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短い制限時間内に判断を下す力を試すテストとして話題の「インバスケット」。「締切ギリギリの提案書」「前任者の負の遺産」など、リアルな場面設定で読者の優先順位設定、問題発見力、意志決定力を試し、磨く、厳選された36問に挑戦!
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Posted by ブクログ
会社では長い間、役職を持ちながらも、私の読書対象にビジネス本というカテゴリが無かったせいか、「インバスケット」という言葉は知らなかった。会社の昇進試験に取り入れられているとのことで、何のことやらと多少不安も感じて読んでみたのだが、これは面白い。既に役職ある方も、また今後のキャリアで目指す心意気のある...続きを読む方は読んでおく事を薦めたい。長い間管理職をやった方なら、経験したあらゆる状況に自分自身を置いて、改めて考える機会になるだろうし、部下のいない担当職の方が読めば、少しは労務管理や上から下から板挟みに合う上司の気持ちや立場が理解されるようになるだろう。俄然私は後者に期待するものである。 管理職が仕事を進める上では、毎日全ての時間は判断に費やされる。メールの新着を知らせるポップアップからふとメールを開くと、また上司からの指示が来ている。それも数分前に全く別の指示も受けているのに、瞬間「またか…。」と呟いている自分がいる。それとは別にチャットの未読も気がついたら10件を超え、中に重要な仕事を抱える部下の個別チャット(チーム単位やメンションされないチャットでなく)が含まれている事に気づき、慌てて開けてみると、何のことはない「経費精算挙げました」の連絡。更には何の前触れも説明もなく、数千万の稟議書をあげてくる者。これって、読んで理解しろという事なのか。油断していると、オフィスの遠くの方から他部門の管理職がニヤニヤしながら近づいてきて、「ちょっと相談なんだけど…」。今自分は猛烈に忙しくて、週末の会議に向けた企画書を作る暇も無いのに!だが、役職者自ら出向いてくる事を無碍にも出来ず話を聞くと、これがまたややこしい問題だったり、ついつい頼られた嬉しい気持ちも手伝って、何とかするよ(この時点で根拠なし)、と軽快に返事をする自分がいる。一方、深刻な顔で相談者の後ろで待機する別の部下。一瞬、過去にメンタル不調を出してしまった悲しい記憶が呼び起こされ、表面上は無理やり感半端ない笑顔で「どうした?」の声がけ。スケジュールを開けばテトリスなら全部消えてしまいそうな程にびっしりと予定は埋まっている。中には予定があっても会議招集してくる強者もいて、これは私に「どちらが重要か判断して、参加する方を選んでください」という意味なのか…。耳のイヤホンからは会議のファシリテーターから、「どうですか」の確認が来て、聞いてはいたが考えていなかった事で慌てる。聖徳太子の気持ちが良くわかる瞬間だ。毎月発表される労務管理報告では、今月も残業時間トップ10、不動のスタメンだ。そう、会社では毎日がこれ、全てが止まる事なく同時並行的に動く。私という人間は1人でも、会社には何万人の社員、少なくとも所属組織は数百人の社員や外注業者さんで構成されている。これぞまさに一斉射撃、集中砲火、一点突破の攻撃に真正面から晒される。 本書を読みあくまで架空の主人公だと知りながらも、他人の事とは思えないシーンの連続で、常に自分ならどうする、の繰り返し。本書の読み応えは抜群だし、トレーニング、新書という限られた頁数で要点の理解に特化したものだから内容もかなり安易なもので理解しながらスラスラ読める。実際のインバスケット(試験)は60分20問で内容も複雑かつ、本書のような選択肢は準備されていないから、高難易度と聞く。とは言え、管理職なら誰しも日常的に使っている武器が次々と試されていく流れは、ストーリーと共に非常に解りやすい構成になっている。 全体最適、長期志向、重点集中、対案選択、一段上の視座に立ち、より広い視野が無ければ、仕事ならそう簡単には上手くいかないが、本書はあくまで簡易的にその必要性に触れ、効果的に訓練してくれるものだと感じた。 実際の試験、いや職場は判断ミスが命取り、気を抜くと誤った内容のまま申請を発信してしまい、部下も叱るが、結果は自分のミス。数億、数十億のプロジェクトが失敗すれば責任は自分の所に(責任取らないの?と言ってやりたい管理職も多数いるが)。もし自分が経営者なら、大事な従業員の人生も、社会からの批判も、大切なお客様の信頼も全て一身に受けなければならないのだから、簡単に他人事とも言っていられない。物事の優先順位を正しくつけ、問題の裏に潜んでいる様々な原因の中から真の原因を見つけ、そしてそれを分析して解決策を打って出る。