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一九六〇年代以降、物象化論に立つ思想家としてこの国のマルクス主義理論をリードした著者が、『資本論』の示す哲学的新地平を価値論において解く。価値とは人間労働が生産物に凝固したものか?あるいは商品交換のなかで定まる価格同然のものか?この対立を端的に乗り越え、社会的分業の協働連関態こそが、個々の商品を価値として通用させる所以を解き明かす。増補版の待望の再刊。
Posted by ブクログ 2011年02月11日
哲学/認識論系の廣松渉の著作を数冊読んできて、ここでマルクス主義者としての彼の書物に挑戦してみた。
先に読んだアルチュセール『マルクスのために』なんかよりはずっとわかりやすく、興味深かった。
資本論の初版と改版との比較、マルクスをめぐる多数の論者の文章の引用とその批評など、精細をきわめる内容で、マル...続きを読む
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