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Posted by ブクログ 2010年05月06日
日本人版ビートニクのようでもあり、もっと儚げで、清々しい小説。
淡々と綴られる装飾性のない文体から、ギリシャの強い日差しや土埃の舞うでこぼこ道、霧に煙った港などが迫ってくる。
この作家の作品は難解で、途中で止めちゃうものが多いのだが、このデビュー作は何度も手にとってしまう不思議な魅力がある。
他...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月09日
僕の読む、ごく限られた日本の作家のひとり。地中海世界を旅する作家の若き日の記録。形容詞のない、肉体の運動のような文章。立った。走った。殴った。疲れた。即物的な行動の記述が聖書世界とつらなる内海の光を現前させる。あるいはこれは平易な言葉で綴られた散文詩なのか。激情しないランボオ、空想しないロートレアモ...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年05月26日
シチリア・ギリシャのオートバイ旅行体験を
志賀直哉ふうの「筋のない小説」としてあらわした連作に
加えて、戦時下すごした灰色の青春もの数点
昭和32年に私家版として500部製作したが一冊も売れず
同人誌を通じて島尾敏雄に拾い上げられるまで、8年かかったという
執筆時期から、日本流ビート・ジェネレーショ...続きを読む
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