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Posted by ブクログ
[僕と私と私と僕と]女が男として,男が女として育て上げられる様子を描いた異色の古典『とりかへばや』。ときに「卑猥」として厳しい評価も受けてきた本作品から,性をめぐる深層心理,そして心象風景を覗き描いた作品です。著者は,分析心理学を専門とし,文化庁長官を務めた経歴も有する河合隼雄。
あらすじを見て,「あ,『君の名は。』っぽい」と手にした作品だったのですが,まず紹介される『とりかへばや』のストーリーがとても興味深い。そしてそれを土台として築き上げられる河合氏による分析がこれまた魅力的でした。
〜平安時代の男性は性関係については抑制がないとしても,知ることに対する抑制があった。それはやはり一種の美的感覚によるものだった,と考えられないだろうか。帝が知ることを思い止まるところでは,中宮の類のない美しさの描写があった。抑制を壊すと美が崩れるのである。美にはバランスの感覚が重要なのである。〜
文学批評とはまた違う味わいに☆5つ
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