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中学の新米教師・片野厚介(かたのこうすけ)は、クラスの少年たちからとある写真を見せられる。立入禁止の神社の森に、金色(こんじき)に輝く豪華絢爛(ごうかけんらん)なお宮と、狛犬(こまいぬ)に似た狼像があるというのだ。森の探索を始めた厚介たちに、謎の男、怪しい白装束の集団、そしてとびきりの美少女が近づく。彼らの目的はいったい何なのか? 謎に迫る厚介たちは、やがて森の奥に哀しい物語を見つけ出す……。
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Posted by ブクログ
久しぶりに、ドキドキワクワク感じたミステリーでした。 新米の中学教師、片野厚介がクラスの少年二人に見せられたとある写真を見せられた。町では出入り禁止になっている神社の森に、冒険心で入ってしまい、秘密の場所を見つけてしまった少年たちに相談を持ちかけられた厚介は、町の哀しい過去に突き当たる。
中2男子と担任教師との掛け合いが面白い!ネットや携帯を駆使した今どきの冒険譚。媒体はYAですが、物語として普通に面白いです。先生も人間なんだなあと、読み終えて感じました。
「日常の謎」で知られる作者ですが、 「ねずみ石」「片耳うさぎ」など、 少年少女を主人公にした冒険ものも書いていて。 本作は、その系列の冒険小説。 ただし、主人公は中学校の先生。 この先生が、かなり珍しいキャラ設定で、 その経歴が今回のストーリーにぴったりマッチするが、 まだまだ「応用が利きそう」...続きを読むな感じ(^ ^ 続編はあるのかしら(^ ^ たしか作者本人が「横溝正史好き」を公言しており、 本作も「田舎の人間関係」やら「宗教絡みやら」 かなりどろどろしたストーリー運び...と思うと、 最後の方はかなり現実的な話になってきたり(^ ^; 敵か味方か分からない人物設定と言い、 「噂話」の真相があやふやなおことと言い、 細かいリアクションから正体を暴くラストと言い、 ミステリ要素も随所に盛り込まれている(^ ^ 気楽に読めて、なおかつエンタテインメントとして 完成度が高い一冊です(^ ^
解説にもあるとおり、ジョブナイル感が強調されていて、その分ミステリーの要素は薄いです。地方の町、神社、山などから想像れる因習めいたものや、宗教のもつある種の不気味さもあいまって、作品全体を包む雰囲気はなかなかいいです。 このシリーズでは最も読みやすい話かもしれません。
隣県の中学へ赴任してきた新米国語教師、片野厚介が主人公。 ある日彼は教え子から相談を受ける。 立入禁止の聖域として祀られている山にこっそり入り、 探検を試みた際に見つけてしまった豪華な金色堂。 そこをもう一度一緒に調べてほしいのだと。 地元の人や先任の先生方による制止などもあったが、 結局は彼らと...続きを読む共に調べることになる。 そして、興信所の男や白装束集団、金色堂について知りたがる 他中学の美少女などが彼らの前に現れて・・・ といったお話。 大崎さんは、出版社や書店員を扱ったシリーズのほかに、 今作のような土着の信仰や慣習を絡めた物語も得意ですね。 ミステリ要素よりもどちらかと言うと冒険色の方が 強い印象だったけど、なかなか楽しめました。 本の表紙からもう少し幼稚な感じなのかと思ってたけど 良い方に裏切られました。
新任中学教師が教え子から神社にまつわるすごい発見を打ち明けられて・・・。裏山の聖域の噂、新興宗教、興信所、みんな怪しく思えて、どきどきしながら読み終えました。あともうちょっと盛り上がりを期待していたので、少し物足りない感があります。学校の先生がこんな先生だったら、楽しいかもしれない。
