北方領土問題 4でも0でも、2でもなく

北方領土問題 4でも0でも、2でもなく

924円 (税込)

4pt

「北方領土問題」は、日本とソ連の戦後処理をめぐる交渉のプロセスのなかで生まれ、一九五六年の日ソ交渉においても、これを解決することができず、平和条約の締結に至らなかった。以来五〇年、事態が進展しないなか、中国とロシアの間で、同じく第二次世界大戦に由来する国境問題に終止符が打たれた。本書は、この係争地を互いに「分け合う」という政治的妥協に至る道筋を検討し、日ロ間への具体的な応用を探るものである。

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北方領土問題 4でも0でも、2でもなく のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2011年10月11日

    完全に解決した領土問題である中露の国境問題の方法論を分析し、日露間の「北方領土問題」に適用するにはどうしたらよいかを細かく考案している。
    特筆すべきなのは筆者のスタンスが冷静であることだ。サブタイトルの通り、四島返還論や二島返還論ではなく、二島+αを考えていくことを主張しているものの、筆者はその他の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年04月02日

    その後、某社から竹島、尖閣を含めた解決策についても書かれておりますね。

    中ロの事例を参考に、日ロ双方が納得できる方法を模索されていらっしゃいます。
    ほかのレビューにありましたが、「北方領土問題」がいつから問題化したのか等の経緯や双方の主張・論点が書れている本は案外少ない。と書かれた方がいらっしゃっ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年08月23日

    ロシア外交を専門とする著者が、北方領土問題を中ロ(ソ)の国境問題と比較して議論を展開する。19世紀から続く中ロ国境問題は、国際法ではなく係争地を分け合う政治決断によって解決された。著者は、中ロの方法を参考に、日ロ双方がウィン-ウィンで解決する方法を模索する。

    著者の提起は興味深いが、本書の一番の価...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年03月10日

    前半は中ソ/露間で行われた国境策定交渉のアプローチを振り返り、
    これを踏まえたうえで後半は日露間における
    北方領土の国境問題を検討する一書。

    構成が面白く、読んでいて全編にわたって飽きない。
    北方領土問題に暗い自分にとっても
    争点、問題がスムーズに理解できた。
    また筆者の主張も納得のいくものであり...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年04月23日

    この著書は、「北方領土問題」というテーマを中露と日露の国境問題比較論を元に考察し政治的な妥協や日露間への応用の可能性を探っている。序章では現在なお続いている北方領土問題が、日本とソ連の戦後処理をめぐる一連のプロセスの中から発生した問題であり、1956年の日ソ共同宣言によるロシア側の2島返還検討と日本...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    前半の読破には根気を要したが、後半から面白くなった。
    耳慣れない地名が大量に出てくるため、地図がもっと多く使われていれば分かりやすかった。

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    Posted by ブクログ 2019年06月13日

    一読してわかったことは、とにかく領土問題に客観的見解などない、ということだった。

    だいたい、どこがあり得る「線」なのかということも、厳密にみると何とも言えないらしい。(千島列島の先かも知れない)

    日本政府は現状を不法占拠と見なしているが、ロシアにはロシアの言い分があり、お互いの主張は近くなったり...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年10月01日

     クリル=千島列島の日露国境問題解決への現実的提言。中露国境画定を参考に、日露双方の「面子」が立つ形で「4でも0でも、2でもなく」、歴史的経緯に拘泥しないフィフティ・フィフティとして、国後・択捉間での国境画定と4島の「特別区」化による政治的妥協を提示する。約10年前の著作だが、その間の日露両国におけ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年01月22日

    メドベージェフ大統領の国後島電撃訪問(2010年11月)があったせいか,2005年12月発行の本書が平積みにされていた。真っ赤な帯が付けられ,そこには「ロシアの 言い分を知らずに 戦えるのか」という少し煽動的な文言が…。
    しかし,本書の中身はいたって冷静である。北方領土問題の発生の経緯と過去の交渉経...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年01月04日

     北方領土問題について平易にまとめられている新書だが、内実は、ロシアと中国の国境問題解決を日露間にも当てはめる、あるいは応用することは可能なのではないかという問題提起を伴った本。

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