哲学ディベート―<倫理>を<論理>する

哲学ディベート―<倫理>を<論理>する

ビジネス・実用
838円 (税込)

4pt

4.0

命の授業から代理出産、売春や尊厳死の是非まで。現代の様々な倫理的問題について主観を排し冷静に議論するうちに、今まで気づかなかった新たな発想が見えてくる。相手を論破する従来のディベートとは異なり、多様な意見を比較しつつ自分の考えを打ち立てることを目指す、討論形式の哲学入門。

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哲学ディベート―<倫理>を<論理>する のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    相手に勝つディベートではない,考えを深めるための哲学ディベートを,仮想的な教授と学生たちの対話として具体的に示した本である.
    他に類を見ない良書だと思う.
    扱われた内容は,いずれも簡単に結論が出ないような問題であり,賛否両側の意見や教授によるまとめの解説も示されている.
    特に安楽死の問題は,ちょうど知り合いの医師の著書にも登場するため,後日比較してみたいと思う.
    論理学者としての著者の立場からも,妙なレトリックではなく論理的に課題にアプローチされている.
    最後に残るのは「公理系」の違い,すなわち価値観の違いであろう.

    0
    2022年08月08日

    Posted by ブクログ

    【目的】:自分に役立つ情報を得る。
    ・<哲学>から出発した<倫理>を<論理>する。
    ・論理的思考法。すべてのケースを想定してみる。2つの要素の組み合わせが二者択一になるのは妥当でない。
    ・普遍的道徳主義と功利的快楽主義。
    ・文化普遍主義と文化相対主義、そして自文化中心主義。
    ・応報主義(目には目を)と人道主義(赦し)。
    ・自己決定権とパターナリズム。
    ・アリストテレスの中庸の道徳。

    #ディベートといっても勝敗を決めたり、他者の意見を攻撃したりするものではなく、また、特定の見解を押し付けるような内容ではないところが、個人的に好きだ。
    #命の授業、犬食、代理出産、死刑、売春、安楽死など、実際の事例から倫理的問題を提示し、肯定意見と否定意見を並べ、また周辺事情等を説明するというスタイルで、物議をかもす問題に対するさまざまな主張・意見をそれぞれ並列的に読むことができて、とても参考になるし、それらを踏まえて改めて自分の考え方を見つめてみるよい機会が得られた。

    08-06

    0
    2009年10月07日

    Posted by ブクログ

    世の中の社会問題をディベート形式で議論する本。賛成・反対の立場が整理されていて読みやすい。

    この本を読んで改めて実感したことは、議論の結論に正解はないこと。それぞれの立場があるから、正解は相対的にならざるを得ないし、定義や論点によって何が正しいかは自ずと変わってくる。議論する際に注意したいことは、論理に欠陥がないことと、自分の立場を明確にすること。

    0
    2021年06月06日

    Posted by ブクログ

    5人の学生が10の議題について討論し、教授が補足・まとめをするという仮想ディベート。
    実際の事件や出来事を取り上げているので興味を持って読み進められる。
    議題は、定番といえば定番。議題に対する肯定・否定両意見も、詳しい人にとっては目新しいものではないと思われる。
    しかし、要点がギュッと凝縮されていて何が論点になっているかわかりやすいので、自分のようなふんわりとしか知らない者にはありがたい。なんとなく知ってるつもりの話にも続きがあって、新鮮な驚きが心地良かった。

    Aさん…文学部
    Bさん…法学部
    Cさん…経済学部
    Dさん…理学部
    Eさん…医学部

    0
    2019年01月13日

    Posted by ブクログ

    勝ち負けを争うソフィスト的なディベートから、知を愛するソクラテス的な哲学ディベートへ!

    そんな言葉が頭をよぎった。代理出産、死刑制度、安楽死などの「現代の〈倫理〉的問題を〈論理〉的に考える」(p.300)ことを目的とした架空のディベートから成る本書は、ともすれば感情的に語ってしまいがちな問題を理性的に考えるための一助になる。

    対話を通じて整理された論点を虚心坦懐に眺めてみると、賛成派・反対派のどちらの側にも一理あることが分かる。いわば真理が分有されているのであるから、いくら議論を尽くしたとしても、「正しい答え」が出てくることはないのだろう。

    倫理的な問題の解決は遅々として進まないのに、科学技術の進展とともに現実だけがどんどん先に進んでいく。この前のめりな現代社会のあり方についても思いを馳せざるを得ない。

    0
    2014年02月28日

    Posted by ブクログ

    命や善悪や真理について友達と話したことないな。
    自分と向き合うことが哲学だと思ってたけど、こんな風に誰かとディベートすることでもっと広い視野で自分が見えるようになるんじゃないかと思えた。

    0
    2013年06月17日

    Posted by ブクログ

    文化・人命・人権・自由・尊厳、それぞれに対して具体的事例を挙げ、学生達がディベートを行う形式で話が進行する。
    読み進めるに連れてそれぞれの問題についての賛否を明確にし、知識を深めていくことが出来る。
    哲学的問題を分かりやすく解説しているので、導入本としてオススメしたい。

    0
    2011年02月13日

    Posted by ブクログ

    『理性の限界』、『知性の限界』、『感性の限界』という限界三部作を書いた高橋先生の著作。『知性の限界』の書評で好意的な中にも「もしかしたら(『理性の限界』の)出がらしかもしれない。」と書いたら「出がらしではないです」とTwitterでコメントされてしまったといういわくもあるのを思い出しながら読んだ。

    本書でも、限界三部作でも使われたディベート形式が用いられている。自身の授業でもディベート形式で進めているというが、きっとこのフォーマットがフィットするのだろう。このフォーマットには、自身の主張やスタンスを明確にせずに進められるというメリットがある。一方、それはデメリットでもある。何となれば、内容としてサンデル教授の『これからの「正義」の話をしよう』の劣化版のように感じることもあった。

    語られたテーマは、「鶏屠殺の授業」「韓国の犬食文化」「代理出産」「死刑」「性犯罪者の権利」「売春」「安楽死」など。こう見ると、哲学とは生命を巡る倫理の話だとわかる。生命も人権も自明のものではない、まずはそこから始めるのかどうかが倫理的には大きな分岐点のように思われる。そして、そこが自明であるとすると、ディベートはちっとも面白くない。「倫理を論理する」とのことだが、果たしてその目的は果たせられたのか。倫理を論理するというためには、ディベート形式ではそこに届かないのではないだろうか。

    0
    2015年03月07日

    Posted by ブクログ

    代理出産や死刑など今日的な倫理テーマを学生達どうしのディベートで本質を論議する。答えがあるようでなく、ないようであるプロセスがこの本の真骨頂。

    0
    2009年10月04日

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