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激しい競争のなか、数々のヒット商品を手がけ、"プレゼンの達人"とも称される商品開発者、佐藤章。九〇人の部下を束ねながらもなお、現場の第一線に立ち続ける彼の流儀とは何か。人の能力を最大限に引き出すプロデュース術、時代を読み、最良のアウトプットを引き出す極意とは。ごった煮チームが天才を打ち負かす!名うてのヒットメーカーが明かす仕事術。
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Posted by ブクログ
本書を読んで、最初に思ったこと 「著者と一緒に仕事がしたい!!」 「生茶」「FIRE(缶コーヒー)」「キリン FREE」 「午後の紅茶(リニューアル)」「一番絞り(リニューアル)」 等々のヒット商品を手掛けたカリスマ性に惚れたのではない ヒットを次々と生み出すことができる、「ベースとなる考え方」...続きを読む 「仕組み作り=チーム作り」 この思想に惚れたのである まさに、自分自身が常々考えてきたこと、 こうあるべきだと思ったこと こうありたいと思ったこと それが、すべて体現されている 輝かしい結果と共に だから、タイトルも「ヒット商品の生み出し方」ではなく、 「ヒットを生み出す最強のチーム術」なのである 『商品開発イコール「好意をめぐるバトル」 「モノを売る」のではなく、人の心に訴え、 支持されるような「価値を売る」』 その為に重要なことは、開発者が「確信犯になれるか」 であると説く 『新商品の成否は仮説の立て方で決まる つまりは、開発者が「確信犯」になれるか? コンセプトを考える最初の段階でおおよそのゴール(仮説) を描き、その着地点に向けてチームを引っ張れるかどうか 民主主義や多数決では、絶対に斬新なアイディアは生まれない』 では、「確信犯」になるべく、仮説力を磨くには? 『理屈ではいい商品ができない 開発者として演繹的に考える能力を磨いて欲しい 間違いを恐れず、右脳で結論を出す勇気を持って欲しい』 開発者として、仮説を設定能力と並んで重要な資質は? 『前例のない斬新なことをやろうとすればするほど、 社内での風当たりも強くなる どんな反対勢力にも負けず信念を貫くことができるか チームをゴールまで引っ張り、プロジェクトを成功させるには 「確信犯」が必要なのだ』 仮説設定力があり、信念を貫き通す「確信犯」のリーダーが 率いる理想的なチームとは? 『チームで仕事をする意味は、いろいろな人間がいて、 色々な意見を戦わせることにあります いわば異種格闘技です』 『タイプの違う人間の長所と長所が掛け算されてこそ 幸せな化学反応が生まれやすくなります ごった煮のようなチームだからこそ、ひとりの天才を 打ち負かすようなアイディアが生まれるのです』 『もっとも良くないのは、同じタイプの人間が集まっている 金太郎飴組織。組織ならではのパワーを生み出すには、 異種格闘技ができるようなさまざまな人間を組み入れて 適材適所を考えることが大事』 こうしたチーム編成をするのが、マネージャーの 究極の仕事であると説く 『結局、上司が部下にできることは「場」を与えることだけ なのではないでしょうか。つまり、自分に合う人、自分を 成長させてくれる人との出会いの場を作るということです』 ヒット商品を生み出す秘訣は? 『「目利きと火知り」がともに真剣に考え抜き、緊張感を持って 向き合い、意見をぶつけ合うこと』 ※「目利き」とは、物や人の良し悪しや特徴を見極め、チームを あるべき方向に導く人。プロデューサー、ディレクター、開発者 「火知り」とは、火を起こせる人、職人、クリエイター ヒットを生み続ける組織とは? 『組織の壁の厚さを日々感じている組織人は多いと思いますが、 斬新なアイディアは組織の壁を打ち破るようなパワーを持っています だから、現状に安住せずに、あえてリスクをとる人間を目指して欲しい リスクをとれる個人が増えることこそが、企業存続のカギでもある のです。さまざまな企業の盛衰を見ていて感じることですが、 従来の縦割り組織のなかで「個」が埋没しているような企業・業界は いずれ衰退していくのではないでしょうか』 本書の中には、冒頭記した「新商品」や主力品リニューアルの、 開発秘話・エピソードも豊富に盛り込まれていますが、 詳細はここには書きません ぜひ、読んでみてください 本当に、ここまで書いてしまって大丈夫か?というくらい 余すことなくディスクローズされています 「別に、これを開陳したところで、自分達の優位性はマネできない」 という自信の現れだと思います
いまや湖池屋の社長となだた佐藤さんのキリンビール時代の著者。最近湖池屋からポテトチップスのリブランディングとされる面白い商品がでているが、その理由や考え方はこの本からも読み解くことができる。
