無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
優等生の委員長と不良少女の淡い恋。できすぎたシチュエーションかもしれないけれど、すべてはそこから始まった。彼女が自力で自分の人生を立て直すことができたなら、十年後、あるものを渡そう――そして十年が過ぎ、約束の日がやってきた。しかし彼女は姿を見せず、代わりに彼女の夫と名乗る人物が現われる。彼女は三年前から行方がわからなくなっていた。居場所を捜し出そうと考えたとき、協力者として僕の脳裏にひとりの同級生が思い浮かぶ。かつて僕に、ブックマッチの恰好良い火の点け方を教えてくれた男が――。約束を果たすため、ニューヨークの〈暗闇〉から帰ってきた青年が巡り合う少年少女たち、そして最高の「相棒」。『東京バンドワゴン』で脚光を浴びた名手による、約束と再会の物語。
...続きを読むPosted by ブクログ 2012年08月27日
待望の文庫化。「子どもは守らなくてはならない」など、小路幸也がこの作品以後も小説で書き続けている登場人物たちの姿と重なる場面がいくつもあった。解説にもあったけれど、確かに小路幸也らしさというものが詰め込まれた、それでいて少し他の著書とは雰囲気が異なる作品。昔から大好きです。
こんなオチずるい、と単行...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年03月21日
こんなに哀しくて切なくて、それでいてあたたかな物語を小路幸也は書けるのだろう。
10年前の約束を果すため。
ただそれだけのために、委員長はニューヨークから帰ってきた。
けれど相手は約束の場所には現れず、それどころか代わりにやって来た夫と名乗る男は「ヤオ」は失踪中だという。
途方にくれた委員長は、協...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年04月21日
幽霊の出てくる話はあまり好きではない。
怖いのは嫌いというのはもちろん、
なんだか、空間、時間、いろんな壁が取っ払われて
なんでもありになっちゃうから。
だけど、小路さんの幽霊は
「東京バンドワゴン」のサチさんといい
今回の委員長といい、
なんていうのかなぁ、人間ぽくて好き。
とんでもなく切なく...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年01月03日
いろいろ・・・この手の小説も読んだし、こんな感じの映画も観たのに・・・毎回作者の思うツボである。どうしてそうなんだろう。素直すぎるのか(笑)綺麗な話だと思う。幽霊が出てくるというだけでなく、ファンタジーなのだと。誰もが自分の中に後悔を抱えている。それをどう処理するかは自分自身の問題なのだ。生きている...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年06月12日
よくよく考えると、ヘビーな話です。ヘビーな経験をこれでもか!と背中に背負い込まされた人たちばかりが出てくるお話。
なのに、さらりと肌触りがよく、爽やかで、透明感のある切なさだけが残ります。
途中までは、「わー、(フィクションとしては)ありがちー」とか「いやいや、ここまではねーよ」とか思いながら読...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。