男どき女どき

男どき女どき

440円 (税込)

2pt

何事も成功する時を男時、めぐり合わせの悪い時を女時という――。何者かによって台所にバケツごと置かれた一匹の鮒が、やがて男と女の過去を浮かび上がらせる「鮒」、毎日通勤の途中にチラリと目が合う、果物屋の陰気な親父との奇妙な交流を描く「ビリケン」など、平凡な人生の中にある一瞬の生の光芒を描き出した著者最後の小説4編に、珠玉のエッセイを加えた、ラスト・メッセージ集。

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男どき女どき のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年02月15日

    向田邦子は、やっぱり面白い。
    短編小説も、エッセイも皆良い。
    こんなに短い物語の中に人間の感情や心の動きを文章にさらりと乗せて、読む人をすぐに惹きつける力がある。しかも向田さんの心の温かさまで感じてしまう。
    エッセイも共感できる事ばかり。
    これを書かれた時の向田さんの年齢に自分が近い事もあるのでしょ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年10月03日

    記憶には甘い辛いという味覚が舌ではなく心の内に誘ってくれる。辛い記憶は時を経て美味しく頂けるし、昔の甘い記憶に蓋をしてしまうこともあるある。人の心は摩訶不思議、この書籍の読後感。

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    Posted by ブクログ 2018年10月31日

    向田さんの作品を読むと、見透かされているような気がしていつも心がザワザワする。本当に怖い文章を書く人。
    男性には絶対に書けない。

    後半のエッセイは特に心に留めておきたい。一人暮らしを始めて早四年、「独りを慎しむ」は苦虫を噛み潰したような思いで読んだ。ひとりでいるときもきちんとしているって、難しいん...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年03月20日

    「鮒」「三角波」の二編がどこかの小説講座で紹介されていたのを思い出して、それらが収録されている本書を手に取った。面白かった。
    上の二編以外にも「ビリケン」「嘘つき卵」とエッセイが収録されている。こちらも面白かった。
    いやあ、でも、「三角波」は別にサインでもコサインでもないが、この話をオマージュしたマ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年07月09日

    晩年の小説とエッセイを収録した短編集。上品でしなやかな向田邦子の世界を堪能できる。「黄色い服」というエッセイでは、著者が幼き時を受けた厳しき父からの思い出である。洋服ひとつを選ぶのも「選択」なのだと。「選んだ以上、どんなことがあっても、取りかえを許さない。泣きごとも聞かない」「この頃になって、これは...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年09月03日

    向田邦子さんの本は勉強になる。時代は少し昔のはずなのに、古めかしさは全くなく、背筋が伸びるように気持ちの良い日本語と、唸るような顛末。

    この方の本はまだ読んでいないのがたくさんあるので、制覇しないと。

    日本人として、大事にしたいセンテンスがたくさん。

    年を重ねて、少しずつ読み直したい本。

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    Posted by ブクログ 2013年06月29日

    やっぱり向田さんは良い。
    この人のエッセイを読んでると、バブル、震災、不況、コンピュータ、現代女性など、これまで起こった事や生まれた物に対する考え方を書いて欲しかったなぁと思う。
    早逝が悔やまれる。

    以下が好き
    ・鮒
    ・ビリケン
    ・三角波
    ・嘘つき卵
    ・独りを慎む
    ・ゆでたまご
    ・反芻旅行
    ・日本...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年06月15日

    何度目かの再読です。
    短編小説とエッセイで構成されたこの本、なにしろエッセイがすばらしい。

    ハンディキャップをもった小学生時代の同級生と、そのお母さんのエピソードが語られ、「私にとって愛は、ぬくもりです。小さな勇気であり、やむにやまれぬ自然の衝動です」という一文が心にしみる『ゆでたまご』。

    ひと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年12月27日

    小西康陽(元ピチカート・ファイヴ)の「ぼくは散歩と
    雑学が好きだった。」を読んで森繁久彌と向田邦子に興味を持ち、この本を手に取った。

    短編4編とエッセイが収められていて、最晩年の作品らしい。

    短編はどれもとても面白くて、引き込まれてしまった。どれも昭和の匂いがして、1982年(昭和57年)の作品...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年05月05日

    向田邦子の最後の短編小説4編にエッセイを含む。
    何事も成功する時を男時、めぐり合わせの悪い時を女時という。
    向田氏の短編を読み、やはり、彼女はある種の昭和史を語らせたなら、天下一品なのだと思いました。なんと、日本語の豊かなことか。女性の細やかな、時には陰湿であり、陰のあるところなど、現代の日本では、...続きを読む

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