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Posted by ブクログ 2018年10月13日
平安末期から鎌倉初期、つまり院政期から武士の台頭、保元・平治の乱、平家全盛と没落から鎌倉幕府の時代、年代で言えば12世紀の日本の中央権力の有様を復習できる、またある程度わかっていないと読んでもなんのことかわからない。
院政の始まりの部分はいまいちわからない―中公文庫の「日本の歴史 6:武士の誕生」で...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年10月05日
井上靖は10代のときから好きな作家である。「あすなろ物語」「しろばんば」に始まり、「淀どの日記」「楊貴妃伝」「敦煌」「天平の甍」「蒼き狼」「本覚房遺文」など、むさぼり読んだ。特に「楊貴妃伝」と「淀どの日記」は好きで何度も何度も読み返し、これは今でも文庫本を手元に置いている。
渡米して日本の本をあま...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年05月14日
四人(平信範・建春門院中納言・吉田経房・九条兼実)の同時代人を語り手に
保元・平治の乱から晩年にいたる後白河院の姿を浮かび上がらせていく。
文章生出身の蔵人、院の女御の女房(俊成の娘にして定家の姉)、硬骨な近臣、
院に疎まれていた右大臣のそれぞれの立場に即した語りの内容や口吻も巧み。
話者の一人は...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年03月11日
歴史書だけでは分からなかった、源平の戦いの原因が少しは理解できた。後白河法皇が裏で暗躍していたと言われているが、井上靖はそれを否定している。暗躍ではなく法皇自身の考えで政をした。しかも、その政の精神は少しもぶれていない。武士や公家がその時々の状況で烏合集合したに過ぎないと。
この本も旅行には持ってく...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年03月03日
後白河上皇の一生を4人の側近が語る。
後白河院は、保元の乱、平治の乱など藤原家摂関政治から平家、源氏の武士の時代へのパワーシフトの転換期にあって政治の中心であり続けた人物。
その他登場人物として気になる存在は信西入道。当時の摂関政治という旧弊に立ち向かった、という意味では彼もまた時代を動かした中心...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年06月16日
いつかの大河ドラマの清盛と、今やってる鎌倉殿の13人を必死で思い出しながら読んでる。難しい、観ててよかった。
権威権力は持っているけれど実力(軍事力)を持たない朝廷=後白河法皇が、
軍事力を持つ者らとどのように戦ったか。その時の大勢力に対し、対抗勢力に力をもたせ戦わせることで牽制し、戦わせてやがて滅...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年11月15日
『しろばんば』『敦煌』『額田女王』『孔子』。
これまでに読んできた井上靖作品は、これが全て。
後白河を取り上げたものがあったのか、と驚きもあって手にした。
ちょうど先日、アンソロジーで『梁塵秘抄』に触れたばかりだったことだし。
源平争乱のあの時代、白河、後鳥羽、崇徳、後白河あたりの天皇家の確執に、...続きを読む
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