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正しくても常に証明できるとは限らない。「証明」を深く考察した「不完全性定理」は真な命題は必ず証明できるはずだと考えていた数学界に、大きな衝撃を与えました。しかし「証明が不可能であることを証明する」ことは数学者にとっても難題です。この難題を、二人の天才はどのように解決したのでしょうか。(ブルーバックス・2013年4月刊)
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Posted by ブクログ
最高にエキサイティングだった!ゲーデル・チューリング・チャイティン・一摘みのノイマン。最後の万物理論はこのシステム内では証明不可能かもしれないが、外宇宙(システム外)では証明可能かもしれないという"妄想"は私が初めてカラビ・ヤウ多様体を観た時に感じた"感想"に...続きを読むかなり近く、とても面白かった。(ちなみに私は最も嫌われ者の強い人間原理主義者だ。)「科学の終焉」で述べられていた「世界を変えた偉人」にニュートン・ダーウィン・ゲーデル(&チューリング)・アインシュタイン・量子力学(プランク・ボーア・シュレーディンガー・ハイゼンベルク)・ワトソン&クリックが挙げられていて。私はダーウィン・ゲーテルの著作についてちっとも触れた事がない事に自分で驚き(ネオ・ダーウィニズムとかフォン・ノイマンとか後ろ側からは読んでるのに)、他の「発見」に比べて「不完全性定理」という素人の私には今一何がどう革命的なのか理解し難かったゲーデルを読んでみたかった。結果、これ程までに革命的(特にゲーデル→チューリング→ノイマンの流れは芸術的ですらある)な発見があったことに驚かされた。凄い、凄すぎる。世界は天才達の発見で動いている。あと、ラプラスの魔についても触れてあったけれど(不確定性原理があるとはいえ、何か納得がいっていなかったのだ)、万能チューリング機械と多元宇宙を並べた比喩で長年のもやもやがスッキリした。最高にエキサイティングな本だった!
サイエンス作家である著者が科学の3ワカランの1つ「不完全定理」について、かなり優しく、興味が持てるよう解説した1冊。「なんかよくわからないなぁ」というモヤモヤしたものが、すぐに解消するものではないが、どんなものか?という点について、その印象をなんとなく掴めるような気がします。なんでもそうだけれど、ち...続きを読むょっとだけでも「ワカル」と面白くなるものです。導入本としていいように思います。
久々の読書 不完全性定理で何冊か続けてみるつもり 正しいことと証明できることとは別ってこと 証明できないからといって正しくないとは言えないという証明とも言えるの?
「正しくても常に証明できるとはかぎらない」という不完全性定理の証明のあらすじを解説する。ゲーデルの考え方とチューリングの考え方を教えてくれるが、対角線論法を使って証明している。雰囲気しかわからないが、へ〜と思う。
チューリング機械と関連があるとは思わなかった。 不完全性定理を理解するためのつなぎのための本。 興味を持った人は巻末の読書案内の本へ 「ゲーデルは何を証明したか―数学から超数学へ」(E・ナーゲル、J・ニューマン著、林一訳、白揚社) 「ゲーデルの謎を解く」(林晋著、岩波科学ライブラリー) 「はじめて...続きを読むの現代数学」(瀬山士郎著、ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 「史上最大の発明 アルゴリズム 現代社会を作り上げた根本原理」(ディビィッド・バーリンスキ著、林大訳、ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 「ゲーデルの世界 完全性定理と不完全性定理」(黄瀬健、横田一正著、海鳴社) 「チューリングを読む コンピュータサイエンスの金字塔を楽しもう」(チャールズ・ぺゾルド著、日経BP社) 「計算可能性・計算の複雑さ入門」(渡辺治著、近代科学社)
ゲーデルの不完全性定理と、チューリングの停止問題について、証明のディテールに立ち入ることなく、本質的な意味と歴史的な意義を分かりやすく伝えている。ゲーデル数の構成法について概略を述べつつ、「ゲーデルの証明は難解だ」と言い切ってくれるところが頼もしい。様相論理における□(必然性)と◇(可能性)のオペレ...続きを読むータを、□(証明可能)と◇(整合的である)のように読み替えることで、第二不完全性定理を10行程度で証明できるとする1994年のブロースの結果は、今まで知らなかったけど、とても興味深い。 あと、ゲーデルを語る上で欠かせない、1930年代の「論理主義」「形式主義」「直観主義」のイデオロギー闘争をあえて無視し、「ラッセルの希望を打ち砕いた」という表現にとどめたことは、著者のサイエンスライターとしての力量を際立たせていると思う。「ヒルベルトとの確執」という不毛な地雷原に焦点が当たることのないよう、ヒルベルトに言及する際は腫れ物に触れるがごとく慎重に徹しているところが、何とも愉快である。純粋数学者は、今でもヒルベルトの「形式主義」のシンパが大多数だし、ゲーデルの価値観を嫌う人も多いからね。(何を隠そう、私も「形式主義」のシンパなのだが…)
「不完全性定理とはなにか」 ゲーデルが証明した、「算術を含むシステムは自ら矛盾しないことを証明できない」という内容についての解説である。 20世紀初頭にラッセルが構築しようとしていた「数学の公理化により論理学からすべての数学を統一して導く」という壮大な計画が、ゲーデルの一撃により頓挫してしまった。 ...続きを読む結局ゲーデルは「真であること」と「証明できること」が必ずしも一致しないことに気づき、「この命題は証明できない」を証明したということになる。 当時の数学界の状況や歴史的に何をやろうとしていたのか、いろいろな注釈を含めて読めば内容はそれなりにわかるが、なるほどと思う反面、少しごまかされたような気がしないでもない。カントールの無限集合やチューリングの計算可能性など関連した内容も解説されておりなかなか面白い。 結局は無限についての話に収束するような気がする。
無理でした。志望学部のために、無理やり理系に進んだ自分だから、数学に対する親和性が低いことは疑うべくも無い。そんな奴でも、竹内薫の説明力にかかれば、とんでも難しい理論も理解出来ちゃうかも⁉︎みたいな期待を抱いた自分が甘かったです。結構早い段階で挫折しちゃいました。というか、いきなりここに飛びつくんじ...続きを読むゃなく、もっと根幹の部分から復習していかないとダメですね、当たり前だけど。積読にはしといたけど、リトライする機会、訪れないんじゃないかな、みたいな。
結局難しくって証明を理解できなかったんだけど、少なくとも不完全性定理ってのがどんなものなのか、どんな学者が唱えたのか、それと数学や論理学の話について面白く書いてて導入の本としてはとても良かったと思う。 これきっかけに数学とかもう一回勉強し直したくなった。
コンピュータのプログラムがとまるかとまらないかを判定できるかという例から始めて、わかりやすく不完全性定理の説明がされている。わかりやすくかいたところで結局難しいので、本気で読む気がある人じゃないとやっぱり理解できないだろう。
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