無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
2020/07/26
いちご同盟とかがよく読書キャンペーンで取り扱われていることが多い三田さんの本です。初版が発行されたのが、確認したら1980年で、自分が生まれてすらいないじゃん!という感じです。案の定、この小説の主人公の生活の中心になっていったのは学生運動。歴史の授業とかニュースの特集とかでしか聞いたことないような言葉がたくさん出てきたぞ…と思いました。
この頃の大学生の人たちは本当にこんなことして暴れまくっていたんだろうか?大学ってそんな危険な場所だったのだろうか…と気になることもありつつ、主人公はなんとなく学生運動に巻き込まれ、そこで女の人と出会い同棲することになり、学生運動から追われたり、自暴自棄気味になったりして…という激動の学生時代の中で自分をなかなか見つけられず、確立もできないでいるような状況を打破することも出来ずグダグダしているうちに色んなことを損してしまう。
自分も、思ったことをはっきり言える人間ではないし、学生時代に行き場も特に作らずフラフラしてた時期があるので、主人公の思いにも共感できることが多数。周りが決めてくれるって楽…。
でも自分のことは最終的には自分で決めていかなくてはいけないし、そのきっかけとして周りがあってくれるならそれでいいのかな?
などとちょっと難しく考えてしまうような感じを受けました。
正確には自分の考えがこの本に追いついてないだけだと思います。
Posted by ブクログ
主人公の「僕」は、大学入学後まもなく、学生運動組織である「B派」のオルグに何となく応じてしまい、そのままB派の一員に収まります。やがて彼は同じ組織の戸川レイ子という女子学生と、やはり成りゆきで同棲することになり、その後も主体的な個の連帯を謳う全共闘に、括弧たる思想的根拠を持たないまま、乗り換えていきます。そんなある日、母親が彼のアパートを訪れて彼の知らないうちにレイ子と会い、いつの間にか彼女と結婚する道筋が引かれていることを知らされます。
組織の中で主体性を喪失するのではなく、最初から主体性を持たないままに行動し続ける若者の姿を描いたのが評価された作品ということですが、本書の延長線をずっと進んでいったところに、「やれやれ」とつぶやく村上春樹の小説の主人公や、今日のライトノベル(ふう)小説の草食系男子があるんでしょうか。
Posted by ブクログ
むりやり誘われて参加した左翼の集会
なりゆきでセックスして同棲に到った女
党派性を帯びた集団行動のうち、みんなが同じひとつの方向を向いて
川の流れのように液状化する心
そういった体験どもに、はたして自分の主体性があったのか
という疑問を抱いて、また別の流れに乗り換える「僕」
そして気づけば結婚の話が持ち上がっている
主体性のない人生は不安だ、いつ梯子をはずされるかわからないから
だがなにもかも裏切り、また裏切られて、孤独になったとき
彼はひとつの秘密を抱え込むことで
「僕」の実態をつかんだような気持ちになるのだった
しかしそんなものは
川の流れと「僕」の秘密を相対化させることで得られた錯覚にすぎない
いやそれ以前に、ただのマッチョイズムでしかない
それで中篇小説ひとつ書き上げられるんだからべつにいいけどさ
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。