フロスト日和

フロスト日和

小説・文芸
1,361円 (税込)

6pt

【第1位「このミステリーがすごい!1998年版」海外編ベスト10】ウェブスターの眉間の皺は深まる一方だった。切れ者の警部として鳴らしたこの自分が、上司に鉄拳をお見舞いしたばかりに、降格のうえ、役立たずのぼんくら親爺、ジャック・フロストのお守り役を押しつけられる羽目となった。だが、肌寒い秋の季節、連続婦女暴行魔は悪行の限りを尽くし、市内の公衆便所では浮浪者の死体が小便のなかに浮かぶ。ここはひとつ、ロートル警部になりかわって事件解決に邁進しなくては……。皆から無能とそしられながら、名物警部フロストの不眠不休の奮戦は続く。笑いと緊張が堪能できる、まさに得難い個性の第2弾。/解説=温水ゆかり

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フロスト日和 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    かなりの長編、文庫本で707ページ
    短編なら3〜4冊分
    でも、初めから終わりまで無駄な内容は全く無く綺麗に裏切り続けてくれました。

    名作です
    キャラも面白いし、残酷な事件を暗くならずに読ませてくれて、飽きることも無く最後の最後まで楽しめた。

    0
    2026年01月30日

    Posted by ブクログ

    クリスマスのフロストに続いて2作目。
    700ページを超える長さだが、全く飽きることなく、読むことができた。
    長編だと、途中で残りのページの厚さを見ては、まだこんなにあるのか、、、と辟易することがある。
    だが、本作の場合は、まだまだこんなにフロストの世界を堪能できる!と思えるのだ。
    たくさんの事件が、矢継ぎ早に発生し、フロストはその都度、場当たり的に対応していく。普通これだけの事件が並列的に描かれたら、読者の頭はこんがらがるのではないかと思うが、それは、大丈夫。
    いろんな事実が、絡んでいたり、偶然など、ご都合主義的と感じざるをえない部分もあるが、それを承知でも、充分楽しめた。

    ちなみに、前回フロストの相棒だったクライヴはいなくなり、代わりに、元警部の短気なウェブスター巡査とのコンビになった。
    クライヴが消えたのは寂しいけど、ウェブスターのキャラもとても魅力的で良かった。

    3冊目もすぐに読みたくなった!

    0
    2023年06月11日

    Posted by ブクログ

    イギリスの作家「R・D・ウィングフィールド」の長篇ミステリ作品『フロスト日和(原題:A Touch of Frost)』を読みました。

    『東西ミステリーベスト100』で海外篇の65位として紹介されていた作品、、、

    『クリスマスのフロスト』に続き、「R・D・ウィングフィールド」作品です。

    -----story-------------
    肌寒い秋の季節。
    デントンの町では連続婦女暴行魔が跳梁し、公衆便所には浮浪者の死体が転がる。
    なに、これはまだ序の口で……。
    皆から無能とそしられながら、名物警部「フロスト」の不眠不休の奮戦と、推理の乱れ撃ちはつづく。
    中間管理職に、春の日和は訪れるのだろうか? 
    笑いも緊張も堪能できる、まさに得難い個性。
    『クリスマスのフロスト』につづく第2弾! 
    解説=「温水ゆかり」

    *英国ITVで1992年よりTVドラマ・シリーズ化

    *第1位『このミステリーがすごい! 1998年版』海外編ベスト10
    *第2位『週刊文春』1997年ミステリーベスト10/海外部門
    -----------------------

    1987年(昭和62年)に発表された作品で、イギリスの架空の地方都市デントン市を舞台にした警察小説、「ジャック・フロスト警部」シリーズの第2作目にあたる作品です… 前作は500ページ超でしたが、今回はなんと700ページ超の大作だったので了まで一週間程度かかりましたね、、、

    前作同様に「フロスト警部」が次々と起こる難事件に中途半端に首を突っ込んで、にっちもさっちもいかなくなりながらも、なんとか解決に持ち込んでいくという展開で、「フロスト警部」の奮闘が実を結び、難事件が解決される終盤は一気読み、スッキリする展開でした… 「フロスト警部」の人柄・生き様に魅了されましたね。


    デントン警察署の2階の食堂では退職する警官のパーティが開かれていて、暖かい空気と熱気に包まれていた… 非番の警官達が陽気に飲み食いする中、「フロスト警部」や「ビル・ウェルズ巡査部長」、「デイヴィッド・シェルビー巡査」等は貧乏クジを引かされ勤務についていた、、、

    そんな中、パトロール中の「シェルビー巡査」が公衆便所に浮かんだ浮浪者の死体を発見する… さっさと仕事を片付けてパーティに乱入しようとしていた「フロスト警部」は、いやいやながら捜査に赴く。

