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部下を持つとはどういうことか。人を育てるうえでの心得とは。部下のタイプによってどう接し方を変えればよいか。外資企業トップを歴任してきた著者が半世紀近くに及ぶ自らのビジネス人生の集大成としてまとめた「リーダーシップの授業」。個人のスキル磨きばかりが議論される今だからこそ、忘れてほしくない人育ての本質。
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Posted by ブクログ
・逆境こそ、会社を、人をのばすのである。 ・願望+次元設定+行動計画=目標 ・我以外、皆わが師 ・のびる人というのは、「自責」な人だ。自責が最初、他責が最後という順番が肝要なのだ。 ・結果が出ない理由はそもそも3つしかない。正しいことをやっていない、正しいことをやっているけれどもやり方が間違っている...続きを読む、正しいことを正しくやっているが徹底的でない、の3つだ。 ・マネジャーが考えるのは改善であり、リスクはできるだけ回避する。それに対して、リーダーは改善を行いつつも、革新も目指す。改善は基本的に現状維持。だが、革新とは現状を否定するガラガラポンのことである。 ・「我が社の理念、方向性はどうなんだ」と、わからないときには、まずは自分の地頭で考え、それでもわからない時は聞けばいいのだ。ないとあきらめるのが三流の人。自分で作るのが二流の人。上司や部下を巻き込んで作るのが一流の人である。 ・ストレッチ納得目標:Challenging but attainable 現在の力量の15〜20%ストレッチする必要のある目標 ・管理者とは理(ロジック)の管(パイプ)の人のこと ・人を育てる最も効果的な方法は、任せることである(ドラッカー) ・リーダーは必要なものやことを決める前に、不必要なものやことを勇気を持って決めなければならない ・毎朝職場に行く前に、今日やるべきことを全部、紙に書いてください。それから、そのやるべきことに優先順位付けをして番号を振ってください。 ・やるかやらないかは「会社が潰れるかどうか」「顧客満足に結びつくかどうか」といった基準で判断するといい。 ・部下の心に火をつける「やらなければならないからやる」ではなく「やりたいからやる」という気持ちにさせる ・会社で働く人間はどういうときに仕合せな気持ちになれるか①やりたい仕事をやっている②人から評価、感謝される③それなりの収入に結びつく ・振り返りを楽しみな日にする。改善のための示唆と激励を与える場にする ・優れた人間は自分の強みを知っているが、同時に、自分の弱みも知っている。そして自分の弱みを補う人を周りに配する ・眼に「光」があるかどうかを見よ ・上司は客観的な複眼を持つ必要があるが、基本姿勢としては部下のいい点を見てやる、というスタンスであってほしい。弱みの修正を強制するよりは、強みをのばした方が人はのびるからである。 ・コミュニケーションには3つの基本的目的がある。「インフォーム「エンターテイン」「インスパイア」 ・感情が交じりそうな時は紙に書いてみる
若手のリーダー、これからリーダーになっていく人に向けて書かれている。著者のその他の本と内容は共通する部分は多い。 リーダーが持つべき人間性、考え方や部下への向き合い方がそれぞれ実際の著者の体験から描かれている。
伝説の外資系トップと呼ばれる著者による、リーダー論。理性的で、コミュニケーション能力に優れ、自分に厳しい。その通りであろう。 さて、企業人としての峠を越え、これから人生の終盤戦に入っていく人間にとって、これからこの手のビジネスの教えはどうかみ砕き、応用していったらいいものか。そういうテーマの著作がも...続きを読むっとあってもいい気はする。
*実のところ、めざす方向性がはっきりしていて、右肩上がりだった時代にも、いく度も逆境はあった。そして、伸びる会社というのは、実はそういうときに伸びたのだ。逆境のときにこそ、会社は伸びたのである。そしてそのときに伸びたのは、誰にでもできることをやった会社ではない。簡単に人ができないことを愚直までにやっ...続きを読むた会社が成功したのである。 *危険を冒さない会社、何か新しいものに挑戦しない会社は前進しないということだ。全員が向こう傷を恐れていては、ロクな会社にならない、社会的な存在意義などないといっていい。 *本当に伸びる会社や、伸びる人材は、どういうときに伸びるのか。間違いなく、環境がネガティブ、マイナスなときだ。逆境こそ、会社を、人を伸ばすのである。そもそも経営や仕事、生きることが、逆境ではますます難しくなる。そうすると、選択肢は二つ。難しいところから逃げてしまうか。はたまた、挑んでみるか。ここで、難しいからこそ、やる価値があるのだと気づいた会社や人だけが、大きく伸びるのだ。逆境こそ、成長のチャンスである。それをどのくらい経験したか、あるいは大きな逆境を乗り越えることができたかどうか、リーダーとしてのあなたの力量を大きく左右する。逆境や修羅場をより多く経験したリーダーが強いのは、いうまでもない。 *ビジネスパーソンは自分に問いかけてみてほしい。自分は学びつづけているか。人から、経験から、本から。総じて日本のサラリーマンの読書量は少ない。圧倒的に足りない。ビジネス書を読むという「有用の学」もいいが、哲学、宗教、歴史、文学など、一見「無用の学」と見えるビジネス書以外の本も、ときには手にとり、目にして、心の糧にしたいものである。伸びる人は学ぶ人である。 *日本の会社の99.7%は中小企業である。社員の数からいえば、71%が中小企業だといわれている。