にごりえ・たけくらべ

にごりえ・たけくらべ

407円 (税込)

2pt

落ちぶれた愛人の源七とも自由に逢えず、自暴自棄の日を送る銘酒屋のお力を通して、社会の底辺で悶える女を描いた『にごりえ』。今を盛りの遊女を姉に持つ14歳の美登利と、ゆくゆくは僧侶になる定めの信如との思春期の淡く密かな恋を描いた『たけくらべ』。他に『十三夜』『大つごもり』等、明治文壇を彩る天才女流作家一葉の、人生への哀歓と美しい夢を織り込んだ短編全8編を収録する。

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にごりえ・たけくらべ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年09月20日

    一葉が漱石・鴎外に比べて(たぶん)読まれていないのは、その文体がハードルだからだろう。かくいう私も、一葉は本書が初めて。長時間移動する機会ができたので(つまり、他に読むものがないので投げ出せない)、挑戦してみた。

    案の定、細部まで追うのには苦労したが、短編なのでとりあえず最後まで読み切る。で、また...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年09月09日

    思っていた以上に、人間のレパートリーが多くて驚きました。貧しさに苦しむ庶民の短編しかないのかと勝手に思っていました。それぞれの短編で、もっと色々な種類の複雑な惑いが見事に人間関係の中に投影されていて、文語体なのも気にならないほどでした。

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    Posted by ブクログ 2017年07月07日

    週間新潮「黒い報告書」シリーズの原点はこれか「にごりえ」、新派が上演しそうな「十三夜」は調べてみると「大つもごり」とともに新派の演目にちゃんと載っている!、そしてこれぞ珠玉の名作「たけくらべ」、一葉の肖像がわが国紙幣に採られたのもむべなるかな、参りました。

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    Posted by ブクログ 2016年10月09日

    貧にまみれた切々とした話だが、不思議に読後に寒々としたものはない。人情が書かれているからだろうか。句読点が少なく、カギかっこもないので読みにくいが、次第に慣れる。音読するとわかりやすい。今はあまり使われないわかりにくい言葉には注解ついているのでありがたい。

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    Posted by ブクログ 2015年10月23日

    文語体の文章が美しく、声に出して読んでみたくなる。一葉の描く明治の女性は、決して幸福ではなく、むしろ眼前に開ける未来は暗いのだが、格調高い文章のせいか、女性の姿がほの明るく感じられる。
    (2015.10)

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    Posted by ブクログ 2014年09月02日

    独特の文体➕江戸言葉と奮闘しながら読みましたが、結果、樋口一葉の大ファンに。鉛筆で句読点と鍵カッコをつけながら、分からない単語は辞書でひいて、何だか外国語の本を読むような作業。意外と楽しかった。各話とも日本らしい、余韻を残す終わり方が良かった。

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    Posted by ブクログ 2013年11月05日

    文章が秀逸。リズム感といい、恰好良さといい。またセンチメンタリズムな展開も見事です。
    一方で解説も合わせて読むと、いかに(樋口一葉自身の状況に照らし、悲しさも織り込んだ)リアリズムに富んでいるかも分かります。

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    Posted by ブクログ 2013年07月07日

    叶わない恋の話ばかり。
    でも、それでも人生は続いていったというところに思いを馳せれば、がんばって生きておかないとな、と思うに至ります。

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    Posted by ブクログ 2012年08月26日

    最初は読みにくかったが、慣れると、流れるような文体に圧倒される。

    今も昔も、男女は変わらないのね、と考えさせられるお話。

    あと、樋口一葉ってちょっと思い込みの激しい女性だったのかな、と思わせられる一文も。

    しかし、樋口一葉は昔の女性にしては相当気が強い方だったんでしょうね。

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    Posted by ブクログ 2012年06月09日

    流麗に縷々として続く文章は、その一筆書きのようなスケッチによって、驚くほど的確に描写していく。

    その言葉の美しさはもとより、因果の説明をかほど大胆に消し去れるとは。
    しかも今から百年以上も前に!

    言葉自体は文語だけれど、内容はほとんど現代小説の、しかもかなり優れたものだ。
    現代の小説は、『夜明け...続きを読む

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