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Posted by ブクログ
8つの物語から成る短編集。一つの物語の文量がちょうどよく、隙間時間で心地良く読むことが出来た。
角田さんの作品は初めてだが、場面は日常によくありそうなものだけど表現がすごい。
印象に残った表現メモ
・白っていうより銀
赤ちゃんの純白さの表現が素敵。赤ちゃんの瞳は「白っていうより銀」で「ビー玉のように澄んでいる」
・福袋
人生を福袋に例えた表現が素敵。
ひょっとしたら私たちはだれも、福袋を持たされてこの世に出てくるのではないか。福袋には、生まれ落ちて以降味わうことになる全てが入っている。希望も絶望も、よろこびも苦悩も、笑い声もおさえた泣き声も、愛する気持ちも憎む気持ちもぜんぶ入っている。
Posted by ブクログ
どれも何かしら得体の知れない何かをふいに得てしまって、さてそれはなんでしょうかという短編集。
色んな種類の福袋だけどどれも「各々もらってよかったなと思えるようなものなのか」といわれると素直に はい とは言い難い。35点くらいの福袋。お話自体はどれもスルッと読める。
三十路突入した女性は読むべきだな。ディティールを味わいやすい気がします。
しかしちょっとさ、解説まで読み終わってから「この解説って誰が書いてんだろうか」と思って振り返ってみたら栗田有起だね!?!?卵町の!!!ヒャーー、この福袋いいモン入ってんじゃん。
※蛇足ですが「卵町」は栗田有起が書いた小説でホスピスが存在するためだけに出来たよそよそしく清潔な町で、主人公はそこで名前しか知らない人を探しながら亡き母を知ったり細々と人の温かみに触れるお話です。梨木香歩好きな人はきっと好きです。是非。
Posted by ブクログ
ひょっとしたら私たちはだれも、福袋をもたされてこの世に出てくるのではないか。
この一文が全てです。
何が入っているのかは分からない。
それらを捨てることも、誰かに押しつけることも、どうすることもできない私たちは、ぶつぶつ言いながらもなんとか折り合いをつけて受け入れるしかないらしい。
ここに登場する人物は、ふとしたきっかけで福袋から取り出されたものと対峙する。
それは、自分がかつて持っていたもの。信じていたもの。欲しかったもの。知りたくなかったもの。
ありとあらゆるそれらを眼前に見せつけられ、彼らは、もう目を背けることができなくなる。
なんてことのない日常を、やっぱりそれらと共に生きていくしかないのである。
そんな気だるい厭世観がどうにも心地よかった。
私の福袋には、あとまだ一体どんなものがはいっていると言うんだろうか。
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小説・文芸
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