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Posted by ブクログ
寝る前5分のパスカルを読んで、よりパンセへの見識を深めたくなり、出会う。
前書に比べ、キリスト教義や専門用語などだいぶ省かれ、現代日本の事例に落とし込まれておりとてもわかりやすい。ただし、おそらく簡素化しすぎて大まかに解釈がされすぎているところもあるように感じる。
内容はもちろん前書とも重複するが、より幅広く、少し深く、理解を持てたことに加え、最後の寄稿で、パスカルとデカルトの違い、パスカルの思想が現代社会にもたらす意味合いがとても共感を覚え、刺激を受けた。完璧な自分、一貫性、完成させることにとらわれるのではなく、日々自分も世界も変わるものと受け止め、フラットに新しい取り組みをしていくことに勇気をもらえる。
やはりパスカル、パンセ自体からのエッセンスには学びが非常に多く、前書と合わせて、つまづいた時、凹んだときに立ち戻る書としたい。
Posted by ブクログ
鹿島先生のわかりやすい文体による解説本で非常に好奇心が湧く内容となっており原書を読みたくなった。
特に子供に受験勉強を強いた方が良いかという設問に対して、人間は暇になると人生の虚しさを感じるので、忙しい方が幸せでいられる→よって受験勉強を強いらないより強いた方が良いという説は自分の中で想定してなかったので腹落ちできた(もちろん反対意見もあるとは思うが)。
政治家に鬱がいないのは忙しくて自分のことを考えられないからという話も興味深い。自分もプライベートで色々あり人生辛い辛いという状況であるが、人生1度きりしか無いのであえて自分から忙しい状況を作り出すことで、前に進んでいきたいと思う。そのように思えただけでも読んで良かったと思える。
Posted by ブクログ
『パンセ』本文を読む前にウォームアップ。
人生いかに暇潰すかってことが主眼の一つになっている。
自分はその一つが読書で、それは好奇心に突き動かされていると思っている。
しかしパスカルによれば、好奇心は虚栄心である。僕は虚栄心に突き動かされて読書しているのか・・・?
完全に違うと言い切れないところに、自分への懐疑心が芽生える。
レオナルド・ダ・ヴィンチは好奇心による犠牲者の一人だが、パスカルに言わせれば彼は虚栄心の奴隷だったのだろうか?
そうは思えないけどなー。
その他いくつか気になった点を以下にまとめる。
・「人は精神が豊かになるにつれて自分の周りに独創的な人間がより多くいることに気づく」
→ 僕には「みんな違ってみんないい」という信念があり、それが形成されたのは自分なりに精神が豊かになった現れの一つだと思った。
・人間は目的よりも手段の興奮に重きをおく。
→ パチンコに通う人はパチンコで得る報酬よりも、それを得るまでの過程にある興奮を求める。
生計を立てる目的の上で興奮できる仕事をすることが一つの幸せに生きる解ではないか?
『パンセ』を読むことは人間の本質に迫る良いきっかけになるだろうな!
Posted by ブクログ
東海林さだおが提唱し、鹿島茂が発展させた「ドーダ理論」というのがあるらしいと知った。人の行動・発言はすべて「ドーダ、俺ってすごいだろ」と言うためのものなのだという、身も蓋もない理論のことだそうだ。
SNSをやっていると、書いていても読んでいてもふとしたときに「それ自慢じゃん!」「自慢なのか…?」「自慢に見えてしまうだろうか?」などと自慢センサーが反応することがよくある、のではないでしょうか。SNSに限らず、プロの作家さんの書くような文章でもそういうことはあるし、逆に「こんな大層な内容を書いていても自慢たらしく感じさせないのはなぜなんだろう?」と感服することもたびたびあります。
そんなところからこのドーダ理論なるものに興味を持った私。
東海林さだおさんは『もっとコロッケな日本語を』のなかで、お気楽エッセイ風にそんな人々の営みを観察しながら「ドーダ学」の研究発表(主に事例紹介)を繰り広げている。鹿島茂さんは、『ドーダの近代史』等でこのドーダ学を用いて近代史を見直すことをしているようだ(未読)。
うーん。その中間くらいの読み物、ないだろうか。東海林さだおより真面目に、でも近代史とかまで手を伸ばさないようなやつ…。と思って見つけたのがこの本、NHK番組『100分de名著』のパスカル『パンセ』回(解説が鹿島茂)のテキストです。というのも、鹿島茂は、東海林さだおの「ドーダ学」を継承するにあたって、パスカルの言葉をそれとリンク付けることによって学者としての落とし前をつける、じゃないんだけど、学問ぽさを上げて自分のものにしているようなんですね。それなら、鹿島茂によるパスカル解説を読もう、なるべく易しいのを、ということでこの本にたどり着いたわけです。
パスカルはこう言っている。「ドーダ」の心、つまり「称賛されたい」「尊敬されたい」と願う心は、人間の最も愚かなところであるが、と同時に人間の最も卓越したところ、すなわち「考えること」、の大きなしるしでもある、と。
つまり人間は、人間の理性(考えること)に対して多大なる敬意を抱いているからこそ、理性のなかで優位に立ちたい=尊敬されたいと願わずにはいられない、ということだ。
