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現在、大学入試改革が検討されている。目指す方向は、論述式の試験を廃止して、マークシート形式の試験とAO(自己推薦)入試だけにするというものである。しかし、この方向は、「感情優先」の学生を大量に生み、これからの時代に必要な「論理的に考え、書く力」を奪ってきた。なぜ、時代と逆行するような教育が目指されているのか。本書では、消費増税、経済成長率など、新鮮な題材を用いて「現代に必須の能力」を考える。
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Posted by ブクログ
タイトルだけ見て、文書を書く教科書みたいなつもり(実際にそういうものを探していたので)で購入したら、中身はまったく違っていた。 現在の大学における諸問題から、入試の変化、社会の変化、数学と国語力の関係等々、普段から漠然と考えていた、すべてのことは独立ではなく全て繋がっているということを、少し具体的...続きを読むに示してくれた気がする。 すべての人に役立つ、納得出来る内容とは言えない(若干マニアック?)が、私には妙にストンと腑に落ちる一冊であった。
自分が受験生だったころは、マークシートは単なる技をもって突破するものだった。またそれが偏差値管理主義の象徴であっても全く気にしていなかった。なぜなら偏差値は、ときにはステータスであり自分の立ち位置をチェックする好材料であったから。しかしいま、教育論を考える側の立場になった改めて思う。技で正答できるマ...続きを読むークシートは悪であると。少しずつ改革は進んでいるようだが、やはり試験は考える能力を見抜けなければ意味がない。著者が提唱する「入学試験学」の考え方は非常に興味をひかれる。
思ってたのと違ったな。大学・入試・教育批判の本。 今の数理・データサイエンスゴリ押しの風潮はどのように評価されているんだろう。 日本の未来のために教育に力をいれるべき、かつての日本の水準は…という論調が多いが、政治家の出る家系らしい。道理で。 社会に出てから苦労するだけなので、勉強は無料のとこでしっ...続きを読むかりやってほしいよね~。
論理的思考の手引きと、それをアウトプットする方法について書かれた本かと思ったが、数学者が現代の大学受験の様相を皮切りに小中高の数学教育について語る本だった。 そうだと思って読めば、マークシート型試験では論理的思考が身についているか判別できない、証明問題で国語力を含めた自らの頭で考え、物事を根本から理...続きを読む解しようとする力を育むべきだとしてた内容については納得できた。
今は名前が変わったセンター試験。なんのことかよくわかっていなかったAO入試。揺り戻しが来ているように感じるゆとり教育。これらについて、ある数学者、教育者が考えていること。 大学が増え、少子化が進んでお客様になった大学生。入試はどのような学生を求めているのかを大学が示すメッセージだが、センター試験のよ...続きを読むうなマークシート式試験で読み取る能力、論理的に考えを述べる能力が弱くなっている。三慧という視点があり、聞慧、思慧、修慧の団塊があるが、これでは修慧の段階まで辿り着かない。ゆとり世代の教員を採用したら当然それが再生産される。インドのIITの入試問題は全て論述式の高度な証明問題であり、二桁の九九がインドの知の底力にあるわけではない。 数学にしても国語にしても、マークシートのクイズのような問題を解くのではなく、いかに説得力をもった論述ができるかということの重要性を感じた。
「試行錯誤を繰り返し、物事を考える学生が年々増えている」 その原因を、数学者である著者がおおよそ数学的な目線から、今日の大学入試のやり方を批判し、教育と入試のあるべき姿について論じられた本。 まず筆者が最も今日の教育の弊害と訴えていたものは入試の「マークシート方式」である。 本来、「答えを導く」こ...続きを読むとが重要な数学が、マークシート方式によって「答えを当てる」教科になってしまっている。 「何が成り立ち、何が成り立たないのか」を証明する学問であるにも関わらず、大学入試のマークシート方式によってこのプロセスが軽視されてしまっている。 入試問題は答えを導く記述式の問題が適切である、というのが著者の意見である。 また、数学の証明問題の重要性について論じられていた。 証明問題は論理の通った文章を書く訓練であるにも関わらず、大学入試によって証明問題が軽視されているため、教育の場での証明問題を解く機会が減っている。 今日のグローバル社会では、文化や風習の異なる相手が納得できるように、論理的に考えて自らの立場を筋道立てて説明する力が重要になっている。 しかし、「正しい答え」を求めることが大事にされている現在の教育ではそのような力を伸ばすことができない。 現在の教育は「自らの頭で考え」「根本から理解する」力を育む教育からは程遠いところにあるのだ。 また、個人的に興味深かったことが、著者が教育の弊害の一つとしてあげていた「少科目入試」である。 確かに最近の私立大学の入試では、どんどん科目数が減っているような気がする。 これは、大学の偏差値を上げるためであるらしい。 入試の科目数を減らすときに一番狙われやすいのは「数学」である。 入試というものは高校までの学びに直接的に関係してくる。 高校のときを思い返すと、自分も含めた周りの人たちは大学に入るため、大学に必要な科目だけを熱心に勉強していた覚えがある。入試に必要でない科目は軽視されがちである。 そのため、私立文系狙いの高校生はほとんど数学を勉強しなくなるのだ。 これからのグローバル社会で生き残るために必要な「試行錯誤して考えることや論理的に表現する学び」を復活させるには、大学入試の体制を抜本的に変える必要があるであろう。
