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Posted by ブクログ
どうしようもない人間が下降してあちらの世界に落ちていってしまう作品2編。自分ではダメだと分かっていても、心に不安なことが想起されるとその思念に囚われて悩み、酒に手を出しさらに落ちていく。ダメさを自覚しているから立ち直りもするが、また不安が生じてあちらの世界に落ちていく。町田康はどこか作者を思わせる主人公たちを独特の音楽的な、その実しっかりと統制の効いた文章で描き切っている。下降することへの恐怖。普段は当たり前のように日常生活を送っているが、ふと気を抜けばあちらの世界に落ちていってしまうのではないかという恐れ。そのような感性、人間の弱さへの理解があるからこその作品のように思う。表の世界があまりにも透明になりつつある今、アクチュアリティのある作品であり続けていると思う
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