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俺はなぜ、死にたがるのか――広告会社に勤める佐東邦郎は、プレゼンを繰り返す忙しい日々の中、自分の中に抑えきれない自殺衝動が生まれていることに気づく。無意識かつ執拗に死を意識する自分に恐怖を感じた邦郎は、精神科を訪れるが、そこでは!? 人間の心をコントロールするのは誰なのか、意志や行動を決めるのは、本当に自分なのか。そして人間たちの狂おしき贖罪の結末は!? 緊迫の社会派医療サスペンス。
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Posted by ブクログ
佐藤邦郎と田沢比呂子の不倫関係を軸に、比呂子の夫 晋の自殺によって話が複雑に展開する物語だが、人間の精神面の不可解な現象を巧みに描いており楽しめた.精神科医の北見の医療活動が話自体を強固なものにしている筋立てが良かった.誰もが突然電車に飛び込みたくなる瞬間は経験していると思っており、一連のストーリー...続きを読むが実感できた.最後に出てくる給水塔がシンボル的で精神的な曖昧さを強固なものにしてくれたと感じた. 解説で伊予原新が参考文献のことに触れていたが、理系の小生としてはリストを添付するのが当たり前だと感じているし、本書で敢えて実行した著者の精密さを称賛していると思う.
広告と心理学の勉強になる。 広告一つつくるのに、こんなに手間かかってるんだな。本の最後についてた参考文献もいくつか読んでみたい。 精神科医の逆転移が恐ろしい。 人間が人間の心を治療することの限界を感じさせる。 自殺したい自分と生きたい自分、この2つの人格は矛盾しているけどもどっちも自分なのか。...続きを読む 人間は潜在的に多重人格者なのかもしれない。
自殺脳は存在しますか? ふたりの視点から語られるストーリーは無駄がなく、展開が早いので一気に読める。広告マンの自殺願望者とその精神科医の境遇があまりに似すぎていることに違和感を覚えるものの、脳を舞台としたジェットコースター並のストーリーテリングに圧倒される。 本筋には関係ないかもしれないが、...続きを読む広告コピーのすばらしさはフィクションとは思えないし、いい味と役割がある。満足だ。
電車に飛び込もうとする自殺衝動を発症した男の罪の意識と生への決着の付け方。 精神科医の話も出てくるので、専門的な用語も多く難しい箇所もあるが、興味を抱いたのが、「自殺脳」と呼ぶ自殺行動を司る部位が人間の脳に存在するということ。そして、その「自殺脳」とうつ病との関係は、目から鱗の驚きだった。 脳って、...続きを読むまだまだ解明されていない摩訶不思議な部分である。
精神科医とクライアントの物語。クライアントはどの様な治療を受けてるのか⁈何故治療を受けなければならないのか⁈そして、精神科医の行動と心の様子!著者らしい専門的な見知を活かしたミステリーは読み応え有り。最後は意外な展開で爽やかな読後感
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