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Posted by ブクログ
再読。環境汚染が激化して植物は変異し光合成で二酸化炭素を吐くようになり、地球上には住めなくなって移住した先のコロニーで植物を再生するのに「王子」と呼ばれる人体を使っている世界。人体と言いつつそれに特化した新人類みたいな感じだけど、長野さんのディストピア作品でした。
自覚ないまま植物を繁らせて3人の「ピエロ-α」を名乗る少年に「王子」だと付き纏われる少年だけど、そうきましたか…となりました。
繁らせる植物が作品オリジナルのものばかりで想像するしかないですが、引き抜いたら血液じゃなくて乳液が出るの、王子はほんと植物なんだなと思います。動いて思考して喋るけど。。
解説が千葉雅也さんでした。長野作品を愛好する男性のお話は興味深かったです。
Posted by ブクログ
最初の方、何言ってるのか全く理解できなかったけど、三分の一過ぎたあたりからなんとなくもやっと理解し始めた感じ…
思ったより話の展開は無かったという印象。なんとなく、もっとスケールがでかいというか、舞台が2,3回変わるかと思ってた。
隠語というか、独特の言い回し、用語がよく使われてるけど、段々わかってくる感じが楽しかったな。この世界観。
αが悲しげでいいなあ。泣く泣かないの件(118ページあたりだっけか)でぐっときた。
珍しく、後味のいい話だったと思う。すっきり、幸せに、安心して終わった感じ。
最後の方は割とあからさまにアレだったけど、このぐらいのふわっとした感じ好きだ…同調ねハイ…
Posted by ブクログ
これはスワンの物語だけれど、ピエロ-αの物語でもある。
ピエロ-αが、王子を見つける物語。
ピエロ-αは、優しくて、優しすぎる。
王子に人権など認められていないような世界で、ただ一人、王子の自由を願っている。
人間に絶望すると植物になりたくなるのは、普遍的な感情なのかもしれない。
個として生きるのではなく、土として、種として、何世代も積み重ねて、そのすべてが自分ではないけれど自分でもあるような、全体の中の1ピース。
群体(コロニー)とは、もともとそういうものだったのかもしれない。
一人の王子と、替えの利くたくさんのピエロたち。
でも。
ピエロ-αにとってコロニーSの王子は特別で、コロニーSの王子にとってもピエロ-αは特別だったから…。
きっと、そうでない方が良いのだろう。
地上で生きられなくなった人間が、植物の絶滅した世界で、再び植物を培養しようとしている。王子の躰を使って。
世界はもうすでに形を変えてしまっているのだ。
ただ一人の特別であることも、もう意味をなさないのではないだろうか。
スワンとコロニーSの王子がそっくりなのはなぜか。
カイト(あるいは特派員)は、なぜ原初の王子に固執するのか。
AVIALY(エービアリィ)の実態。
分からないことはたくさんある。
でも、ひとつの世界として成り立っていて、何度も読み返せば、また新しい発見に出会える予感がする。
切なく、でも後味の良い終わり方で、好きな作品だった。
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小説・文芸
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