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妻が習い始めた百舌鳥魔先生の芸術。とにかく前例がなく、言葉では説明できないというそれは、生き物を材料とした異様なものだった。妻が傾倒する異形の“芸術”はさらに過激になってゆき……。表題作ほか、初期の傑作と名高い「兆」も収録。生と死の境界を鮮烈に描き出す極彩色の恐怖7編!
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Posted by ブクログ
ああ、気持ちが悪い!読んでいて吐き気を催しました(小林泰三に対する最大級の賛辞) 特に「首なし」がお気に入りです。頭部のほとんどを失った男がそのままの状態で生きながらえているという怪奇小説。まるで見世物小屋の出し物みたいだなと思っていたら本当に見世物小屋の出し物にし始めたので笑った。
初出1998(平成10)年から2014(平成26)年辺りの作品を収めた短編集。 この作家の本は3冊目だったろうか。グロ趣味が何となく面白いと思っている。 今回は、「インターネット時代の文学」という感じが凄くした。もはや言葉の芸としての文学は、この文学には存在しない。言葉なき文学、とも言える。言...続きを読む葉があるのではなく、幾らかの記号が漂っており、吾々がインターネットを漂うのと同じように、この小説ストリーム上を辿る主体は、言葉ではなくむき出しの記号を求めて漂っている。このとき自己自身はむき出しの<欲望>でしかなくなっている。この作家の場合は「グロテスクなもの」への倒錯的な欲望だけが、存在者を存在させている唯一のものである。その欲望は何やらロジックを発生させることで、そのロジックによってようやく時間を動きき出させる。 人物も光景もほとんど描写されず、人物同士の会話だけでひたすら進む。そしてやっとグロテスクな場面が登場すると、急にそこだけ描写的になる。 このようなむき出しの欲望の主体と、記号だけが散在しそれらのあいだを「何となく」移動してゆくような、ほの暗い世界の底での体験。この在り方は、「ヱヴァンゲリヲン」の世界とも共通しているように感じる。ここは、日本文化が衰退し根源化して到達した、サブカルチャーのなかでしか実現しなかった作品世界なのであろう。 「ヱヴァンゲリヲン」と同様に、このような主体の存在は、私にはひたすら「気持ち悪い」。だが、もはや単なる欲望でしかあり得なくなった哀れな人間の行く末は、気にはなる。 本書を読みながら、そんなギリギリの境地を見るような思いに浸った。
久しぶりの小林泰三。 オワ〜〜そうそう、これが小林泰三…という感じの短編集でした。 とてつもなくグロい。そして雰囲気が暗い。 クトゥルフ神話が好きなので「ショグゴス」は題名からニヤリとしながら読んでいたのですが、結末が「そうきたか…!」となる面白い発想だったので、個人的にはこれが一番すきです。 「朱...続きを読む雀の池」はただただ切なくなりました…そんな… いちいち細かいところまで丁寧にグロいんだよな…でも、小林泰三だ〜と安心できるのでサラッと流しながら読んでいます。
ホラー。短編集。 ホラーというのは共通だが、SF、オカルト、妖怪、ミステリ、サスペンスなど、多様なジャンルの要素があり、飽きない。 「ショグゴス」のSF要素が非常に好き。
最初の三編『ショグゴス』『首なし』『兆』がすごくよかったです。 『ショグゴス』寓話的で皮肉の効いたSF短編。南極に現れた謎の海百合型生物と不定形生物。二種の偏った依存関係を否定しながらロボットの人類への奉仕を当たり前とする人類の矛盾。人類側指揮官の倫理感により話が予想外の方向に向かっていくのがすごく...続きを読む面白い。クトゥルフかじってればさらに楽しい。 『首なし』あごから上を失っても生きている男。その世話をしながら愛を注ぐ女性の狂気に美しさすら感じる。 『兆』自殺したはずのクラスメートに付きまとわれる女子中学生。自殺の理由を探るうちに深みにはまっていくフリーライター。日常から異界へと足を踏み外していく怖さを丹念に描く正統派ホラー。複雑な構成が上手いし何より怖い。 『朱雀の池』は、何かのアンソロジーで既読。どうなるんだろうと展開に惹きつけられるものはあるが唐突で後味は悪い。『密やかな趣味』は、目の付け所は面白いけれどグロさ全開で悪趣味すぎてちょっと。『試作品三号』は、SFバトルもの。軽いノリで楽しい。『百舌鳥魔先生のアトリエ』は、これも悪趣味なんですけれど、主人公の驚きと気持ちの変化に同調できる丁寧さがある。当たり前が壊れていく怖さ。
