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自然エネルギーの選択肢は広がったか? 従来のエネルギー観では電力会社の掌からの脱出は難しい。暮らしに必要なエネルギーは本当に電気でなくてはならないか? 地域の森林や水力や風力を組み合わせ、地域に合った用途の、地域の人間が関わるシステムへ。「電気づけ」文明を振り返り、多様な実践の積み重ねを紹介する。
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Posted by ブクログ
前半の第一章に「エネルギー渉猟文明」と題して、これまでのエネルギーの歴史を詳しく解説している。古代ギリシアや古代ローマのエネルギー技術から、現代のシェールガス革命と呼ばれるものまで網羅しており、エネルギーの歴史を学び直すことができた。 筆者は、世間は「エネルギー」と言いながらも議論は電気に偏っ...続きを読むているという。もっと熱エネルギーなども一緒に議論すべきだという。ヨーロッパでは発電と共に熱供給施設を持つ「地域熱供給(district heating)」というものが広く普及しているという。それは素晴らしいシステムであり、ぜひ我が国にも導入を検討すべきだろう。 しかし広く普及と言いながら、どの国にどれだけの設備があって、どれだけの熱や電力を供給しているのか、具体的な数字などが全く示されていないのが残念だ。 自然エネルギーへの転換を訴えながらも、反化石燃料や脱原発に固執することなく、中立的な書き方にも思えるが、「電気(電力会社)=悪」の大前提が見え隠れするようで、若干の違和感を覚えた。 いずれにしてもエネルギー問題を学び直す良い機会になった。
エネルギー問題のこれからについて分かりやすく書かれています。特に、現状において、エネルギーの自給を目指して動き始めている国内外の事例は参考になります。
これまでの石油・電気漬けの社会を「エネルギー狩猟文明」と名付け、そこからの脱却が必要だと説く。その脱却には、自然エネルギー(特に著者はバイオマスを推している)を地域毎にその特性に合わせて活かしていくことが重要だと主張している。別の著書でも読んだが、価格が同等レベルであれば、海外から化石燃料を買ってく...続きを読むるより、木質チップなどのバイオマスを使用すればそのコストは地域に還流されるという理屈はもっともだと思う。
「エネルギーをえらびなおす」というタイトルだけに、そもそものエネルギーの歴史をわかりやすく振り返ることができる。選びなおすエネルギーは、もちろん再生可能エネルギーであり、それぞれの国や地域の特性を生かした地産地消阿多で取り組むべきだということである。そしてエネルギー=電気という固定観念にとらわれすぎ...続きを読むている日本の現状を変えるべきであるとも説いている。
ポイントは「効率」と「コジェネ」かな。 発電とひとことでいっても、損失が何%か言っていただいて初めて、その無駄さ加減がわかります。 廃熱というのはもったいない。 それを利用しない手はない。 行政の縦割り行政に問題アリ・・・ということでしょうね。 日本の行政は稚拙ですね。
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小澤祥司
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