福島の原発事故をめぐって――いくつか学び考えたこと

福島の原発事故をめぐって――いくつか学び考えたこと

880円 (税込)

4pt

〈税金をもちいた多額の交付金によって地方議会を切り崩し、地方自治体を財政的に原発に反対できない状態に追いやり、優遇されている電力会社は、他の企業では考えられないような潤沢な宣伝費用を投入することで大マスコミを抱き込み、頻繁に生じている小規模な事故や不具合の発覚を隠蔽して安全宣言を繰りかえし、寄付講座という形でのボス教授の支配の続く大学研究室をまるごと買収し、こうして、地元やマスコミや学界から批判者を排除し翼賛体制を作りあげていったやり方は、原発ファシズムともいうべき様相を呈している〉

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福島の原発事故をめぐって――いくつか学び考えたこと のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    山本義隆氏の本を読みたかった。
    探してみると、本書が見つかった。
    薄い本である。しかも原発に関する書である。
    今まで私なりに原発や核兵器に関して、本を読んできた。
    氏の原発に対する考え方を知りたかった。浪人生時代を思い出し、あらためて生徒になった。
    先生の言葉を聴き逃すまいと、一文一文ゆっくり読んだ

    0
    2018年06月09日

    Posted by ブクログ

    誠実な思考。その積み重なり。
    ひとことを導き出すために、多くの言葉が選ばれていることがわかる。
    「特別にユニークなことが書かれているわけではありません」と著者がいうとおり、書かれていることは、すでによく知られていること。
    それだけに、著者の論の進め方は、説得力がある。

    0
    2012年02月17日

    Posted by ブクログ

    3月11日の大震災、その後の福島の原発事故が発生し、いまだ自分の
    中でもやもやした感情が残っている。
    この著者は、今回の原発事故は科学技術幻想の肥大化が招いたものだ
    と指摘する。科学技術とは、技術者が経験主義的に形成してきたもの
    だが、原子力は純粋な科学理論のみに基づく点が異なり、それが人間
    のキャ

    0
    2011年12月30日

    Posted by ブクログ

    アルファブロガー池田信夫氏が「残念ながら読んではいけない本になってしまった、、、」と書かれていたので、政治的なことで山本先生もつい力が入って過激で刺激的な文になってしまったか、と思っていた。
    が、池田氏が駄目出ししていた「正気で書いているのかどうか疑わしい。」という表現。苦笑を誘うような部分である。

    0
    2011年09月01日

    Posted by ブクログ

     著者があとがきで断わっているとおり、とくに新しいことが書かれているわけではないのかもしれない。しかし、これまで「進歩」の名のもとで語られてきた自然支配へとシフトした科学技術の進展と、それに乗じた軍事技術の開発と一体で、かつ利潤のために不正と不公正を生まずにはおかない資本主義の発展との延長線上で、福

    0
    2011年09月01日

    Posted by ブクログ

     さすがに、学究の分野に進めばノーベル賞級の研究者といわれるだけあり、客観的で、説得力のある著述だ。

    0
    2012年05月21日

    Posted by ブクログ

    福島出張のお供にチョイスしました。
    「福島の」とついてはいるものの、中身は日本の潜在的抑止力としての「核」としての原子力への取り組みからはじまり、誰も制御できないものになっていった過程、そして日本がアジアに、そして世界にどのような態度を示していくべきなのかということを訴えています。
    福島にいる人々は

    0
    2011年12月23日

    Posted by ブクログ

    原発がなぜここまで推進されてきたのか。不安視する声が聞こえてこなかったのか。そんなことが分かる内容です。結果として誰にも止められなくなってしまっていると感じます。

    0
    2011年11月09日

    Posted by ブクログ

    かっては日本物理学会を100年推し進める才能と期待され、現在は科学史著述家として活躍されている山本義隆さんの書下ろしです。
    戦後、アメリカで提唱された「原子力の平和利用」を、当時の総理だった岸信介が、日本で国策として始めたのは、必ずしも将来の電気需要を見込んでの判断ではなく、核兵器保有国としての将来

    0
    2011年09月16日

    Posted by ブクログ

    山本義隆 「福島の原発事故をめぐって」 将来に負の遺産を残さないために脱原発を行うべしの論調。

    著者の主張「原発周辺の住民に対して、原発という未完成技術の発展のために捨石になれという権利は誰にもない」


    著者の主張に同意するが、これまでの原子力政策を否定し、脱原発を実現すると、安全保障や外交面で

    0
    2020年02月07日

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