    その後は、森での連続婦女暴行事件、老人の轢き逃げ事件、失踪した少女の捜索、ストリップバーの現金強盗事件、老女宅でのソヴリン金貨79枚の盗難事件、質屋への押しこみ強盗事件、警官殺し事件等々、種々雑多な事件や犯罪を時間差で追いかけるという相変わらずの展開… 「マレット署長」を激怒させようが、「アレン警部」と仲違いしようが、「フロスト警部」は、上司を殴り警部から巡査に降格となった「マーティン・ウェブスター巡査」を伴い、直感に基づく捜査方法を貫いていく、、、

    捜査は錯綜し、混乱を極めて迷走の一途を辿るが… 一見、無関係に思えた事件が微妙にリンクし、連鎖することで、一気に解決していく展開が心地良いですね。

    「フロスト警部」が、警官殺し事件を解決する現場を目にした「ウェブスター巡査」は、きっと「フロスト警部」のことを見直し、警察官としての在り方を見つめ直すことができたんじゃないかな… 組織の一員でありながら、効率、規律一辺倒のシステムを無視して身の丈の勝手さで生きる「フロスト警部」に共感を覚えますよねぇ、、、

    町の無名の人々や小悪党と知りあいであることをうかがわせる雰囲気もイイ感じです… 「フロスト警部」は彼らを見守り、気遣っているんですよねぇ、殉死した若い警官「シェルビー巡査」の身重の妻等への対応でひょっこり顔を出す独特の優しさ、生活弱者に対する優しい対応が印象的ですね。

    日本人の好きな義理と人情を感じさせるところがイイんでしょうね… 「フロスト警部」のことを、さらに好きになりました。




    以下、主な登場人物です。

    「ジャック・フロスト」
     警部。主人公

    「アレン」
     警部

    「ヴィク・イングラム」
     部長刑事

    「ビル・ウェルズ」
     巡査部長

    「ジョニー・ジョンスン」
     巡査部長

    「デイヴィッド(デイヴ)・シェルビー」
     巡査

    「リドリー」
     巡査

    「マーティン・ウェブスター」
     巡査

    「スーザン(スー)・ハーヴェイ」
     巡査

    「マレット」
     警視。署長

    「アイダ・スミス」
     マレットの秘書

    「スロウモン」
     警察医

    「ベン・コーニッシュ」
     浮浪者

    「コーニッシュ婦人」
     ベンの母

    「ダニー・コーニッシュ」
     ベンの弟

    「ウォリー・ピーターズ」
     浮浪者

    「アルバート・ヒックマン」
     轢き逃げの被害者

    「マックス・ドースン」
     事業家

    「クレア・ドースン」
     マックスの妻

    「カレン・ドースン」
     ドースン夫妻の娘

    「デビー・テイラー」
     カレンの友人

    「ハリー・バスキン」
     《ココナツ・グローヴ》の主

    「トム(トミー)・クロル」
     《ココナツ・グローヴ》の用心棒

    「バート・ハリス」
     《ココナツ・グローヴ》の用心棒

    「ポーラ・グレイ」
     ストリッパー

    「チャールズ・ミラー卿」
     下院議員

    「ロジャー・ミラー」
     チャールズの息子

    「ジェラルド・ムーア」
     ロジャーの弁護士

    「ジュリー・キング」
     ロジャーの恋人

    「リル・ケアリー」
     金貸し

    「サミー・グリックマン」
     質屋

    「スタンリー(スタン)・ユースタス」
     こそ泥

    「セイディ・ユースタス」
     スタンリーの妻

    「ウェンディ・レイナー」
     パートタイムの店員

    「テリー・ダガン」
     ウェンディのボーイ・フレンド

    「デズモンド・ソーリー」
     廃棄された客車の住人

    「ジャドボルト婦人」
     押し込みの被害者

    「チャールズ・プライス」
     ジャドボルト婦人の隣人

    0
    2023年02月15日

    Posted by ブクログ

    少し甘いが☆五つ!

    なんとも人情味溢れるフロスト。憎めないキャラですね。自分もこういう人間になりたいと思うが、ここまで懐深くはなれないですね。

    物語の方は、これでもかというくらい盛りだくさんに突発的にいろんなことが起こるが、どれも見事に回収される。
    フロストじゃなければ、後味悪くなりかねないが、その人柄が事件に救いをもたらしている。

    それにしても、イギリスの警官ってこんなに忙しいんですか。ブラック企業なんてもんじゃないですね。志がなければ務まりませんね。

    0
    2021年12月26日

    Posted by ブクログ

    下品な冗談と口の悪さとヨレヨレのスーツに薄汚れたコート、とどめは垢じみたえび茶色のマフラー、
    それが主人公のフロスト警部。新しい事が入ればその前の事は忘れるし、時間にだらしなく書類仕事も全くダメ。でも何故か署員には人気がある。私も一作目よりこの二作目が更にフロストを好きになった。 事件が多発的に複数次々に起こり、どれもこれも中途半端な感じだが、最後には回収され収まる所に収まる。700頁程あるにも関わらず、最後まで飽きさせず読者を引っ張っていく力量は見事としか言いようがない。

