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1970年代、アメリカでは糖尿病患者が増え続け、当時ウシやブタから抽出して入手するしかなかったインスリンの供給不足が危惧された。打開策は、バクテリアにヒトインスリン遺伝子を入れてインスリンを生産させること。このテーマに天才たちが挑み、壮絶な戦いが繰り広げられた。のちにノーベル化学賞を受賞した科学界の巨人ウォルター・ギルバート、わずか1000ドルの出資金で生まれたベンチャー企業ジェネンテック社、そのチームに参加した日本人研究者・板倉啓壱……。この戦いが遺伝子工学という新しい科学分野の礎となり、バイオテクノロジーという巨大産業を生むきっかけになったのである。科学史上に残る研究競争を、アメリカで板倉啓壱の指導を受けた著者がドラマチックに語る。
...続きを読むPosted by ブクログ 2016年01月17日
ヒトインシュリンを大腸菌を使って増殖して量産を行うまでの研究者の競争を描いたもの。初めての遺伝子工学を活用したバイオテクのロージーベンチャーのジェネンティック社の成功のストーリーでもある。 タイトルにもある通りドキュメント形式で時系列に沿って書かれている。ドラマのスクリプトを読んでいるようでもある。...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年12月12日
バクテリアに膵臓に存在するランゲルハンス島(膵島)のβ細胞から分泌されるペプチドホルモンの一種であるヒトインスリンの遺伝子を入れて生産させるまでの激烈な競争を描いた遺伝子工学の黎明期でのバイオテクノロジー会社勃興の祖となったジェネンテック社の成功物語。科学的な発見を直ぐビジネスに結びつけて、会社を株...続きを読む
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