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Posted by ブクログ
めちゃめちゃ面白くて、一気に読んだ。
博報堂から見た、巨大な電通像を、現場から、冷静に映し出している。
謀略史観みたいなのじゃなくて、現実的な職場からの視線が良い。
電通と博報堂、凄まじいデッドヒートを繰り広げている。
その中で精神を病む人や、血管系の疾患で倒れたり亡くなる人もいるという現実。
以前、電通の新入社員が働きすぎて鬱病になって自殺して、家族が裁判を起こして労災に認定されてたけど、広告代理店って、クライアントによっては、ほんと命が縮むくらい忙しい。
オレの知ってる人も資生堂のCM担当になったら、24時間働いてて、昼も夜もなかった。
大手出版社から、電通を批判した本が、ほとんど出ていない現状とその理由も、そのまま描き出している。
原発の取り扱い方も、メディアによって、まるで違っていて、大企業のスポンサーと電通の権力の凄さを、はっきり現してて面白かった。
Posted by ブクログ
著者は元博報堂社員で詐欺罪にて実刑判決を受けた人物。
本書はこの著者による「デンパク」とも称される、電通と博報堂の広告代理店業界2強の解説本です。
"#尚、著者の詐欺罪による実刑判決と言う経歴から、不平不満を抱えた人物によって書かれた公平さにかけた書籍かとお思いになられる方も居られるかも知れません。
#しかし、少なくとも私が一読した限りにおいてはその様な感じはありませんでした。
#最も、この様に思ったのは私が広告代理店業界に関しては疎いせいなのかも知れませんが・・・"
では、前置きはこの位にして以下で簡単に内容紹介。
本書は全5章からなり、それぞれ
1章:コントロールされるメディア
・原発事故後の報道で露呈した原子力ムラによるメディアコントロールに関するまとめ
2章:電通と博報堂
・2社の社風の違いと、各部門はどの様な仕事をしているのか、そこに属している社員はどのような働き方をしているのかと言った解説
3章:クライアントへの滅私奉公
・「クライアントと広告代理店」や「タレント事務所と広告代理店」等の両者の力関係やその変化など
4章:経済原理と報道
・ローカルテレビ局開設に協力した事を切っ掛けとした電通のテレビ業界での躍進。
・そして長く続いたテレビ業界での電通の覇権に対して、最新のメディアマーケティング理論を駆使したコストパフォーマンスの良い提案を武器にした博報堂の巻き返し。
・大口広告主に対する常時30~50%にもなる広告料金の割引
・架空の新聞社を例にとり、広告主と報道内容の関係を解説
5章:崩壊する支配構造
・広告代理店を取り巻く以下のような現状を解説
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少子高齢化やインターネットの普及により(著者の表現を借りれば)¨少品種大量生産¨であるテレビCMが頭打ち。
しかし、だからと言って各個人の属性に合わせた広告を展開する必要がある、言わば¨多品種少量生産¨のインターネット広告への切り替えがうまく行っていない。
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・収益力の低下がもたらした社内の変化を解説
となっています。
題名から、本書は電通(や博報堂と言った広告代理店)の告発本だと思われるかもしれませんが、上記の様に原発報道に関して取り上げた章は1章のみ。
他は広告代理店そのものに関する一般的な解説となっています。
途中、著者自身が経験した事や見知った事などを織り交ぜてはいますが、基本的に公開情報を読みやすくまとめた本となっています。
さながら少し長めの新書を四六版の書籍として出版したと言った感じです。
ただ、2章の「代理店内の各部門が何をしているのか、そこで働く人の働き方は?」と言った疑問を(少なくともある程度は)晴らしてくれる解説等、あまり目に知る機会が無い内容もありますので、本書に何か¨ユニーク¨な点をお求めの方でも(少なくともある程度は)満足されるのではないでしょうか。
広告代理店業界入門書と言った感じの本書。
普段あまり読書をしない方でも、半日もあればあらかた読み終える事が出来ると思いますので、お休みの日の読書などに如何でしょうか?
Posted by ブクログ
巨大広告主たる電気事業連合会と電力各社が、電通、博報堂の大手広告代理店を通じて、どのようにメディアを支配し、マスメディアで自分たちに都合がよい情報だけを流し、不都合な情報を流さないようにコントロールしているかという仕組みを解説した書籍。
広告関係の仕事をしたことがない方にとってもふーんと読めると思います。
本書の指摘で再度思ったのは、電通、博報堂がメディア広告業界を独占しているのにもかかわらず、独占禁止法上の問題がまったく指摘されていないこと。これが、日本の言論界(マスメディア)と政治権力をどれだけ支配しているかということの指標になるだろう。
Posted by ブクログ
タイトルで電通悪みたいに見えてしまうけど、本当に叩かれるべきは電力会社のメディアへのプレッシャーだろう、と思う。
この本は電通、というかテレビの広告枠を買う広告会社はどのような仕事なのか、という紹介本として読むと面白い。
逆にメディア側の立場になったとき、メディアが広告費をもらうことで起こりうること、営業はどこまでクライアントファーストにして編集に意見を通すのか、そういった事を考えると面白い視点が生まれる。
あと、デンパクがそれぞれcciとDACを立ち上げた、というくだりがCAとDACを立ち上げた、というとんでもない誤記になっていてビックリした。
Posted by ブクログ
中国で起きた大規模な反日運動がその翌日に急速に収束するのに役立ったのは政府が国民の大半に向けて送ったショートメールだったという。国民の大半にメールを送れること自体も驚きだが、ITが支配に利用される現実を見せつけられた気がする。言論統制の最終段階の一端を垣間見た。
さて、わが国には言論の統制は存在しないのだろうか。一般に報道の自由という言葉は普及しているがその実態はどうなのだろうか。その答えの一つを本書は示してくれる。
東日本大震災に至るまで、原発はクリーンエネルギーとして好意的に報道されてきた。新聞各社は電力会社やその関連団体の出す全面広告をしばしば掲載し、特に地球温暖化問題が周知されて以降は二酸化炭素を排出しないことに力点をおいた報道に傾いた。もちろん私のスクラップには震災以前に書かれた核燃料リサイクルの矛盾点を述べた記事も切り取られているが、それが大きな話題にはならなかった。
原発の老朽化や津波対策の遅れなどについて気づいた記者もいたはずだ。それが報道されなかったのはもしかしたら莫大な広告費を払い続けてきた電力会社と、その「代理」としてはたらく広告代理店の圧力であったかもしれない。本書はそう訴えるのだ。日本の広告代理店は電通と博報堂という双璧によってほぼ寡占状態にあり、この2社がメディアの収入の大半を占める広告収入の趨勢を決定している。特に大手クライアントは莫大な広告費を長期にわたって安定的に出資しつづけてくれるので、メディアはこれを失いたくないのである。
結果としてクライアントの不利になる情報を発信することはできないし、しても控えめになる。これは立派な言論統制ではないか。資本主義の中にあるメディア支配は一般人には極めて分かりにくく進んでいることに気づかせてくれる一書であった。
告発だけが本書の目的ではないようだ。広告代理店はあくまでもクライアントの代理として、よい仕事も汚い手段も行う。いわゆる実行部隊なのである。高収入でしられる代理店の社員も最近はメディアの多様化や、テレビの視聴率の低下や分散化のため、あるいはインタラクティブなネット広告の出現のために窮地に立たされているという。そうした業界としての実情の一端を紹介している点でも興味深いものであった。
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