    0
    2021年11月14日

    Posted by ブクログ

    連続婦女暴行魔、浮浪者殺し…立て続けに起こる事件を押し付けられてフロスト警部は不眠不休で捜査する。気の毒なほどにツキがなくて、それでいてマイペースで悪態をつきながら仕事を処理していくフロストには笑える。山積の難事件を押し付けられて悪態をつくのは一つのパターンなのだが、ひとつ一つの難事件が記憶に残らないほど日常化して書かれている。だから、事件の特別感は感じられず、まさに処理されるルーティンワークとして描かれ、見事に最後にはバラバラの事件と手がかりがひとつになって解決に至る。安定して面白いシリーズ第2段。

    0
    2021年03月09日

    Posted by ブクログ

    フロスト警部シリーズ2作目
    これでもかと大小さまざまな事件が
    巻き起こり、人手不足の警察署を(そしてフロストの未解決事件の書類の山は増え)苦しめる。
    主人公はおっさんで、下品で行き当たりばったりな操作をする不眠不休のハードワーカー

    なかなか一つの事件に集中出来ないし
    やる気もなかなか湧かないのに犯人や真実を追うことには情熱が消えない。

    だけど、そのつまみ食いのような捜査が徐々にパズルのようにはまっていく感じはやっぱり面白い。
    何よりフロストは人の見た目を見るのではなく「人の弱み、痛み」が見えてる人情派刑事というギャップがいい。(特大の胸と尻は別)

    読んでるうちにだんだんフロストが道化の様に見え始めて、事件の謎、ヒント、登場人物を、ボールのようにジャグリングする場面が頭に浮かんだ。(たまにボールを落とすけど、たぶん蹴飛ばして隠すはず)そのくらい事件自体は他の小説にも出てくる殺人や盗みなんだけど主人公のコミカルさもあってかデフォルメされてるように錯覚してしまう。ましてやコントみたいな場面も挟んでくるので色々と登場人物たちの心情を見落としがちで、そこをすくっていくフロストの姿は一読の価値がある。
    (なんでこんなことを書くのかというと電子書籍の時代に700ページ声の本を持ち歩くのに躊躇し、一年以上積読していたから…登場人物欄が数ページに分岐してるのを見て挫折しそうになるんだよなぁ…上・下巻に分かれたらさらに大変そうだけど。これからも読み続ける予定)

    0
    2019年06月12日

    Posted by ブクログ

    2018年最大の読書快楽は間違いなくフロスト警部シリーズ。個人的には絶賛絶叫全面肯定感謝感激なのですが、もはやため息をつくしか無い犯罪小説シリーズの多くがそうであるように、フロスト警部シリーズも、あらすじを備忘録にしておこうと思っても、読み終わって2分もすると記憶からすり落ちてしまいます。寝起きの素敵な夢のようですね。ああ、良い夢みたな、と思っても、起き上がって水でも飲む頃にはすっかり忘れてしまう。

    「フロスト日和」はシリーズ第2作。だいたいいつも通り女性や子供などの弱者を狙った犯罪が相次ぎ、フロスト警部は寝る間も無く複数の事件と現場への理解や愛の無い上昇志向の上司に怒られ続け、下品極まりないジョークをつぶやきながら、行き当たりばったりな捜査を続け、犬が棒に当たるように解決したりしなかったりします。そうまとめると何がおもしろいのかわかりにくいのですが、実際わかりにくいと思います。でも、これは珠玉の小説であり、フィリップ・マーローがもしも文学であるならば、フロスト警部も間違いなく文学という人類の遺産です。

     細かいことはさっぱり忘れてしまったのですが、ラスト、警官殺しの意外な真犯人を突き止めるフロストの語りが胸アツもので、更にその後に金貨泥棒を名乗ってくる老婆とのやりとりが、胸がアツいのではなくて、胸をえぐられるような痛み。そして、我らがフロストへ限りないエールを送るしか無い泣ける終わらせ方。
    このシリーズはとにかく、終わり方がにくい。ニクすぎます。
    (読み終わってから相当に経過してから書いているので、記憶が間違っているかも知れません)

    0
    2019年01月03日

    Posted by ブクログ

    最近こういうがさつキャラが好きかもしれない。
    面白かった!
    いくつもの事件を抱え常に寝不足、しかしどんな時もユーモアを忘れず人間味あふれるフロストに夢中になりそうだ。

    0
    2018年01月27日

    Posted by ブクログ

    いきあたりばったりだしだらしなくて下ネタ満載だし、読みたくなくなる一歩手前ぐらいまで行ってそうなんだけど、面白いんだよなあ。口幅ったいことはひとつも言わないけど、フロスト警部の小さき者、弱き者への愛情はなかなかのもの。お役所的、機械的なローラー作戦なんかやらず、カンに頼りがちなのも、そういう底辺の住人たちとの有機的な繋がりがあればこそなのだ。

    翻訳は、下ネタの処理のうまさが取り上げられがちだけど、細部まで本当にこまやかですばらしい。何より、フロスト警部の人物像が手に取るように伝わってくるセリフ回しにノックアウトされます。

    0
    2017年11月07日

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