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子供の頃、芋虫と話がしたかった著者。おまえどこにいくの、と話しかけた。芋虫は答えず、葉っぱを食べはじめる。言葉の代わりに見ていて気がつくことで、気持ちがわかると思った。昆虫、猫や犬など動物とおしゃべりするには、観察が一番だとわかった。これが、いきものを見つめる原点。不思議と驚きにみちた世界を「なぜ?」と問い続けた動物行動者がやさしい言葉で綴る自然の魅力発見エッセイ。
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Posted by ブクログ
和製、もしくは動物行動学版のセンスオブワンダーな一冊。「なぜ」と自身に問いを投げかけることは知性を育むことというのを改めて感じる。最後の講演録の幽霊のところの話はなんだかとても印象に残る。 「それはやわらかで何ものにも縛られない。科学ではなく知性こそが、このいきもの(人間)の本当の力だと思っている...続きを読む」 「大事なことはシステムではない。なんでもやってみなさいよ、というのがぼくの基本的な立場だ」
読書録「世界を、こんなふうに見てごらん」5 著者 日高敏隆 出版 集英社文庫 p32より引用 “ 日本はドイツ哲学の流れが強いのか、し ばしば、人間は真実を追求する存在だといわ れるが、むしろ真実ではないこと、つまりあ る種のまぼろしを真実だと思い込む存在だと いうほうがあたっているのではないか...続きを読む。” 目次より抜粋引用 “「なぜ」をあたため続けよう 人間、この変わったいきもの 宙に浮くすすめ それは遺伝か学習か コスタリカを旅して” 動物行動学者である著者による、世界と動 物とその中の一種類としての人間を見つめて 描かれるエッセイ集。同社刊行作文庫版。 目の前の事柄に不思議や疑問を感じる事の 面白さから研究の場での動物としての人間の 行動を見ることまで、抒情的というか情緒的 というか情感溢れる語り口で、人と動物、人 と人の縁などが綴られています。 上記の引用は、人という生き物について書 かれている項での一文。 本当はあるかどうかわからなくても、そうで あると信じることで、前を向いて動けるとい うことはあると思います。人に迷惑をかけな いのであれば、真実と違うことを思い込んで 生きるのも悪くないのではないでしょうか。 著者がお亡くなりになられた後に出版され た、遺作の一つとのこと。最後と思われる役 職の退官時の講演録も収録されています。 あとがきと解説から、何とも言えない寂しさ がにじみ出ているように感じられて、著者の エッセイが好きで何冊か読んできた私も、少 し寂しく思います。 ーーーーー
「議論して相手を言い負かすより、自分の思った道を粛々と行けばいい」 日髙先生のお話も素晴らしかったけれど、あとがきと解説のお二方が語る日髙先生の姿が本当に素敵だと思った。自分も、後輩ができたり教える立場になったら、こういう人になりたい。
初めて日高先生の著書を読みました。 「面白い」より「興味深い」という言葉がぴったりな本でした。 10のエッセイと御退官時の講演を読み、考えることができます。 意味が深すぎたのか一度では私の理解が追いつかず、何度も読み返す文がありました。それでも噛み締めるうちにじんわり染み渡ってくる、そんな内容です...続きを読む。 イマジネーションとイリュージョン、自然の中での人間についてなど 多くのことを考えさせられました。 色々な問題が生じている現代だからこそ、日高先生の考え方やものの見方を あらゆる価値観の中の1つとして1人でも多くの人が共有できていると もう少し世の中に柔軟さが生まれるのかなと思います。 私もいつか日高先生にお会いしたいと思いましたが叶わないのだなと読みながらふと悲しくなりました。 本書の中で紹介された 「ソロモンの指環」 「尾行類」 「裸のサル」 「機械の中の幽霊」 「生物から見た世界」 (もし抜け落ちている本がある時は教えていただけると嬉しいです) も、とても面白そうだったので少しずつ読んでいきたいです。
・5度と30度?の気温の高低差の中で実験が成立するということ。両方が必要なんだ、という話が感動的だった。 ・論理的に筋道立ててあとから説明することはいくらでもできる。人前で発表するならそうなるかもしれない。でも実際はふとした思いつきから入ってやっていく。それの方が自然だなと自分の感覚として思った。 ...続きを読む・おまえはどこにいくの。その素朴な問いが、心を打つ。