新聞の読書欄で佐藤優が取り上げていたので手にした一冊。 国語の重要性を説く数学者という意味では、藤原正彦と同じスタンス。藤原正彦の主張の多くに共感しているワタシとしては、本書の主張についてもウンウンと頷きながら読み進めることができた。マークシートの問題点を、国語・数学の例を挙げながら解説し、答えを「...続きを読む考える」のではなく、「当てにいく」姿勢になってしまうことを問題視する。マークシート式問題はよくないだろうと漠然と思っていたが、その理由を論理的に説明していてスッキリした。 ただ、どうしても引っかかるのが、本書のタイトル。最近の新書にはありがちだが、本書の内容と必ずしも合っていない。四章構成のはじめの三章は、ゆとり教育とマークシートの問題や入試に関する提言。ようやく最後の章になって、タイトルの内容になる。が、内容は濃いとは言えず、紙数も40ページほど。このタイトルに期待して読んではいけない。
佐藤優が勧めていたため、本書を読んだ。 芳沢氏の著書は何冊か読んだことがあるが、内容的に浅いものが多く心配であったが、案の定本書も深い内容ではなかった。 本と映画とラーメンは他人の勧めに乗ってはいけない。 佐藤優の勧めだとしても、乗るべきではなかった。 しかし、既知の事柄を確認する意味はあったし、新...続きを読むたに得た知識もあった。 1991年の「大学設置基準の大綱化」が、改悪であったことは有名である。それまで、大学は文部省が決めた設置基準を完全にクリアしなければならなかった。しかし、この「大綱化」によって単なるガイドラインになったため、設置基準がゆるくなったのだ。その結果、主に以下の二つのことが生じた。 一つは、一般教養の自由化である。卒業までに124単位を取れば良いので、幅広い知識を身につける機会が失われてしまった。専門知識はリベラルアーツを基にすべきで、専門バカを生むことになった。 もう一つは、大学数の増加である。少子化にも関わらず、大学数が増えたことで、大学側は受験生を集めるのが難しくなった。 以上、二つの改悪は結果的に、何を生んだか。 大学が受験生集めに必死になり、入試科目を減らし、推薦入試を増やす結果になった。 では、その結果どうなったか、 アホな大学生を大量に輩出した。 高等教育のあり方を変えなければ、日本は沈没してしまう。
「論理的に考え、書く力」をつけるための本ではない。「論理的に考え、書く力の危機」について数学教育の立場から記した本。最近、こういうキャッチーなタイトルの本が増えて困る。出版社の方も、タイトルと本の内容の整合性について、論理的によく考えてほしい。 さて、この本の主題である教育について考えてみると、セ...続きを読むンター試験が導入された当時、例えば難関私大入試には難問奇問がつきもので、国立大の二次試験も含め、大学入試は今より難しかった。センター試験には大学入試の良問化、標準化を目指すという目的があり、それなりに肯定的に捉えられていた記憶がある。 しかし、受験戦争を緩和したいという思いと、大学にも自由競争を促す政策と、人口動態上不可避だった受験生の減少。行きつく先は明らかで、大学生の習得レベルの低下という、国の競争力の将来に影を落とす結果になってしまった。多くの企業で最近の若手に物足りなさを感じているとしたら、その原因はゆとり教育のみならずということだ。 筆者は数学者の立場から、論述力の低下に着眼している。そして大学生の口から恐るべきことが語られる。彼らは数学の授業において、公式は教わったが、その証明については充分な時間が割かれなかったという。その理由は、ゆとり教育のため時間が無い、から、先生自身もよくわかってない、に移ってきているのだろうと思うとそら恐ろしい。論述力低下のスパイラルから抜け出すために何ができるのか、答えの主要な部分に大学入試改革があるのは間違いなく、こういうニュースにも注意を持ってないといけないと理解した。
「論理的に考えること」のノウハウではなく、大切さを説く本。 私立文系の数学オンチ。終始自分のことを客観的に分析されているかのようだった。ゆとりと云われる世代ではないけれど、ゆとりへの道は始まっていたんだな。 社会人になった今、論理力の大切さを思い知っている。 自分の欠点の根源が色々わかる。 それが...続きを読むわかっただけでも読んでよかったと思える一冊。
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