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棟居刑事の情熱
棟居刑事は多忙ななか休暇が取れて穂高岳を目指す。若い女性を偶然にも上高地で見かけ気になっていた。登山初心者のようである。軽装備で頼りない足取りながら、棟居の後ろをついてくるのである。棟居は彼女をさりげなくガイドするかたちでサポートする。とうとう彼女は穂高岳山頂に立てたのである。2人は意気投合したのだが、連絡先も交換せず帰途の新宿駅で別れる。彼女の名は本宮桐子。
この小説は、棟居と桐子の出会いの小説でもある。以降、森村氏の作品では、棟居登場の陰に桐子あり、の場面が幾度となく設定される。2人は相思相愛の様相であるが、プラトニックな関係をあえて崩さない。棟居刑事シリーズなどでは、桐子は、たびたび登場し棟居に事件解決のヒントを授けることとなる。
物語は、新宿署の銀座ホステス殺人事件、厚木署のライフル射殺事件、碑文谷署の料亭従業員の失踪事件、八王子署の赤坂料亭従業員殺人死体遺棄事件、の関わりが、各署の刑事たちの執念によって紐解かれていく。新宿署には警視庁捜査一課那須班も投入される。新宿署の牛尾刑事、那須班の棟居刑事の活躍も描かれる。
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