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応仁の乱以降、室町幕府は力を失い、群雄が割拠し、世は乱れた。古来、神々に礼を尽くして地上の平安を守ることを務めとしてきた京都朝廷は、衰微を極めた。弘治三年(一五五七)、後奈良天皇は後事を若き関白・近衛前嗣に託し、崩御。前嗣の奔走が始まる。幕府再建による朝権回復を目論む前嗣は、都を逐われた将軍・足利義輝と結び、都を支配する三好長慶を除こうと計画。これを阻もうとする長慶の権臣・松永久秀の秘められた思惑とは?
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Posted by ブクログ
「神々に告ぐ(上)」(安倍龍太郎)を読んだ。 『近衛前嗣』がいかなる人物なのか全くの白紙状態のまま読み始めたのだけれど、これはまたなんとも興味深い公家さんだ。戦国の世をどう生きていくのかこの先が楽しみ。 なお、前嗣の前に立ちはだかる『松永久秀』は私の妻がご贔屓の武将なのである。
剣豪将軍・足利義輝と三好長慶、松永久秀との争い。 織田信長が桶狭間の戦いで今川義元を討つ以前の話だが、 政の中心地である京の都ではどのような権力闘争があったのか、 そのような視点から物語る作品はなかったように思う。 主人公は近衛前久、本作では前嗣であるが、朝廷を軸として、 戦国時代のみならず、日本...続きを読むを通時的に読み解くうえで、 たいへん勉強になるものだった。目から鱗が落ちるとはまさにこのことだ。
本作の主人公としての近衛前嗣…面白い!!朝廷をリードする近衛家の後継者で、若くして関白に任じられた貴公子であるが、朝廷や幕府の明日を考えて「自ら動く」人物である。能書家で笛の演奏が得意で、学識が在る他方で、縁が在る薩摩の島津家から献上された短筒を愛用する射撃の名手でもあり、鷹狩りや乗馬も得意だ…こん...続きを読むな近衛前嗣が、躍動する物語である…
戦国時代の知識が乏しい自分にとって近衛前嗣という人物も初見に等しいのですが、なかなか面白い作品でした。 それにしても、こんなに将軍が軽視された時代があったとは驚きです。
近衛前久の若き日々の姿を描く。 従兄弟であり13代将軍足利義輝と共に公武一体での国の建て直し目論む前嗣(前久の若き日の名) 朝廷の仕来たりや歴史、宗教、あらゆる知識を網羅していないと書けない作品だと思った。
新規購入ではなく、積読状態のもの。2007/11/20~24。山形への往復で。ありそうで無かった(知らないだけか?)織田信長出現直前の時代を取り上げた作品。足利義輝が朽木谷に逃れており、三好家に京、畿内を牛耳られているなか、奮闘する公家、近衛前継を主人公とし、松永久秀を敵役にしている。当時の天皇家や...続きを読む公家の窮状も良く描かれている。
足利義輝、三好長慶の話はあまり知らなかったので面白かった。飯盛山に登ったとき、三好長慶を大河にというポスターがあったことを思い出した。
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