメだったり、純文学かと思いきやバトルものであったり、第一印象がまるでアテにならないのは、まぁ多分、売る側がそんなこと考えなしに売っているからなんだろうな、なんて思ったりするわけだけれど、はたして。
さて、そんな中で背表紙のあらすじが謳う本書のジャンルは「青春群像ミステリ」。べつに解説・有栖川有栖の文字に惹かれて買ったわけじゃないんだから、と無様を晒しておいて、レヴューに入ります。どろん。
B級パニック映画ちっくで、サスペンスちっくで、学園七不思議ちっくでもあり、間違いなく青春もので、そして厳然たるミステリ。盛りだくさんでお腹いっぱい、と気分が悪くなる読者もいるんじゃないかというのが、正直なところ。なんというかこー、世の中にたくさんいる悪食たちをターゲットにした高カロリー食品、なんだけど実際は主におくらと寒天で出来ていて身体にはいいんです、みたいな。うん、よくわかんないね?
そこまでやるか、という要素がそれぞれきちんと捌かれているから、ストーリィからあぶれたり溢れたりせずに、終章へ向けて収斂している。その先にあるのが主人公の成長であるから、これは青春小説で。成長するのは主人公だけではないから、群像小説で。
また、その過程で細やかに、さりげなく、ちょっとわざとらしく提示されたファクタがひとつの謎を解くのだから、そこは疑いようもなくミステリ。
とりあえず、このひとを追いかけてみようかな。そう思うには充分な作品でした。それって、デヴュー作としてはこれ以上ないんじゃないかな?
Posted by ブクログ
高校最後の夏休み。「ある理由」から帰省せずに女子寮に残った七瀬は「死んだ女生徒の幽霊」の噂を耳にする。一方同じ居残り組の双子・日向と美夜子は男性教師神崎が女性を撲殺する瞬間を目撃。狂気に満ちた神崎に追い詰められる少女たち。そのとき死んだ女生徒の親友と名乗るあかりが寮に現れ……。
もっとこう、クローズドな女子高生たちの自意識のぶつかり合いみたいなのを期待して読み始めたのでちょっと想定とは違った。殺人鬼と地震と土砂崩れのパニックものとは。でもそこかしこにある思い込みと暴走は女子高生ならではの青春感があってとても良かった。でもここまで久実(主人公によくかまってくる幼馴染の女子。ちょっとがさつで男っぽい)にヒーロー役をさせるなら、そして主人公にもヒーロー感をもたせるなら、いっそ男子は完全排除して女子だけの世界にしてしまった方がよかったと思う。そこがちょっと中途半端に感じた。
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小説・文芸
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