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Posted by ブクログ
序盤に園子さんの肩書きが書いてあったことをすっかり忘れて読み進め、感情が揺り動かされたラストでした。情緒の細かいところまで語られているので何ともリアリティがあり、読者の私も光子さんに翻弄されました。最初は女学生の百合だ!って喜んでいたのに…(笑) 生まれ持った性質で人を自然と堕としてしまう魅力の女性というのは、こういう人なんでしょうか。会ってみたいような、恐ろしいような、そんな感じがします。
大阪弁の口語調で綴られているので、関西弁になじみがない人には読みにくいかもしれません。時間はかかりますが、心の中で音読しながら読むのが何とも楽しく、日本語の美しさを感じます。
中村さんの解説も、谷崎氏の作品のなかでどういった位置付けなのかが書かれていて、参考になりました。
Posted by ブクログ
文体が関西の言葉で書かれていて最初読みづらいなと思ってたけど読んでうちにリズムが出てきてそれが心地良くなってきたのは不思議。
題名でもある卍が淫婦である光子を中心に綿貫、園子、園子の夫が絡み合う情事を表している。全てを従えたい園子に翻弄される3人だが文体も相待ってドロドロした人間関係がわかりやすかった。同性である園子のことを妊娠したと嘘ついてまで自分の虜にする光子の執念がすごい。綿貫の男でありながら幼児期のおたふく感染で不具者になり女性のようにねちっこい性格が谷崎文学の象徴みたい。最後光子、園子、園子の夫が心中を図るも園子だけ生き残るのがなんとも残酷。
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