メグル

メグル

小説・文芸
555円 (税込)

2pt

ひときわ古い庁舎のH大学学生部。希望者には学部を問わずアルバイトの紹介を行っているという――。「あなたは行くべきよ。断らないでね」無表情ながら美しく、奇妙な迫力を持つ学生部の女性職員から、突然に声をかけられた学生たち。病院の売店での商品の入れ換え作業や、食事を食べるだけ、とある家の庭の手入れなど、簡単だが面白みもなさそうな仕事を、彼女が紹介するのはなぜだろう。指定されたアルバイト先に足を運んだ学生たちに、いったい何がもたらされるのか、厄介事なのかそれとも奇蹟なのか? 五編収録の美しい余韻を残す連作短編集。

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メグル のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    モデルとなった大学や土地を知らなくても楽しめると思うが、道北出身で北海道大学にお世話になった私にとって、本作で描かれる風景や空気感はありありと実感できるものであり、そこで描かれる現実と不思議の入り混じった物語に揺さぶられつつほっとする、こういうものを読みたかったと思えた特別な一冊でした。
    北大文学と呼びたいし、特に冒頭の短編は貴重な道北文学であると言いたい。

    0
    2024年09月14日

    Posted by ブクログ

    ここから始まる小説なんだと知り直ぐに2冊購入してメグルを読みました。ユウキさんからメグルでは悠木さんになってた。断らないでね、あなたは行くべきよ、が毎回出てきて、毎回その通りだけど、悠木さんの長い髪の毛と足の怪我とやっぱり謎のままなんだよ。悠木さんの当たる予言が関係するのかな、とにかくバイトを受けて人生が変わるんだよ。おばあさんに手を握られて死の世界に行くのかと思ったら悪い腫瘍の病気を持っていくとか、素敵な結末。タベルが良かったな、1人で死なないだけましだと言い、黒歴史とか思うのを、実は笑い話でいいじゃ

    0
    2023年11月19日

    Posted by ブクログ

    アルバイトをめぐる小説というものを読んだことがなかったのでいいなあと思った。古本屋でたまたま巡り合って読んだ。まさにタイトルそのままだ。バイト中にこの本を読み終わり、いい時に読めたなあと思った。
    ハートフルな話からちょっと闇を垣間見る話まで、「仕事」と名がつくものは様々で、バイトを探すときの楽しい気持ちを思い出させてくれた。バイトなんて実際入ったら数ヶ月で飽きちゃうのにね。でも大学時代にどんなバイトをしてるかって自分でも全然予測できなかったバイトをしてたし、巡りあわせだよなとほんとに思う。

    0
    2023年10月20日

    Posted by ブクログ

     H大学の学生部に貼りだされる不思議なバイトの紹介。大学女性職員に勧められたバイトをする学生たちの姿を描いた連作短編。

     ファンタジーであり、ホラーでありミステリー。各話ごとに作品のジャンルが変わる何とも不思議な作品。しかし、ホラーやファンタジー要素が思わぬ形でバイトをした学生たちに影響を与える、という点があり、そうした意外性と結末が分かってからの暖かさが非常に雰囲気のいい作品でした。

     美しさという点では最終話の「メグル」が印象的。毎年庭の手入れのバイトを依頼する女性の真実が分かってからの切なさ。そして登場人物たちの優しさと最後の彼女の言葉と思いがとても綺麗です。

     この短編集では味わいの違う「アタエル」もなかなか強烈な作品。学生たちにバイトを進める女性職員は「あなたは行くべきよ、断らないでね」と毎回学生に声をかけるのですが、この短編に限っては「あなたは行くべきじゃないわ、後悔しないでね」と声をかけます。

     作品全体の雰囲気の不気味さ、そして結末に思わず背筋が凍りました。この学生はちゃんと注意を聞けよ、と思わずにいられなかったです(苦笑)。

     そうした短編もあるものの全体的には読後気持ちが少し明るくなる短編集でした。

    0
    2016年03月30日

    Posted by ブクログ

    大学の学生部で女性職員から強引に紹介される(あるいは止めろと言われる)アルバイト


    連作短編集
    5作品


    それぞれに合った、
    それぞれの人生を変えていく
    きっかけとなるバイトを紹介してくれている


    あらすじは解説にある。

    0
    2013年09月26日

    Posted by ブクログ

    メグルという題名と乾ルカさんの作品であることから、輪廻転生をイメージして表紙を開いた。
    5つの短編で構成されている。短編だがユウキによって連作になっている。そして5つの作品は順に読むことで読者に心理的影響を与えているように感じた。