★だったらこれは本物の神の使い?(p.222) 大人が巻き込まれる子どもの冒険/聖域とされる山の洞窟にオオカミ像の護るお宮/廃棄されたビルにお宮のレプリカ?/かつて洞窟の宮を占拠した新興宗教団体の残党/だれが味方で敵かわからない/危険と知りつつ軽々しく動こうとする生徒たち/オオカミ像が一番重要な気が...続きを読むする/他者を信じやすい先生と生徒が危なっかしい/主人公は子どものほうがよかったような気がしないでもないですが。ひろ香さんなんか魅力的っぽかったけど・・・設定上難しかったのかもしれません? ■簡単なメモ 【一行目】いいですか、先生。 【浅黄/あさぎ】「博有の徒」のひとり。本名かどうかは不明。レオナをそそのかす。 【裏山】白友山と香我美山を合わせた総称。 【S市】舞台となる地。 【オオカミ】洞窟のお宮を狛犬のように守るオオカミ像。ブロンズだとか。米子先生によると著名な彫刻家、北村雅春渾身の作らしい。いや~奥宮がどうとかいうよりこれがいっちゃん重要なんでは? 多少壊れてても直せるかもしれないし、大勢が捜しまくるでしょう、どう考えても。皆のターゲットに入ってないらしいのは不思議。 【加神の宮/かがみのみや】裏山の、洞窟のお宮の正式名称のようだ。 【香我美山/かがみやま】白友山の西に連なるこのあたりで一番高い山。 【片野厚介/かたの・こうすけ】語り手の主人公。中学の新米教師。二年二組担任。茶道部顧問代理。実家は隣県の吉見塚神社。 【勝又裕吾/かつまた・ゆうご】二年二組の十三歳。「かつまん」と呼ばれている。大柄でがっちりした少年。 漫画部。探検家志望。 【古池/こいけ】学年主任。厳しいが正しいというタイプ。囲碁将棋部顧問。 【笹井誠/ささい・まこと】二年二組の十三歳。「ササ」と呼ばれている。小柄ですばしっこく頭の回転の速い少年。狛犬? の落書きをした。漫画部。怪奇現象マニア。 【山宝神社/さんぽうじんじゃ】白友町にある神社。うしろの神体山ご神様のいる聖域。 【静内ひろ香/しずうち・ひろか】二年二組の十三歳。成績優秀、副学級委員、茶道部次期部長候補。山宝神社の宮司のひとり娘。 【静内雅和/しずうち・まさかず】ひろ香の父。山宝神社の宮司。四十歳。 【静内美佐子/しずうち・みさこ】ひろ香の母。四十歳。別居中。 【仁科亜弓/にしな・あゆみ】英語教師。片野厚介の三歳先輩で二年四組担任。 【白友山/はくゆうざん】山宝神社の背後にあるご神域。 【博有の徒】(博有会)とも。新興宗教。かつて裏山の奥宮を勝手に乗っ取った。 【三峯神社/みつみねじんじゃ】オオカミの像がある。 【与木/よぎ】「オフィス畑中」の調査員。 【米子/よなご】美術教師。 【レオナ】笹井と勝又のブログを見てメールを送ってきた女の子。
子供を主人公に冒険ごっこ物語の体裁を取りながら、案外とエグい話を書くことの多い作家さん。ここでは主人公は教師で、事件の方も割と軽め。子供たちの活躍は少ないが、主人公がいいキャラをしてるので買いだと思います。
中学教師の厚介が教え子の2人にとある相談を持ち込まれ、神社の裏山に向かい、そこで様々な事件に巻き込まれていく。 彼らが見つけた金色のお宮は、見てみたいと思った。 こちらの作品は、小説よりも児童文学にして、挿絵を沢山挿んだほうが良いかも、と思った。
書店員シリーズに並ぶ大崎氏の持ち味である、田舎の子供たちが出会う不思議体験シリーズ。 読みやすい文章と適度なミステリアスさで、ラストまで一気に読めました。 いつも思うのですが、女性なのに男子の幼稚な純粋さがとても上手に描かれています。
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