そして、中小企業でよく起こりうるのが、年商が20億円、30億円となり、社員数が50人、100人となっていく過程でパタッと伸びが止まってしまうことだ。そういう企業が圧倒的に多い。そういう伸び悩み企業にはどんな特徴があるのか。一番大きな理由は、社長が社員を育てていないのだ。「経営とは人を通じて物事を達成する業なり」である。ところが、人を育てていないために、物事が達成できなくなるのである。だから、いずれ限界が訪れてしまうのだ。 *高い評価を得るリーダーの特徴は、一人ひとりの部下に対する関心度が非常に高いことだ。しかも、短期だけではなく、長期でも部下を見られること。どんなに短期的な結果を出したとしても、部下の将来を考えない上司には上司の資格はない。なにより上司の仕事のひとつは、部下の自己実現に手を貸すことだからだ。部下が仕事を楽しんでいるか。どうすればもっと楽しめるか。自分に向いた仕事を見つけられるか。ちょっとしたヒントでもいい。部下の幸せづくりを助けようとする上司の姿勢は、間違いな部下に伝わるものだ。優れたリーダーは、ヒトに対する関心度が高い。 *人間として活性度が高いかどうか、ということだ。目標意識を持ち、それを行動計画に落とし込み、会社の仕事だけではなく、自分の人生に対して妥協することなくめいっぱい生きようという気持ちは、まず眼の光に出る。また、人生観や心、哲学や考え方が表面に出てくるのである。そして、象徴が眼なのだ。眼に光があるか、輝きがあるか、なのだ。人間というのは、内面が外面を支配する面があるが、外面が内面を象徴するともいえる。実際、元気で前向きに物事を考えている人というのは、眼が輝いているものだ。 *会社の中にあるのはコストのみ。すべての機会は外にある。 *財務諸表の基礎を学べ。現場に足を運べ。
かなり濃い内容だか読みやすく、まとめられている リーダーとして、組織を引っ張っていく人やマネジメントをするポジションの人に、今まで読んだ中で1番オススメする。ぜひ読んで欲しい。 1 サラリーマンではなくビジネスマンに ・サラリーマン:会社に「行く」人。ビジネスマン:会社に「結果を出しに行く」人 ・...続きを読む「結果を出せない人には、三文の価値もない」 2 リスクを取らないことこそ最大のリスク ・挑戦や変化を避ける会社こそ危うい ・逆境に挑戦する姿勢が組織を成長させる ・「伸びるのは逆境の時」 3 挑戦心はリーダーが引き出すもの ・部下が挑戦しないのは、リーダーの責任 ・「部下の挑戦心の欠如を嘆くのは、自分の無能を告白しているのと同じ」 4 地道な努力しか道はない ・近道や楽な学習法に頼っても、本物にはなれない ・「コツコツが勝つコツ」 5 健全な不満が成長を生む ・常に「まだ足りない」と思えることが成長を促す ・「我以外皆我師」 ・『トヨタの敵はトヨタ』 6 社内価値より社外価値を高めよ ・「社外で年収3割増でスカウトされるか」が真の実力 ・「鶏口となるも牛後となるなかれ」 7 上司に人気はいらない ・部下が成長するのは厳しい上司の下 ・「優しい上司に育てられた部下はちっとも成長しない」 8 リーダーは火を灯す人間である ・「人は論理で説得され、感情で動く」 ・トップが情熱を持っている会社は強い 9 名ばかり上司になっていないか ・指示を伝えるだけの上司は「平社員の成れの果て」 ・ビジョンを示し、部下を導くのが本物の上司 10 目標は納得とコミットメントを生む形で落とし込め ・ストレッチ目標と納得目標を組み合わせる ・個人目標は全体戦略とつながっていることが重要 ・「納得した目標は愛着とコミットメントを生む」 11 人を育てる最も効果的な方法は権限委譲 ・仕事を任せられると、人は成長する ・中間報告・ヒントの提供が基本 12 叱るときは人でなく、こととものを対象に ・「8褒め2叱り」が理想 ・怒りではなく、愛情がある叱り方を 13 バッドニュースは早く報告させよ ・悪い情報ほど早く報告させ、報告の勇気を評価する 14 部下が育たないのは、育てていないから ・部下の個性に合わせた育成法を考えることが上司の仕事 15 「畏敬」を勝ち取れる上司が理想 ・「畏怖」され、「敬愛」される ・スキルとマインドが畏怖を生む 16 会議は目的と決定事項を明確に ・目的・時間・出席者・アクションを明示 ・「会議のための会議」はやめる 17 やらないことを決めよ ・選択と集中が重要 ・優先順位をつけて、不要なものは捨てる 18 戦略なき戦術では勝てない ・ビジネスモデル(戦略)→戦術への落とし込み ・「戦略の欠如を戦術では補えない」 19 人材育成こそ経営の原点 ・強みに集中し、スキルとマインドの高い人材を投入することが成長戦略 20 部下のキャリアを一緒に考える ・部下への関心こそマネジメントの第一歩 ・「愛情の反対は無関心」 21 優れた人間は強みと弱みを知っている ・自分の弱みを補う人を配置することがリーダーの役割 ・「実るほどこうべを垂れる稲穂かな」 22 人罪をどう扱うかは組織の品格 ・切り捨てる前に、育成の責任を果たしているかを問う 23 中途採用では「志」と「目の光」を見る ・質問で成長意欲や価値観を見極める ・「目に光があるかどうか」 24 成功に努力は必須 ・「努力すれば成功するとは限らないが、成功者は必ず努力している」 25 正しいものの考え方、多長根の原則 ・本質・目的・根本に立ち戻る習慣 ・「行動が目的化していないかを常に問う」 26 やってはいけない仕事 ・強みが発揮できない、勝てない市場には出るな ・「負ける喧嘩はすべきではない」
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