昭和天皇 「理性の君主」の孤独

昭和天皇 「理性の君主」の孤独

1,100円 (税込)

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新時代の風を一身に浴び、民主的な立憲君主になろうとした昭和天皇。しかし、時代はそれを許さなかった-。本書は今まであまりふれられることのなかった青年期に至るまでの教育課程に注目し、政治的にどのような思想信念をもっていたかを実証的に探る。そしてそれは実際の天皇としての振る舞いや政治的判断にいかなる影響を与えたか、戦争責任についてどう考えていたか、さらに近代国家の君主のあり方をも考察する。

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昭和天皇 「理性の君主」の孤独 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2013年12月29日

    昭和天皇の生い立ちから逝去までを側近の日記等を用いて実証的に整理し、その人物像を克明に著した評伝。
    特に太平洋戦争前後の昭和天皇の政治的な関与に関しては天皇ご自身の発言から史実がどこにあったのか理解することができ興味深い。

    皇太子時代からの英才教育を通じて形成された人格、思想が戦中、戦後も貫かれて...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年07月20日

    昭和天皇の伝記。
    幼年期からの教育内容やその方針による人格形成など、
    昭和天皇自身の人となりが何に立脚しているものかを解説しつつ、
    天皇自身の発言を頻繁に引用することでわかりやすく、
    かつ深く理解できる一冊となっている。
    特に聖断に至る経緯はそれまでの積み重ねもあり
    説得力を持って受け止められる。
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    Posted by ブクログ 2013年09月23日

    今でこそ違うが、かつては神格化されていた天皇を生身の人間として見ることができて新鮮に感じた。
    怒る天皇、悲しむ天皇、喜ぶ天皇・・・

    国民想いで、平和主義であった昭和天皇が、時代の流れに抗いながらも避けられず第二次世界大戦に突入してしまう悲しさ。

    一次資料が多いため、文面は少々読みにくいが、読む価...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年06月07日

    平和的に道徳的に日本を導こうとして、結局理想に導けなかった昭和天皇像が描かれている。軍部や閣僚の暴走と、自身の政治理念に挟まれながら、最終決断の責任を負う立憲君主って大変だわ。
    昭和天皇の責任といえば、太平洋戦争の開戦や終戦時期について追及されるが、開戦時には既に昭和天皇は政治的に孤立しており、陸軍...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年01月07日

    歴史とは人の生き方である、とは誰から聞いた言葉だっただろうか。平和な世に住む(大震災やテロに被られている現在ではあるが)私たちにとって激動の「昭和」時代はなかなか創造が難しい。その最高位であった人物、昭和天皇の理想、挫折、そして責任。単なる年号や出来事ではわからぬ深さが「人」を読むことで身にしみてき...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年09月17日

    ありそうでなかった「昭和天皇の伝記」。新書で400ページを超える大作だ。

    国を意のままに操れる絶対君主ではなく、立憲君主とは何とも難しい立場だ。すべてが思い通りに行くわけではないし、「やーめた」と最近の日本総理大臣のようにあっさりと地位を放り出せるわけでもない。そんな難しい立場で史上最高の天皇在位...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年01月24日

    陸軍の暴走を苦々しく思いながらも、権限が曖昧のまま進む無理ゲー感をすごく感じました。
    この時この決断をしていたらとか全くできないことが、物凄く切ない。

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    Posted by ブクログ 2019年07月31日

    想像以上にリベラルな、英米協調主義な姿。最初の帝王教育の成果。戦前は、その姿勢故に日本と孤立し、苦しい立場に追い込まれる。
    戦争直前は、厭世的に見え、それが後に戦争責任を問われる原因の一つになってしまったか。

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    Posted by ブクログ 2017年12月09日

    古川隆久 「 昭和天皇 」戦前から戦後の昭和史を 昭和天皇の聖断(天皇の決断)とともに見渡せる本。凄い本だと思う。

    昭和天皇の聖断
    *張作霖事件の不手際に対する田中義一内閣の退陣→天皇の政治責任
    *ポツダム宣言の受諾→国体論的な国家体制から訣別

    昭和天皇の思想は 昭和の意味に込められている
    昭和...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年08月24日

    昭和天皇の戦争責任がテーマとしてあがるたびに、開戦前・終戦の決断等、実際にはどんな思想とご意見を持った方なのかわからないし、憲法上、国際法上、戦争責任があるのかないのかも、とわからないのが正直なところである。

    本書は、一次資料に基づき、実証的な著述スタンスを崩さず、特定のバイアスがかかっていない点...続きを読む

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