足りない想像力を読書で鍛え、過去の経験や得た知識から状況に応じた適切な意思決定をし、その結果や影響を果てしなく洞察し、自分ひとりでできない事なら組織の人員を動かして活用し、何事も会社に所属するなら全てが自分の仕事に紐づくという強い当事者意識で事に向き合う。 最後にものを言うのはヒューマンスキル。どんなに知識豊富で技術に優れていても、巨大な組織で大きな成果を挙げるためには、人を動かす力が無ければならない。聖人君主とまではいかないけれど、「私は常に諸氏の先頭にあり」、大きくて広い背中を見せ、安心して付いてくるような組織を作るには、人間性に優れていなければならない。周囲から信頼されるには自分も周りを信頼していなければならない。中には変わった人もいるし、怠けている人、嘘ばかりつく人、すぐ他責にする人、飲み会で私の悪口を言ってる人、様々な人がいるのを知りながら、平然を装い、かつそうした人達こそ自分の中で優先的に対応しなければならない事を知っている。 「無心」。管理職なりたての頃にはなれなかった事を思い出す。常に周りに心も仕事も乱されていると感じていた。だが今は違う。会社での私は「無心」だ。何より先ずは会社の存在意義と共に自分があると考える。それ以外には何事にも乱されない。とまぁ、ここまではいかないまでも、随分と昔と違う自分を感じながら、本書のシーンに身を置いて考えて答えは出せるようになったかもしれない。
初めてこのインバスケットというものについて読んだ一冊。本来とは違う形で、ミニ演習形式になっていて、選んだものが模範解答でないことも結構あって、勉強になった。しかも、選ぶならこれだけど、実際の仕事ではできないかもしれないと思うことも多くて、反省させられた。
「インバスケット」とは、未処理の案件が入っている箱。管理職試験などにインバスケット研修が採用されており、設定人物になりきり、業務上起こりうる案件を制限時間内に処理することが目的です。 一般のインバスケットトレーニングでは、最適解を自分自身で導き出すのですが、本書ではやりやすさを重視して、選択形式で...続きを読む回答を選び、意図考える形式になっています。 私は判断力が苦手という自覚があり、予想通りそのカテゴリーの設問はボロボロ。インバスケットの導入本として良い1冊。
・人の仕事の仕方や判断軸、複数のの選択肢から何を選ぶか、ということは 教わることがないため、人の仕事を垣間見てるようでとても参考になりました。 また、毎日の自分の細かい判断はいいのか、悪いのかよく分からなかったりするのですが どう考えればいいか、なぜそれがよいのか、が理由付けされてい...続きを読むるため 日常の考え方の背中を押してくれるように思いました。
通販会社の営業の課長になるミニインバスケット。結論に至るまでの自分の思考のクセに気付ける。アウトプットの練習として良い。
管理者として身につけるべき考え方や行動を事例を通して学べる。例えばリスクマネジメントや全体最適等。私が選択肢を選ぶのに悩んだものが、ミニマックス戦略の考え方。これは、負けたときの損失をいかに減らすかという戦略。「正確に状況が把握できない状態では、プラスを増やす戦略より、マイナス幅をいかに縮小できるか...続きを読むを考えることが有効とされる。」というもの。プラスのことを中心に考える自身にとっては、なるほどと気付かされた。
おさえるべきポイントはかかれていると思う。実践に役立てるように覚える事が大事だとおもうのて、また読み直したい
様々な業務課題に対して、どの対応が最適かを選んでいく流れ。 この課題の選び方が実に現実的で、自分が良く遭遇する内容と似ていたために、集中して一気に読む事ができました。 本の上では最適な解を選ぶ事ができたけど、実際はなかなか上手くいかないので、また同じような課題に遭遇したら部分的に読みなおして見ようと...続きを読む思います。
ケーススタディができるような構成で考えながらよめる。ボリュームも程よく1時間くらいあれば読めるので何回か読んで型を身につけると良さそう。
自分自身の仕事の進め方、癖などを見つめ直すことができる一冊。 インバスケットのルーツは1950年代のアメリカ空軍。 問題ごとの区切りが適度で、隙間時間に読み進めることができる。 全てが目から鱗ってこともないが、 自分の答えが筆者の提示する最適解とずれがある部分に、自分の思考の癖があることに気付かさ...続きを読むれる。 この本を読む人は、手に取った時点で、すでに仕事のプロセスはしっかりした方々だと思う。 その上で、少しの癖を微修正していくつもりで本書を活用することをオススメする。
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