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しんと静まった真夜中を旅する怪しい集団。降りしきる雪の中、その集団に加わったぼくは、過去と現在を取り換えることになった――(「夜行(やぎょう)の冬」)。古く湿った漁村から大都市の片隅、古代の南の島へと予想外の展開を繰り広げながら飛翔する五つの物語。日常と幻想の境界を往還し続ける鬼才による最重要短編集。 (講談社文庫)
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Posted by ブクログ
『秋の牢獄』に続き、恒川作品四作品目。タイトルに惹かれて購入。どの短篇も良かったが——特に「夜行の冬」「鸚鵡幻想曲」がお気に入り。前者はホラー版『夜ピク』とでも言いましょうか。歩く度に世界が変わり、もし自分だったらと——いろいろ考えさせられます。後者は発想がぶっ飛んでて、まさかあんなことになるとは—...続きを読む—○○シーンは想像しただけで鳥肌モノでした…。解説を読み「…嗚呼、なるほどなぁ」と。まだそれほど数を読んではいないが、どの作品も本当に独特な世界観でこの著者にしか描きえない作品なんだと感心しました(^^) 星四つ半。
1、風を放つ 小さな瓶の中に収められた、小さなつむじ風。それは持ち主が恨んだ人を殺せる力を持つ。その瓶をもしかして恨みを買ってしまったかもしれないマミさんが持っている話。結局それだけで何も起こらなかったのですが、ふんわり怖かったです。あれ?もう終わったの?というところもよかったです。 2、迷走のオル...続きを読むネラ 悲惨な経験をした少年が気の毒でした。これは科学的に証明できない要素がたしか出てきませんでした。なので実際にあってもおかしくはない話でした。人間の執念が怖かったです。 3、夜行の冬 お散歩をして帰ってきたら別の人生になっている話。以前「ミッドナイトライブラリー」で似たような展開を読みました。その人生に満足したらそのまま居着いていい。飽きたら再チャレンジ、ということですが、そうなるとそこそこ満足した人生に巡り会えても、ひょっとしてもっと素敵な人生が待っているのでは?と欲が出てきそう。 いろいろな人生を渡り歩く設定も面白かったですが、夜行の途中に脱落して闇に飲まれるシーンが怖かったです。 4、鸚鵡幻想曲 本書では、これが1番面白かったです。始まりと途中と最後でどんどん話が変わっていきます。集合体は、どうしてこんなこと筆者さんは思いつくのでしょうか?どんな想像力をしているのでしょうか?鸚鵡が元人間だったから少し喋れて、大介に報復するシーンで、老婆が祈祷したりして、人間ってなんか滑稽に思えました。 5、ゴロンド 完全なファンタジーでした。 毛無し猿、ことヒト。 ゴロンド目線からうかがえる毛無し猿はなんだか無駄な争いばかりを繰り返し、 これもまたなんだか人間って馬鹿馬鹿しいな。無駄なことばかりやっている、と感じました。 完全なファンタジーなら好きだけど、現実社会での話の中にいきなり科学的に説明のつかない要素が出てくると途端に冷めてしまう私でしたが、恒川光太郎さんのホラーは全然冷めないです。むしろ本当に面白いです。現実とそうじゃない事を融合させる展開がうまいのかなあ。「そんなことありえないでしょ」ということも普通に淡々と書いていらっしゃるので、そこなのかなあ。 もっと恒川光太郎さんの独特の世界に浸っていたいので、他の作品も読んでみようと思います。
奇譚・SF・ファンタジーなどにカテゴライズされる5つの短編集。 SFといっても宇宙的なものはなく、強いて挙げれば登場人物が描く漫画が作中作になっていて、その舞台が花が咲き誇る月面ってところぐらいかな? とにかく着想が珍妙で面白い。 何か変わった小説を読みたい時や、複雑なプロットが面倒な時にサクサク読...続きを読むめるのでおすすめしたい。