①「リニューアルでは決して既存のファンを裏切ってはいけない。商品は世に出た瞬間に、開発者のものではなく、消費者のものになる。そこを忘れて、作りたいものを作ってしまうと、消費者からそっぽを向かれてしまう。商品開発では決して消費者目線を忘れてはいけない。」商品開発に携わるものとして決して忘れてはいけない...続きを読むことですよね。 ②一番搾り、午後の紅茶、キリンフリーの開発の裏話もあり、リアリティのある現場の話は非常に参考になります。 ③目利きと火知りをはじめ様々な人間が集まりチームを組んで、「壁打ち」をして、商品開発をしていく仕組みは現在自分が取り組んでいるプロジェクトなので、とても勇気付けられました。 自分が佐藤さんのような確信犯になり、みんなでコンセプトワークをして、企画から商品開発、宣伝、販売までトータルの縁の下の力持ちになれたらなぁと感じました。 ④「つくるんじゃない。醸し出すんだ。」という環境を作る役割があるなど、いっぱい気づきをいただきました。 パワーをもらえた書籍です。
チーム術の冊子。一人の天才的アイデアマンの話ではない。内容は誰にでも、今からでも実践できるもの。本文も素晴らしいが、章ごとにあるコラムが出色。「商品開発の掟14か条」「サプライズを探せ」「プレゼンシート1枚60文字」、大変勉強になった。
著者は、執筆当時、キリンビールマーケティング部部長だった佐藤章氏。 マーケターとしてどのような価値を世の中に産み出していくか、一社会人としてどのような態度で仕事に望むべきかを、一番搾りやFREE、出向したキリンビバレッジで開発に携わったFireや生茶などの開発秘話を交えながら、著している。 特に心...続きを読むに響いたのが、営業時代の挫折経験から、 「いくら営業力があっても、商品自体に力がなくてはダメだ。お客さんと商品が繋がっていく。その様子を指をくわえて見ているしかない。」 感じたことを書いている箇所です。 これは営業を経験していないと出てこない言葉ではないでしょうか。 個人がチームの中でどうパフォーマンスをするか、 それぞれがリーダーシップを持つことの必要性、 開発者が技術者やその道の職人たちに対してどのような還元をしていけるかなど、多くの示唆に富んでおいます。
[ 内容 ] 激しい競争のなか、数々のヒット商品を手がけ、“プレゼンの達人”とも称される商品開発者、佐藤章。 九〇人の部下を束ねながらもなお、現場の第一線に立ち続ける彼の流儀とは何か。 人の能力を最大限に引き出すプロデュース術、時代を読み、最良のアウトプットを引き出す極意とは。 ごった煮チームが天才...続きを読むを打ち負かす!名うてのヒットメーカーが明かす仕事術。 [ 目次 ] 第1章 「一番搾り」リニューアルの舞台裏 第2章 落ちこぼれからのスタート 第3章 “確信犯”がヒットを生む 第4章 商品開発は異種格闘技 第5章 言葉をいかに磨くか―会議とプレゼンの技法 第6章 縄文サラリーマンのすすめ 対談 佐藤可士和×佐藤章―ものづくりはコミュニケーション [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
マーケティングの本。 商品は、世にでた瞬間に開発者ではなく消費者のものになる。 モノを売るのではなく価値を売る。 インプットはノートに書き出す。
2016年1月 プロフェッショナルに出ていたかなり、人間的にできてそうな、よさそうなオジサンだと思って、どんな人なのか知りたくて買った本。その割に内容は割と淡白でもしかしてこれってだれかゴーストライターが書いてるんじゃないの?おじさんの好さが全然でてない。残念。 ノート術が乗ってるんだけど、意外と細...続きを読むかくて、これもまたギャップ。 こういうビジネス本を読むと思うんだけど、男の人ってほんとうに仕事のはなししかかないね。こういう本に「家族」とか「奥さん」の話をちらつかせて書けるビジネスマンが日本には必要だと思う。
生茶やFIREの誕生、一番搾りのリニューアルなどを手がけたキリンビールの有名マーケッターの一冊。チーム術というタイトルには即していないものの、どうやって製品を生み出してきたかというエピソードや周囲を巻き込んでいったというあたりはリーダーシップ研究の一助にはなると思う。 1000の新商品に対し3つしか...続きを読む生き残らないという熾烈な業界のなかでいかにヒットを生み出していくのか、というのはこれからも課題なのでしょう。
著佐藤章さんの経験を踏まえ、劣勢に立たされた状態からのマーケティングチームとして追求に追求を重ねた商品作り物語を語る一冊である。当時のビール業界、またその移ろい、さらには内部状況も読者に十分な内容が語られている。 ビール業界について知る分にはいい一冊だと言える。しかしマーケティングの真髄とは、また困...続きを読む難を乗り越える精神力等、内容に関しては「こころで動かすマーケティング-コカコーラのブランド価値はこうしてつくられる」の方が細かな説明と内容の濃さであると個人的には思う。
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