ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
風呂の攪拌(かくはん)棒を人にあげたがる女、鋸(のこぎり)を上手に使う娘、北の湖を下の名前で呼ぶフランス人、そして空気の抜けるような相槌をうつ主人公……。自覚のない(少しだけの)変人たちがうろうろと、しかし優しく動き、語りあう不思議なユートピア。柔らかな題名とは裏腹の実験作でもある、第1回大江健三郎賞受賞作。(講談社文庫)
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
「夕子ちゃんの近道」(長嶋有)[電子書籍版]を読んだ。このムニャムニャした?ちょっと違う、モサモサ?違う!う〜、とにかく一粒一粒がしっかり立っていてそれでいて全体としてはもっちり感のある独特なテイストがとても良いです。長嶋有さんの作品は初めてだな。これはもっと読まねばなるまい。
普通の文章なのになんかジーンと来ちゃうのはこの人だからなんでしょうか。悲しいシーンじゃなくても涙出そうになります。
ほんわか ・川上 弘美さんの古道具屋中野商店と設定が似ていると 感じましたがそれよりも、ずっと安心して読める作品でした。 ・世の中、無理して、頑張りすぎる人ばかりではなくて 穏やかな生活も肯定されていいと思える内容でした。 ・主人公たちの深い恋愛はなくても、ちょっといい関係、 距離感がほんわか...続きを読むして好きでした。
とてつもなくここちよく、ぼくにとっては、とてつもなくスリリングな作品。だって、この作品を読んでいて、何度か電車を乗り過ごした、乗り過ごしそうになった。 でも、このここちよさは、きっちり、ていねいに物語ることを意識した、作者の力量だと思う。
フラココ屋で店番をする主人公と、 そこにあつまる色々な人たちとの関わりを描いたお話です。 つかみどころがなくて、ふわふわ~っとしている空気感の中で 妙にしっかりとした人物描写だったり 色鮮やかに浮かぶ風景だったり音だったり なんかほんとに、一緒にフラココ屋で過ごした気分 ところどころクスッと笑える...続きを読むとことか好き。
大江健三郎賞受賞の連作短篇集。分かりすぎたり、分からなすぎたり、焦点の絞り方が独特すぎて不思議な読後感でした。
アンティークというよりも古道具屋然としたフラココ屋。その2階の倉庫に居候する主人公の"僕"は、ほとんど売れない店番をしながら、どのような客が訪れたかをメモしている。のほほんとして商売気のない店長、毎日訪れてはお気に入りの長椅子に座っていく瑞枝さん、裏に住む大家の孫で、いつもノコギ...続きを読むリで木を切っている美大生の朝子さん、時々フラココ屋の掃除などを手伝ってくれる、定時制高校生で朝子さんの妹の夕子さんとのちょっとした日常を綴るアンソロジー作品。 作中の登場人物にも直接指摘される「透明な」主人公は、何の欲もなくとにかく流されていく。元金持ちだという瑞枝さんには風呂の道具を押し付けられ、ちゃぶ台を持って電車に乗る。安い給料の代わりに、家賃無しで倉庫に寝泊まりしているだけだが、店長をはじめとしたいろいろな人に気に入られていく。 一方で、他の登場人物は軒並みクセが強く、様々な小さな事件を巻き起こすが、みんな楽しそうなのだ。 この手の芥川賞的な(これは大江健三郎賞だが)、純文学を志向する作品は、どことなく破滅的で退廃的な雰囲気の登場人物が多いが、本当にこの作品の良いところは、スクーターでコケても、大きな絵が偽物であっても(かどうかはわからないが)、高校生なのに妊娠しても、どこかみんな、あっけらかんと明るく過ごしているところが、この作品の醍醐味であろう。 長嶋有の他の作品にもあった、ライトノベル的にト書き分で会話や会話の返答を示したりするため、ところどころ読みにくいと感じるかもしれないが、この人はこういう作風なのである。だからといって高尚とか小難しいとか考えなくて良い。単純にエンターテインメントとして楽しんだら良い作品であろう。
『猛スピードで母は』を読み、同じ作者の作品を手に取った。 「働くのが嫌になってしまっただけだ。働くのだけではない、たとえば広くて暮らしやすい新居を探すことや、部屋を暖めるものを買いに行くことすら。」という語り手の心境に共感した。
インパクトのある事件が起こるわけでもなく、どんな話?って聞かれたら困る…けどなぜか、たまに読みたくなるお話。この世界の住人になりたくて。登場人物たちが周りにいてくれたら、少し優しく生きられる気がする。
遠回りが、案外一番の近道なんじゃないかと思える。立ち止まって考える時間。ちょっと空っぽになってみる自分。でも、やっぱり「今まで」は残っている私。 人生、織り込まれて生きているね、私たち。色合いはどんな仕上がりになるだろう。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
夕子ちゃんの近道
新刊情報をお知らせします。
長嶋有
フォロー機能について
「講談社文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
愛のようだ
今も未来も変わらない
いろんな気持ちが本当の気持ち
大江健三郎賞8年の軌跡 「文学の言葉」を恢復させる
結婚失格
ご本、出しときますね?
佐渡の三人
三の隣は五号室
「長嶋有」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲夕子ちゃんの近道 ページトップヘ