恒川光太郎氏の独特な世界観が、様々な形で表されてる どの短編も面白いが、夜行の冬と鸚鵡とオルネラが好み
久しぶりの恒川本です。 「風を放つ」「迷走のオルネラ」「夜行の冬」 「鸚鵡幻想曲」「ゴロンド」の5作品を楽しめます。 特に「夜行の冬」は夜市から入った方、特に風の古道が好きだった人にはドンピシャリと刺さるのではないでしょうか。 まぎれもなくホラー要素を孕んでいながらも、不思議で体験してみたくなる...続きを読む魅力にあふれた世界観。 世界を渡り歩く事で、人生のリセマラが出来るような状況ですが、何をもって終わるとするのかいざ考えると難しいです。 恒川さんの真骨頂は、自分が登場人物の立場だったら…と想像させる力でしょうか。 「鸚鵡幻想曲」「ゴロンド」も従来の恒川作品に魅了された方、ファンタジックで不思議な童話の世界、世にも奇妙な世界がお好みの方は絶対に楽しめる作品です。
本作はホラーよりも幻想ファンタジー寄りと言える。深く考えなくてもスイスイ読めるのが気持ちよい。オチとか社会風刺もないのがよい。恒川氏の初期の作品群だが、既にアイデアはたくさん持っていたのだろうか。
解説にもあったが、人間社会からどんどん離れていくように物語が並べられている。 故に、人間社会のドロドロや、人間関係の胸糞さから、順に解放されていくので、読後感は結構良い。(恒川作品は虐待やイジメやらの描写がわりとキツイ…) 人間社会は弱い者でもひとまず生きられる。しかし、そのかわりに弱い者には過酷で...続きを読む残酷な生を強いられる。 一方、獣?の世界は弱肉強食、過酷な自然と戦わねばならないが、人間のような弱者に向けられるドロドロした悪意や敵意はない。 どちらが幸せというわけではなく、そういうものだろうけれど、獣の世界はやはり強い。 「鸚鵡幻想曲」ではそういう人でない(なくなった)モノのしたたかさ、本当に弱者に向けられる目があって、一番読後感が良かった。 (世界観的には「夜行の冬」が良いのだが、あれは人間世界の酷薄さが一番滲み出ているので…)
最後の話で心がじんわり温かくなった。 いつか、遥か昔(わたしたちが想像も出来ないくらい昔)に竜は居たかもしれない。 今年は辰年だったことを読み終わってふと思い出して、今年読むべくして読んだのかなあとありもしないことを思った。 竜も、他の絶滅した生き物たちも、もしかすると本当にそういった風に言葉を知っ...続きを読むていたり、あるいは人間に近しい形で生活をしていたのかもしれないと思うととてもあたたかいきもちになる。 人生の中でまた読み直したい本のひとつ
よく分からない世界へ連れていってくれる作家という印象の恒川さん。幻想的でありながらも現実的でもある読み口は独特でやはり他では例を見ない人だと実感。面白かったのは「夜行の冬」と「鸚鵡幻想曲」前者は百鬼夜行のテイストにリセットものをくっつけた感じでこの人の得意とする恐ろし系物語。怖さと幻想さのバランスが...続きを読む絶妙で良かった。後者は発想が素晴らしい奇妙な作品。星新一さんらしさはあるがそこからもうひとひねり加えている所に凄さがある。これがめちゃくちゃに面白い。奇妙なので面白いとしかいえないのがもったいないくらい面白い。
夜市に続く2冊目の短編集。5つの短編が収録されていて、1つ1つは本当にすぐ読み終わる短さ。 読んでいて、不思議な感じのする世界観に引き込まれてどんどん先を読みたくなるものの、最後は「あれ?結局どう言う話だったの?」という感じで終わるものが多かった印象。 ただ、読んだ後の、このちょっと取り残された感は...続きを読むある意味癖になりそうな、この作者の短編作品における特徴なのかなと思った。 ただ、最後のゴロンドのドキュメンタリーのような話は本当に何だったのだろう…?笑 とても不思議だった。
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