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お寺の閻魔様が動きまわり、公園の池の蓮の花からはお釈迦様が現れる。次々と奇妙なことが起こる町に引っ越してきた青奈の目下の悩みは、子どもができないことと職探し。ある日、質屋で手に入れたオパールの指輪がしゃべり出し…。ときに優しく、ときにシニカルに。家族とは、夫婦の愛とは、そして人生の幸福とは──。不思議な町で暮す人々の平凡な日常を柔らかな文章で描く、新しい大人のファンタジー。「この『黄金の庭』という小説のリアルなところは、まったり、ゆったりしている部分です。(中略)非日常は、まったりとした日常のうえで起こる。すごく小説的でありながら現実的で、小説としか言いようがないものです。(高橋源一郎氏・「青春と読書」2013年2月号より)」第36回すばる文学賞受賞作。あたたかな感動を呼ぶ、新たな才能のデビュー作。
...続きを読むPosted by ブクログ 2013年02月04日
現実と変な世界が不思議と溶け、混ざり合っている物語。
その2つの混ざり具合、その引き合いの出し方がすごく優しくて心地いい。
妙な景色に出会っても、なんの違和感もなく「ずっとそうだった」と自然に受け入れているその感覚が、不思議な浮揚感を醸し出している。
不思議な町で、妙な人たちと暮らすなかで得る、ふわ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年05月04日
仕事を辞め、夫と一緒に新しい町に引っ越してきた青奈の日常を
ゆるゆると描いた本なのですが
面白いのは、普通の描写の中に時折顔を出す、不思議な数行。
たとえば。。。
初詣の帰り道、突如として現れ、いたずら坊主を投げ飛ばす閻魔様。
筆を振り回して通りがかりの人にペンキを塗りたくる、アーちゃんという子ど...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年03月22日
すばる文学賞受賞作。
不思議な事が起こる黄金町に引っ越してきた青奈夫婦。
この町では初詣には閻魔様を詣で、民家の屋根ではしゃちこほこが動いている。
そして謎の存在、アーちゃん。
そんな町のそこここに存在する不思議を当たり前の日常として受け入れている風変わりな住人達との日常が、妻目線で描かれています。...続きを読む
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