    ヒカレルはライトなホラーだが、どこか暖かさを感じる。日本の将来を見通すと、死にゆく者の淋しさは一層拍車をかけると思うのである。奨学係のユウキという女性は何者なんだろう。この後も登場する。
    モドルは、ユウキから紹介されたアルバイトにより、失ったものが見つかる。
    アタエルでは、ユウキはいつもなら「あなたは行くべきよ。断らないでね。」というのに、今回は「本当ならあなたは行くべきじゃないわ。後悔しないでね。」という。アルバイトの内容は犬に餌を与えるだけだが、中を絶対見ては行けないという。そしてその中にあるのは・・・。

    タベルでは、ユウキが紹介したアルバイトの業務内容は食事。なぜ佐藤は食事をするだけの依頼をしたのか?優しさに包まれる。
    メグル、表題作。なぜかユウキが悠木になった。ユウキが悠木だったことが少しわかる。輪廻転生ではなかった。三瀬がアルバイトの依頼主、何年も風貌が変わらないミステリアスな女性。心温まる作品。

    私はグロいのは苦手だ。1つだけある。それ以外はほっとする場面のある作品だった。ホラーといえばそうなのかもしれないが、乾ルカさんの文筆力がドキドキさせながらも温もりを伝えてくれる。そして最後に意外な結末が待っていた。

    0
    2024年02月20日

    Posted by ブクログ

     5編からなる連作短編集。ホラー要素の強いファンタジー作品。
     各編の主人公は何らかの問題を抱えているH大学の学生で、奨学係の女性職員・悠木に斡旋されたアルバイトによって人生に光明が差すというストーリー。

          * * * * *

     物語を動かすのはキーパーソンとなる悠木の眼力(能力?)。それは主に2種類あります。
     1つは奨学係を訪れる学生のプロフィールや心に宿る陰を見抜く眼。
     もう1つはその陰を取り除く仕事を選定できる眼です。これこそ悠木の魅力だけれど、それだけでなく、その風貌から言動まですばらしく魅力的なのです。ナイス設定だと言えます。

     彼女の秘密が各話で小出しになっていくのもいい。(能力の源泉に触れられることは恐らくなかろうが。)

     最終話の幽霊譚はやりすぎの感もあるのですが、続編を期待してしまうような良作だと思います。

    0
    2022年01月03日

    Posted by ブクログ

    「あなたは行くべきだわ。断らないでね。」

    言われた当事者も、読者も、その場は流してしまってもあとで「何だったんだろう、どうして?」と考えることになる。

    このひとこと(反対のフレーズもありましたが)があるから、この小説が面白くなっている。
    運命を変えるような、仕事(アルバイト)。
    それを取り持つ窓口女性。
    いろいろと謎があって、つながっていきます。

    表紙の絵はどこかすぐわかる有名な場所ですね。
    思わず手に取りました。
    手袋ははめませんよね。

    0
    2021年03月04日

    Posted by ブクログ

    現実と非現実が混ざり合う不思議なアルバイトを斡旋してくれるH大奨学係のユウキさん
    ユウキさんから「あなたは行くべきよ。断らないでね」と言われたバイトに行くとなぜか少しだけ人生が前に進むきっかけが与えられる。逆もまた然りなので、やっぱりユウキさんの言うことは聞いとくべき…

    0
    2020年11月26日

    Posted by ブクログ

    舞台が北大でなんか親近感が湧くし、なんとも言えない感情にさせられる短編ばかり。

    ふっと不思議な国に迷い込んだかと思ったら、突然血生臭い匂いがしたり、側と思えば青春真っ盛りだったり、人情み溢れてみたり。

    それぞれの過去を背負って、未来の扉を開くそのそれぞれの瞬間がたまらなく刺激的な本。

    面白い。

    短編だけど一冊通して出てくる人がまた謎で、笑うセールスマンの綺麗で無口な女バージョン的存在。

    各所に札幌の某所がでてきて、それまた読んでて面白かった!!!!

    0
    2019年04月23日

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