生き方はひとつじゃない、自分にとって生きやすい生き方でいい。 そのために、色んな生物の生き方から学んでみる。 人間以外の生き物の視点を参考に、人生の選択肢を広げてみる。 〝こんなふうに見てごらん〟 生きるって大変なこと、だから、つい人間はなにかに頼ってしまう。 科学とか、神とか、宗教とか、時には...続きを読む他者への過大な期待とか…。 そんな不安定さを、支えてくれるのが、知性なのだ。 知性とは、何もにも縛られない、やわらかな、生き物の持つ本当の力なのだ。
とても読みやすく、内容も共感できるところが多かった。自分の頭で考えること。なぜを大切にすること。自分の子供たちに読んで欲しい一冊。
物事の見方、考え方の習慣を一新してくれる可能性のある本です。気になったところを転記します。◆「宙(そら)に浮くすすめ」人間は理屈に従ってものを考えるので、理屈が通ると実証されなくても信じてしまう。実は人間の信じているものの大部分はそういうことではないだろうか。いつもぼくが思っていたのは、科学的に物を...続きを読む見るということも、そういうたぐいのことで、そう信じているからそう思うだけなのではないかということだ。何が科学的かということとは別に、まず人間は論理が通れば正しいと考えるほどバカであるという、そのことを知っていることが大事だと思う。そこをカバーするには、自分の中に複数の視点を持つこと、一つのことを違った目で見られることではないかと思う。自分の精神のよって立つところに、いっさい、これは絶対というところはないと思うと不安になるが、その不安の中で、もがきながら耐えることが、これから生きていくことになるのではないかと僕は思う。◆「コスタリカを旅して」人間は環境を破壊するものだ。そうはっきり認識しておくようが、よっぽど自然を守ることにつながる。守っているといいながら破壊している人間がたくさんいるのだから。◆「いろんな生き方があっていい」。人間には自然を破壊することはできてもコントロールすることはできない。ある時代から人間は、科学の力で自然を制御できると思い始め、いまもそう信じているが、それは根本的な間違いだ。自然には人間がわかっている以上のたくさんの変数があり、自然をいじってダメにすることはできるけれども操ることはできない。◆「行ってごらん、会ってごらん」◆「イリュージョンなしに世界は見えない」。ユクスキュルのダニの環世界を書いた本。人間は人間の環世界、すなわち人間が作り出した概念的世界に生きている。人間には、その概念的世界、つまりイリュージョンという色眼鏡を通してしか、ものが見えない。◆「じかに、じっと、見続ける」。僕は養生というものをしようと思ったことがない。
良質な本という感じがぷんぷんするよ。ひと頃、「〇〇しなさい」調のタイトルをつけたビジネス・自己啓発書がたくさんあったけど、この本は「〇〇してごらん。ぼくはそういうふうにしてきたよ、こういうふうに考えているよ」と、動物行動学の第一人者でありながら独立独歩であった著者がやさしく示唆してくれる自己啓発書。...続きを読む「示唆」としたとおり答えがそのまま載っているわけじゃなくヒントをくれるような感じだけど、そのぶん広く適用できる知のヒントが書かれていると思う。 響いたのは「正しく見えることと、ほんとうに正しいかどうかは関係ない」(p.47)とか「自分の精神のよって立つところに、いっさい、これは絶対というところはないと思うと不安になるが、その不安の中で、もがきながら耐えることが、これから生きていくことになるのではないかとぼくは思う」(p.49)といったところに代表される、物事は相対化してとらえてごらんというところ。 絶対というものを廃し、もがきながら自分の精神を頼りに考える・行動するって大変だけど、それが生きるっていうことなのだ。
私の気持ちを全肯定してくれる優しい本でした。 幼い子に、読み聞かせてあげたい。 なにより、リカちゃん人形にもふわふわのドレスにも興味がなくて、周りの女の子たちとの違いに、不安を抱いていた小学生の頃の私に読ませてあげたい。 日高さんの他の著書も読んでみよう。
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