だから、人間である以上ドーダしないことはできない。鹿島氏は前掲書で、例えば謙虚な態度をとることだって、この謙虚さはドーダということになるとかそういう理論を展開しているらしい。不幸自慢も然り、ドーダなんて気にしてませんドーダも然り、だからもう何をやってやらなくてもドーダなわけである。そしてそれを指摘すること自体も、「私はそれを知っている」という点で優位に立ちたがるドーダなのである。(それに賛同するのもわかってるぜドーダ、反発するのも俺は違うぜドーダ、意味わかんなーいと知らんぷりするのも私関係ないもんねドーダ…と、踊る阿呆に見る阿呆方式でどこまでも「それ自慢やろ!」と言って回るのがドーダ理論というものらしい。ね、抜け出せない。)
ここからは私の感想だが、ドーダをやめることはできないとはいえ、卑しいことではあるのだから、なるべく卑しく見えないようにドーダしたほうが品がいいのかなあ、とまずは考えた。しかしそれもやはり、品がいいだろうドーダになってしまう。そこで気づいたのは、どういうドーダを特に卑しく、または比較的好ましく感じるかは、人によって違うのではないかということだ。例えば直球ドーダを「みっともない」と思う人もいれば、ひねくれドーダを「嫌味なやつ」と思う人もいるだろう。
ということは……みんな自分の良識のなかでいままで通りドーダしドーダされるしかないのだね、結局。「自慢するのが人間だ」ということでした。
で、読む前の目的はそんな感じで達成?されたのですが、「考える蘆」で有名なパスカルの哲学についてもたいへん勉強になったので、以下、備忘メモ。
・人間は常に不幸。なぜなら私達の願望が常にもっと先の幸福を描き出すから。それを手に入れても幸福にはならない。なぜならさらに先の願望を持つだけだから。(足るを知るものは富むとは老子の言)
・労働も、賭事も、ダンスやおしゃべりも、戦争や大遠征でさえもすべてが、人間が自分について考えないための気晴らしである。自分について考えると不幸になる。人間はいつか死ぬから。
・気晴らしの本質は、それを達成したら幸せになれると思い込むことで自分を偽って熱中し、そうでないとあらわになってしまう自分の不幸な状態から目を背けさせることにある。
・↑これはすごい残酷なことを言ってるなあと思った。サラリーマン的に言うと、働いてお金を得たら幸せになれるというのは思い込みで、働かずにお金だけもらっていればいい生活をしているとかえって不幸になる。ということだが、そういうときによく「本当に価値あるもの」として出てくる 「やりがい」というやつすら、否定しているよね。だって、やりがいを感じて熱中している状態のことを、「不幸から目を背けるためにやっている」とバッサリだもん。この視点に立つと、「仕事人間」と「趣味人間」にはなんの違いもない。
・いつか死ぬ運命にある自分のことを考えると不幸になる。だから考えないために「気晴らし」をして生きる。考えることこそが不幸の始まり。しかし!人間は考えるからこそ不幸であると同時に、考えるからこそ偉大なのだ。なぜなら、人間は不幸だ、いつか死ぬ、ということを知っているから!人間は弱い、蘆である。宇宙はたやすく人間を殺すことができる。でも人間は、宇宙が人間より優位であることを知っている点で、宇宙より気高い。宇宙はそれを知らない。このように人間の尊厳は、考えることの中にある。だからよく考えよう。
・…というのが「人間は考える蘆である」の意味するところ(知らなかった)。厳密にはキリスト教思想も関係してくるけれど、だいたいはそんな感じ。
と、いうわけで、こんな本読みましたドーダ!でした。
Posted by ブクログ
パスカルのパンセと言う本の存在を知らなかった。たまたま雑誌の中で紹介された記事からパンセを知り、まずは100分で読める本と言うところで購入。なんとなくわかったような、わかってないような、そんな気になった本である。人は死を考えないために、いろいろな施策をしている、動き回ってると言っていいのかもしれない。常に揺れ動く時代にあって、思考も揺れ動く、何が正しくて何が間違っているかは、その時代によることもそれとなくわかる。ただ真実は人は必ず死んでいくと言う事、それも考えなくは無いのだと、漠然と思う。なんだか救いようがない気もしないでもないが、まだとりあえず生きていく。
Posted by ブクログ
悪の箴言からさらに理解を深めたくて読んだ!
かなり易しく読み解いていく感じで、誰が読んでも何かしら刺さる部分がありそうな本だった。
からこそやや物足りなさはあるかもだけど、フランス哲学初心者の私にとってはかなりありがたかった!
より幸福を追い求めるから人間は不幸なんだって、仏教に傾倒してた私にとってはすごく受け入れ難い考え方だなと思いつつ、妙に納得することがあった
満ち足りているって信じることは幸せだけど、そのために抑え込もうとしてきた嫉妬とか欲望とか羨望とかは向上心の源だったのかもって最近気がついて、まさにパスカルが言っていることに近い気がする
もっと色々読んで理解を深めたくなった
あと最後の解説がめちゃくちゃ良い
デカルトや現代的な考え方とパスカルを比較していてかなりわかりやすくコンパクトにまとめてあった
世界というものに対する謙虚さと諦観を持っていたパスカルに対し、なんでも合理的に解明できるという現代的な考え方はある種傲慢だって、個人的には首肯せざるを得ないなという気持ち
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ビジネス・実用
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