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アメリカ・ニューオリンズでジャズが生まれて、わずか一、二年後の大正年間の日本に、すでにジャズを演奏する日本人がいた。以来、発祥の地から遠く離れた辺境の島国・日本で、この新しい音楽はいかに進化、変貌したのか? 戦後の混乱期からその現場に居合わせた著者独自の視点から、ジャズ喫茶やナイトクラブに渦巻いた熱狂、コロトレーン、モンクら著名なミュージシャン来日の舞台裏、新たなジャズの潮流、山下洋輔の登場、若きミュージシャン同志の対立と別離…など、驚くほど多彩な日本ジャズ来歴をたどる。各時代別に厳選した、参考音源リスト付き。【目次】序章 未知との遭遇――ジャズが日本にやってきた/第一章 カルチャーショック――史上最大のブーム到来/第二章 椅子取りゲーム――本家アメリカのお墨付きは?/第三章 ファンキーブーム――それはフランス経由でやってきた/第四章 “モード”の時代――アイデンティティ追及へ向けて/第五章 発想の転換――やっと答えが見つかった/第六章 テイクオフ――異種格闘技の密林(ジャングル)を抜けて/第七章 目下飛行中の日本ジャズ――菊地成孔との対談
...続きを読むPosted by ブクログ 2013年01月13日
実際に会った相倉さんはとっても穏やかで且つかっこいいんだけど、
『至高の日本ジャズ全史』を読んでみたらその凄まじい人生にびっくり。
唐十郎に「相倉さんはいってみれば『触媒』のような人間」といい当てられたそうで、少しでも接してみるとそんな大きな受け皿を持った素敵な方だとすぐに感じた。
この新書のどこ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年04月26日
著者のジャズに関する評論力(こんな言葉があるかな)は、凄いものがあると感じていたが、本書では戦後から70年の歴史を繙いている.ちょうど小生が好んでいるジャズのスパンと一致しているので非常に楽しく読めた.多くのプレイヤーがジャズの魅力にのめり込み、一時代を作ったことは一つのジャンルの音楽史としては貴重...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年04月30日
戦後のジャズ批評の黎明期に評論家として登場し、その後、主流のジャズ雑誌の評論家との論争で権威主義に嫌気がさし、執筆業から距離を置き、演奏の現場に活動を移し、数々の演奏家の表現者としての覚醒(?)に対して触媒のような役割を果たす。コルトレーンの急死を機に、ジャズの終焉を示唆し、理論的な内容に傾倒した評...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年06月26日
戦後~70年代の日本のジャズ界で起きた出来事を、評論家という立場から目の当たりにしてきた著者の、生々しい回想録という感じを受けました。60年代、70年代はそんなに熱い時代だったのか、と。本当は、それらの流れを受けた現在について知りたかったのですが、残念ながら記述は山下洋輔登場を区切りとして終わってい...続きを読む
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