終業式

終業式

638円 (税込)

3pt

かけがえのない、高校生だった日々を共に過ごした四人の男女。テストにやきもきしたり、文化祭に全力投球したり、ほのかな恋心を抱いたり――。卒業してからも、ときにすれ違い、行き違い、手さぐりで距離をはかりながら、お互いのことをずっと気にかけていた。卒業から20年のあいだに交わされた、あるいは出されることのなかった手紙、葉書、FAX、メモetc.で全編を綴る。ごく普通の人々が生きるそれぞれの切実な青春が、行間から見事に浮かび上がる姫野文学の隠れた名作。

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終業式 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年10月01日

    どん、と強い衝撃を、何度も受ける一冊。
    痛かったり、恥ずかしかったり、羨ましかったり、色々な種類の衝撃を不意討ちで、喰らいます。

    「地の文」が一切なく、登場人物が他の登場人物に宛てた手紙だけで物語は進みます。

    主人公が高校2年生であった時を起点にした、約20年間が描かれています。

    同級生への淡...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年08月24日

    小説的な地の文が一切無く、全てが手紙やFAXなどで構成されている小説はとても斬新だと思った。その人がどう行動したか、何があったのかは細かく見ることができない分、投函されず、本人だけの想いが綴られた手紙などもあり、神の視点で登場人物それぞれの人生が見れた。登場人物がたどり着いた結末までの軌跡がとても切...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年09月21日

    僕が一番好きな小説です。
    恋愛小説として大好きです。
    今までも沢山恋愛小説を読みましたが、この小説が一番です。
    他の恋愛小説と、何が違うのか。ちょっと考えてみました。
    一言で言ってしまうと、それは「僕の身の丈にあっている。」と言うことです。
    もちろん、傷心の海外旅行での出会いとか、クルーザーで港の夜...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年10月23日

    初めの方は、高校生の自然な文体なのか、少し読みづらい。しかし、都築が浪人して詩的な文章を書いてしまったりだとか、ああこういう時期もあったよなあ、と思わされる。
    後の方がものすごくいい。様々な人がいて、いろんな人生がある。人と深く関わったらそのぶん傷つくけれど、傷つかない人生は味気ない。「Love i...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月09日

    手紙やFAXという特定の誰かに書かれたものを第三者が読むには想像をふくらませる部分が多くあって、「え、これ誰のこと?」とか「ああ、多分こんなことがあったんや」とか考えながら読み進めた
    悦子たちの文で、「女はこうあるもの」というその時代の風潮、学生時代で盛り上がる会話など今と変わるもの、変わらないもの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年02月25日

    手紙だけの小説。これは誰が誰に書いた手紙なんだろうと最初は考えて、途中からは多分この人の手紙だと思えるようになりどんどん面白くなった。 学生生活から同じ人物を手紙で読むことができて、大人になってからも変わってない部分と変わっている部分が見えてそれもまた面白かった。

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    Posted by ブクログ 2023年01月21日

    高校の同級生、悦子、優子、都築を中心に、高校〜社会人までの主に恋愛を中心とした出来事を綴った青春群像劇。手紙やFAXで構成されたそれは、時に一方通行だったり、タイミングが合わなかったりでもどかしく、しかしだからこそ、その不便さがドラマチックに作用する。現代から見た物語の時代は良くも悪くも前時代的で、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年05月08日

    高校生のキャピキャピした文面から
    日々を重ね、ゆっくりと大人になっていく
    登場人物たち。

    その変化が、手紙、交換ノート、FAXだけで
    鮮やかに描かれてゆく。
    出さなかった手紙、伝えられなかった言葉が
    こんなふうに表現されることに新鮮さと驚き。

    まるで、この作品の中に生きていて
    私も彼ら彼女らと手...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年11月02日

    高校3年生(第1章「制服」)から20年後の結婚離婚(第4章「指輪」)まで仲良し男女4人組とその周囲でかわされる書簡で構成された物語。本当に伝えたい思いは行間に潜ませ、彼らは大人になっていく――

    すべてこれハガキ、手紙、FAX、案内状等々の書簡のみでできている。なのに各々の人となりがよくわかるし、終...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年12月27日

    『ツ、イ、ラ、ク』以来の姫野カオルコ作品。2作しか読んでいないのに、あぁ、姫野カオルコらしいなと思ってしまった。青春と言ったら陳腐な言葉かもしれないけれど、誰でも懐かしさを感じてしまう思春期独特の雰囲気とか、リアルな感情とか、周りが見えないまま全力で生きてた感じとか。1975年から1995年までの時...続きを読む

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