2015年、30冊目は小林泰三。 今年に入って、『忌憶』『目を擦る女』と読んだが、イマイチ当たってない印象。果たして今回は……? 短編七編収録。今回はランダムに(というか、『兆』は既読なので、最後にとおもったため)よみました。では、極々簡単に内容を……。 「ショグゴス」共生と従属関係の話。ユー...続きを読むモラスな面もある、SF系。 「首なし」近世日本が舞台の猟奇的ヤンデレ話。 「兆」いかにも、小林泰三らしい作品。『ゆがんだ闇』以来、約1年ぶりに読んだが、やはり好き。 「朱雀の池」ドッペルゲンガー(?)な歴史曲解(?)モノ。 「密やかな趣味」ブラックな、だからこそ超絶極まりないスプラッター。 「試作品三号」SF妖怪譚。エヴァのフレーバーも少々。 「百舌鳥魔先生のアトリエ」グロ系小林泰三全開。気味悪くも引き込まれた。 個人的好みとしては、「兆」「百舌鳥魔先生~」「密やかな趣味」「首なし」の順かな。残り三編は横一線。ソレでも★★★★☆評価
ーーー「あなた、百舌鳥魔先生は本当に凄いのよ!」妻が始めた習い事は、前例のない芸術らしい。言葉では説明できないので、とにかく見てほしいという。…(表題作)。他に初期の名作と名高い「兆」も収録。生と死の境界をグロテスクに描き出す極彩色の7編! 小林泰三のホラー短篇集 読み進めていくと、いつの間に...続きを読むか今までの理屈が通じない"関節の外れた世界"に迷い込んでしまうこの感覚はやはり秀逸。 収録されている七篇の中では『兆』と『密やかな趣味』が良かった。 どちらも寒気が背筋を走る瞬間があって素晴らしい。 もう血の色は消えかけていた。
かなりグロい。 特に密かな趣味なんて、想像をしながら読むと、かなりヤバイ。 でも、グロい方が楽しめるからいいか。 初読みの作家さん。 アリス殺しなんかも読んでみたいわ。
短編七つを収めた一冊なのでそれぞれの感想を述べようと思いましたが、いかんせん文章力がないのでタイトルの作品のみの感想だけ記述します。 泰三節の出てる短編作品の中ではベスト3に入る好きな話。 テーマが『融合』ということと、小林泰三さんという事でファンの方々なら直感的にどういう流れになるのかはワクワク...続きを読むという気持ちと共にわかると思います。未読の方はドキドキしながら世界に浸ってください。 さて融合。セックスや心の繋がりという面以外での(むしろそれを含む)融けて一つに合わさる行為、ある種、究極とも言える。 世間一般でいう普通という単語を使うなら、それは子を産む事に同意する。ただ、この作中では子はいない。普通に擬える為に、妻は融合を欲したのだろう。 これ以上書くとネタバレしそうなのでこの辺で。 他6点の作品も面白いので、是非。
【2025年119冊目】 ある日妻が芸術に目覚めた。絵画?彫刻?陶芸?どれにも当てはまらないらしい、百舌鳥魔先生に出会って「芸術」を知ったのだという。やがて妻は飼っている魚を生きたまま部分切除するなど、常軌を逸した行動を始めて――表題作「百舌鳥魔先生のアトリエ」を含む7作の短編集。 「ショクゴス」...続きを読むと「首なし」は比較的理解できて面白かったのですが、「兆」からちょっと様相が変わっていき、「朱雀の池」と「試作品三号」はちょっと理解するのが難しかったです。 「密やかな趣味」はひたすらにグロい、でも最後の一文で「えっ、どっち?」と思わされる面白さがありました。「百舌鳥魔先生のアトリエ」はメリーバッドエンドな感じがしてなるほどなと。主人公の心変わりがどこで起こったのかがイマイチ掴みきれなかったのが残念です。 小林さんの作品の中ではグロさが高めの物が多い気がします。もっとぞっとさせて欲しかった!と思うなどしました。
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百舌鳥魔先生のアトリエ
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小林泰三
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