日本の歴史をよみなおす(全)

日本の歴史をよみなおす(全)

1,100円 (税込)

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日本が農業中心社会だったというイメージはなぜ作られたのか。商工業者や芸能民はどうして賤視されるようになっていったのか。現代社会の祖型を形づくった、文明史的大転換期・中世。そこに新しい光をあて農村を中心とした均質な日本社会像に疑義を呈してきた著者が、貨幣経済、階級と差別、権力と信仰、女性の地位、多様な民族社会にたいする文字・資料の有りようなど、日本中世の真実とその多彩な横顔をいきいきと平明に語る。

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日本の歴史をよみなおす(全) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年09月06日

    学校で習う歴史の授業では知ることが出来ない、日本の中世について、文献や絵画から人々の地位や職業や文化を探る本である。興味深かった。
    いろいろな考察があるが、名前や女性や天皇の地位について時代とともにどう変化したかが書かれていた。一番意外だったのは、えた・非人として習った身分制度の最下位にいるとされる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月04日

    中世史の専門家網野先生の本。講演ベースのものが編集されているので非常に読みやすいが中身は充実。日本の農本主義のイメージが大きく変わります。交易主体の水呑百姓の生業なんかは教科書で固められてたイメージとまったく違って面白い。貨幣や交易の発展の捉え方も斬新なようでむしろ現代の学説にも近しいのでは。性別や...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月24日

    中国に行くと、そのだだっ広さに驚きます。新幹線も四方八方に伸びてる。中国で農業が可能と思える地域は、国土の面積比25倍なんてレベルとはとても見えない。軽く50倍はありそうに思える。弥生時代以降、凡そ日本の10~20倍の人口が中国に常にいるとして、土地の生産性が時代毎に同じとして計算すると、中国は、同...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年10月09日

    中世以降の日本の歴史を、農業のみで語ってはいけないという視点で描かれています。中世日本の商業、工業、金融、流通などについて実例を元に詳しく述べられています。学校の授業では必ずしも触れられていない話題が多く、興味深い内容でした。貧しいと思われていた地方の山村、沿岸地域がむしろ鉱工業、流通の拠点、都市し...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年06月20日

    農民=百姓
    授業ではそういうふうに習ったと思います。
    いや区別しないで習ったというべきでしょうか。
    ただ本書を読むとそうではないことがわかります。
    百姓=武士や商人でない人
    塩を作ってたり漁業や水運業をする人もみんなはいってるんですよね。
    コレは目から鱗でした。
    日本は農本主義で農業が国の基本で租税...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年03月31日

    昔の人は素朴で、効率や利益を考えず、のほほんと暮らしていた、という意識がわたしたちにはあるのだと思う。
    でもちがうよね。いつの時代の人たちだって、よりよく生きたいと願ったはずだし、それゆえのしたたかさや、過ちの犯し方は、わたしたちのそれと、本当によく似ている。

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    Posted by ブクログ 2018年12月22日

    百姓≠農民,という大発見をもとに展開される中世日本論.公文書は「農本主義」という政権が設定した建前にしたがい記述され,後世の我々もそれを信じて過去の日本の姿を想像してきたが,実際はそれよりはるかに商業活動に負うところが大きく,その記録は私文書であるために現代の我々の目には届きにくかった.
    非人の成り...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年11月24日

    神に近い生き物であった牛や犬やらの動物が、畜生に見えてくる、そういう自然との関係の変化が、神に近い生き物を取り扱う人たちがある畏れをもって見られていたのに、それがケガレとみなされるようになって差別の感覚が産まれる、っちゅうような変化っちゅうようなことは考えたこともなかったです

    面白い目が明く

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    Posted by ブクログ 2018年10月28日

    "農耕民族という言葉は日本人を表す言葉だと思っていたが、歴史を紐解くと、そういう一面だけではなく、海に囲まれた土地柄を活かして盛んに交易をしていたりしている。
    倭人は実は日本人ではない?聖徳太子は倭人?
    ものの見方が変わると、歴史も変わって見えてくる。"

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    Posted by ブクログ 2018年08月10日

    網野善彦『日本の歴史をよみなおす』(筑摩書房 1991)
    この本に書かれてあったことで、すぐに思い出すのは、「市」の成立の話。物が商品として取引されるには、物と所有者との関係が切り離されなければならず、それを可能としたのが市である。市は村外れなどの境界と呼ぶにふさわしい場所で成立し、異界からのある力...続きを読む

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