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19歳の綾乃は島での楽園生活を満喫し、大親友のオバァ、オージャーガンマーと遊び暮らす日日。しかしある日夢の中に神様が現れ、ユタ(巫女)になれと命じる。「あーっワジワジーッ」徹底抗戦の構えの綾乃だったが、怒った神様の罰もあり、やがてユタへの道を歩むことに……。溢れる方言と三線の音、抜けるような空に映える極彩色、豊かな伝承と横溢する感情。沖縄が生んだ不世出の才能の記念碑的デビュー作!
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感動
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Posted by ブクログ
おおらかで、シンプルで、ミニマム。 そしてゆるーいスピード感。 大げさだけど、そういう人生観(?)がとても好き。 20年以上振りの再読になるけど、その時に感じた面白さ(単純な爽快さって感じかな)とは違って、いろんな意味で考えさせられたり深みを感じられたような気がして、いっそう好きな作品になった。
先に「カジマヤー」を読んでしまったのだが、それに比べると「直球勝負!」って感じで、また違った好感がもてた。う~ん、この作家の女性、怠惰な怠け者の魅力に溢れている。珍しいパターンだなあ。
なんて魅力的なんやろう。冒頭から惹き込まれる豊穣でおおらかで豪快でええかげんな世界。ガジュマルの樹の下で遊び友達のオージャーガンマーばあさんと日々ユンタク三昧の綾乃は怠け者で身勝手で美人で三線の名手で霊感が強く彼女の才能に目をつけた神様の度重なる脅迫と嫌がらせの中、拝む意味を知る。オージャーガンマー...続きを読むばあさんをマネジャーとし、ここに、現ユタチャンピオンである既得権益者カニメガとのユタ市場を賭けた壮絶なバトルが始まる?《この島は怠け者を愛してくれる》p.7
自分の気持ちを隠すことなく、人目を気にせず、おおらかな生き方が、とてもみずみずしく、沖縄の海の色を思い出した。 物質的に豊かじゃなくても…なんて言葉よく聞くけど、お金で買えないものってこれだなあと。 こんなに愛し愛されてるなんて、とても幸せだと、読後は温かい気持ちになる。
能天気なほど明るい本が読みたくて、この沖縄の物語を選んだが、能天気も程がある(笑)大らかに生きてるにしても突き抜け過ぎな二人の物語。前半は方言が理解不能で飛ばし読み、後半は何かと胸に刺さる言動もあり感動。人生辛い事はある、でも被害観念に囚われず、素敵なものに素直に感動して大らかに生きる。「島人の宝」...続きを読むの曲も通じるメッセージを感じる。手元に置いてまたいつか読もう。この方の本を読むと沖縄(琉球)はつくづく日本と一部と呼ぶのに違和感を覚えるなぁ。伝統をひたすら守り受け継ぐ一つの素敵な国。
沖縄の島でゆるーく遊び暮らしている19歳の娘 綾乃。ある日夢の中に神様が現れ、ユタ(巫女)になれと命じられる。 島の雰囲気、暮らし、伝統、その気温までも感じられる。 少女がユタになる成長物語というよりは、沖縄の島の雰囲気を味わう本だと思う。 それにしても、オージャーガンマーが可愛らしい。 忍耐を...続きを読む忍耐とも思わず、ゆっくり受け止め、執着することなく、いつでも楽しく暮らす。なんてすごいんだ。
働きもせず島でぼんやりオバァと過ごす綾乃。きれいなせいか周囲の人からも注目はされているよう。 ある日夢に出てきた神様が 「ユタになれ」 という。 最初は、全然話も聞いていなかったのに幼い頃に亡くなった友人の姿を見たらそれもいいかもと安易に飛びつく。 結果、それらしいユタに成長してくのだから不思議なも...続きを読むんだ。 素質のある人が選ばれているということか。
沖縄出身の作者が紡ぐ、ユタになることを運命付けられた少女を巡るファンタジー。ウチナーグチを多用して空気感を演出。全体的にややライトな中で亀甲墓の下りなんかは作品における御獄のような存在。沖縄特有の深遠なものを感じるわ。
那覇空港の書店で『石垣島出身』として紹介されており、機内の暇つぶしに購入。ふだんは手につけないジャンルだが、旅先の気分も手伝ってなかなか面白く読めた。メインのテーマではないが、島が日本(ヤマト)的価値観に侵されていくことへの主人公の抵抗感には、とても共感できるものがあった。
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バガージマヌパナス わが島のはなし
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池上永一
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