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Posted by ブクログ
国際関係論とはなんぞやということから、特に中国に注目した国際関係を概観する。地域研究と密接に関わり合う学問だとか、複数のディシプリンからなるだとか、比較研究が重要だとか、個人的にはとっつきにくくて苦手だなという印象を前半部からは受けたが、後半部、著者の専門である中国について記述したあたりからはかなり面白く読めた。中国に関しての記述は、最近某大の学校長の講話を聴く機会があって、そこでの話と重なることもあって、講話を聴いていたときは、どうやったらこのように物事をとらえることができるようになるだろうと思っていたが、そういう見方ができるようになるまでの学問的プロセスについて納得できた気がする。中国研究の分野も面白そう。羅針盤との副題は伊達じゃない。
Posted by ブクログ
第三章までは「国際関係論」が一体どんな学問なのかを説明していて興味深かったのですが、第四章から突如として中嶋氏自身も批判している「国際問題の事情講義」になってしまった感があります。もっと著者自身の経験を絡めて国際関係論とは何かを論じて欲しかったです。中嶋氏は『政治の弁証』『大衆の国家』『大衆の反逆』『人間の勝利を求めて』『革命について』の五冊を読んで政治学のディシプリンを確立したとのことですが(28~31頁)、この部分をもうちょっと掘り下げて、ご自身が国際関係論の視座を獲得した過程を書いてくれたら良かったんじゃないかなと思います。
なお、巻末の文献リストは素晴らしいですね。ここだけでもお金出す価値はありますよ。
Posted by ブクログ
国際関係論という学問がよく分かっていなかったので、購入し読んでみた本である。
当初自分は、国際政治と似ている学問なのかと思っていたが、実際は出来て日の浅い学問であり、学際的に色々学ぶことができる学問である。
しかしその分、この学問を修めるにはなにか一つの分野に特化して、それから国際関係論を修めることになる。逆に云えば、今すべての学問は国際関係論抜きには語れない、のかもしれない。
後半は戦後国際政治史の概説である。その後は国民国家と国際関係論について記されている。欧州はヴェストファーレン条約時代から国民国家体制が成熟しているが、アジアではまだ根づいているとは言えない。個人的には「国民国家」やそれによる「民族」概念は揚棄したつもりでいるが、やはり国家を生むには統一性が必要であり、それが民族概念である。存在するものは合理的である。
最後は著者の専攻である中国と国際関係論である。内容が1990年代なので最高指導者が鄧小平から江沢民に移るときである。正直このあたりは、過去の出来事であろうが・・・・。
結論として云えば、国際関係論にとどまらず、国民国家体制や戦後国際政治史の概説本かな、といった感想である。
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