亡びぬものを

亡びぬものを

660円 (税込)

3pt

4.5

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長崎のキリシタンの里に下宿した医大生〈隆吉〉が一生をかけて築いてきたものは灰となった。
自らの生い立ちから原爆投下にいたるまでの浦上生活を、病床に伏しながら書き綴った永井隆博士の自伝的私小説。
作品は2部構成で、第2部の最後では救護活動が一段落した3日後の夕方、初めて家に帰り、妻〈春野〉の遺骨を拾う場面が描かれているが、そこでロザリオの鎖を見つける話は、別著『ロザリオの鎖』を読むと事実のままであることが理解される。
すべてが灰になった絶望に茫然とするうち、〈隆吉〉は昏睡に陥り、やがて翌朝目覚める。そして暁の明星を見ながら、静かにささやくイエズスの声を聞くのである。
著者はこの後、第3部の執筆を強く希望するが、体力の衰えが著しく、主人公のその後の生活については「消息の一班を別著において伝えたい」と後記にしるしている。

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亡びぬものを のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2010年09月12日

    代々医者の家系で育った主人公が、キリシタン宅に医学生として下宿を始める。彼はキリスト教に目覚め、専門であるレントゲン研究を続けながら一心に多くの患者の幸福を願っていく。従軍医として数度出兵し、内地での勤務中に長崎で被爆し…。

    永井隆氏の自伝的小説。
    広島にて被爆した原民喜氏は著名で読んだことはあっ...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2012年02月16日

    戦中下、放射線治療の現場を牽引した医者でありつつ、敬虔なカトリシズムに帰依するという二極を体現した精神と日常性の劇的半生記。

    主人公を仮名にして<自伝的小説>となっているが、医者でクリスチャンであった永井隆の自伝そのものといっていいでしょう。
    2部14章400頁に余るが、行間もゆったりとっており、...続きを読む

    0

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