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もはや単なる輸出では勝てない。新興国の巨人が先進国に攻めてくる前に、新興国市場を攻略せよ。全世界的ベストセラー!! 世界トップ3の経営思想家(2011年Thinkers50)が、豊富な企業事例を交えて近未来の競争のルールを提示する。画期的な新戦略コンセプト「リバース・イノベーション」の唯一の原典。
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Posted by ブクログ
「リバース・イノベーション」という概念、たぶん日本で有名になったのは、ハーバード・ビジネス・レビューでGEのケースが紹介されてからだと思いますが、本書を読んで、GE以外にも多くの事例があることを知り参考になりました。本書の前半はリバース・イノベーションの理論的な側面と、やりきるための組織、人材的な留...続きを読む意点が記述され、後半は色々な業種に属する企業のリバース・イノベーション事例が紹介されています。 後半の事例集を読むだけでも非常に示唆に富んでいますが、著者も強調しているように、リバース・イノベーションはそれをやりきるのがとても難しいと思います。つまり先進国企業(例:日本企業)がホームカントリー(例:日本)でイノベーションを起こすのと比べて何倍も困難である。それをやりきるためには、本社と現地法人の連携と分業、通常のプロジェクト評価とは違う軸での運営ができるか、など組織面での課題が大きな壁になります。そのため本書を読んで逆に思ったのは、グローバル企業の競争力は、リバース・イノベーションができる組織かそうでないか、によって判別できるということです。 そして日本企業全般を見渡したときに、これができる日本企業はどのくらいいるだろうか?おそらくかなり少ないのではないかと懸念をしました。しかし日本企業と比較的似ていると言われるドイツ企業でもできるのであれば日本企業にできないことはない、チャレンジあるのみ、ということで、本書を読んでリバース・イノベーションの理解が深まると共に、これをやりきることで日本企業のグローバル競争力も絶対高まるだろうなと感じました。
途上国の課題解決に重要な視点を与えてくれる。「優れた日本の技術を売る」では、きっと失敗するのだろう。彼らの課題解決を先に考えて組み立てていく必要があるということ。
先進国の多国籍企業の視点に立ち、新興国市場向けに顧客ニーズの把握、ゼロベースからの製品開発、バリューチェーンの構築を進め、最終的には先進国市場のニッチを突いたり、先進国市場製品にとって替わる製品となる、新興国から先進国へ、市場や技術成熟の川下から川上へ逆流するイノベーション。 まさに今の日本のデジタ...続きを読むル家電の苦戦をイメージしながら、読み進めました。 なるほどと納得! このリバース・イノベーションというコンセプトの、バーノンモデルとイノベーションのジレンマとの整合性および発展性に期待したいです。 さらに、顧客ニーズを深く理解することと、経営資源の重要性の2点について、改めて重要アイテムであることを実感させてくれます。 そういう意味では、基本の重要性にも気付きを得ることができる。 名著の予感がします。
『グローカリゼーションは、国境を越えたマイナーチェンジには対応できるものの、富裕国と貧困国のギャップを解消するまでには至らない。 ほとんどの場合、富裕国向けに設計した製品をただ持ち込んだり、微調整したり、コスト削減のために二、三の機能を省いたりする程度で、これでは中国やインドで急に大ブレイクする製...続きを読む品は生まれない。 10ドル使える人が1人いる市場と1ドル使える人が10人いる市場との基本的な違いに対処しようとするのであれば、もっと変革をもたらす何かが必要となる。』 読みやすく、シンプルで、実践的。 具体例も豊富で説得力もある。 自国での先進国的成功体験に漬かりきった企業への痛烈な警告に聴こえるなぁ。 ここで言われているLGT(ローカル・グロース・チーム)を組織化できる企業風土があるかどうかが、成功出来るかどうかの試金石なんだろうなぁ。
現在のグローバル市場が、先進国で生まれたイノベーションを新興国向けに単にカスタマイズ(多くの場合品質と価格を落と)して展開する「グローカリゼーション」のアプローチだけでは太刀打ちできない、新たな競争ステージに入っていることをふまえた経営戦略と、その実践のための方策をまとめた一冊。 筆者が主張するリ...続きを読むバース・イノベーションでは、先進国と新興国の間にある「5つのニーズのギャップ」に着目し、新興国ならではのニーズにフォーカスした製品・サービス、ビジネスモデルを一から開発することを提唱する。そして新興国で成功したモデルが、先進国のニッチ市場、さらには主要市場にまで「さかのぼる」ことで、既存製品・サービスを凌駕することも可能であるという。 新興国の市場に「ブルーオーシャン」を発見し、そこでの成功モデルを「破壊的イノベーション」として先進国市場に持ち込むというふうに捉えることもできるが、それは筆者の理論の一つの側面に過ぎず、リバース・イノベーションのスコープはより広範囲にわたっている。具体的事例も豊富で、実践的ガイドとしても使える良書。
「あ!そこ!?」思わず唸る課題発見の実例が充実した一冊。 特に新興国をマーケットにした場合、今あるものをカスタマイズすれば売れるという発想では通用しないという事が痛いほど腹に落ちる。 携帯型心電計開発の背景(電力供給の不安定、設置場所の制約、暑さ・誇りなど設置 型心電計が通用しない) PC用マウ...続きを読むスが実は操作性の拡張よりも、 中国都市部ではアパートのとなりの部屋の マウスの干渉を受けて止まる事の克服こそ が重要だったロジテックの戦い バングラデシュのコレラ脱水症状解決のた めに開発されたゲータレードの事例などなど。 基幹回線網を個人までつなぐ最終段階がなければ通信インフラは利用されない「ラス トワンマイル」の概念や、イノベーション を標榜する組織に対する評価制度のカスタマイズなど大変勉強になりました。
製造業を始めとする大企業が新興国において、苦戦を強いられる状況が何故起こるか。新興国で成功を収め、且つ先進国市場において波及効果をいかにもたらすか。リバースイノベーションの代表的な成功事例を基に、非常に理解しやすく記述している。 終章の纏めはこれからの会社人生において、幾度と無く読み返していきたい。...続きを読む 新興国市場は先進国のプレモデルではなく、先進国市場に通用していた論理(dominant logic)をそのまま適用する事では成功に至らせることはできない。 新興国市場のニーズ(その地域の生活習慣、文化、マインドも含め)を肌でダイレクトに感じ、支配的論理を取り払い、白紙状態からロジックを形成する事が成功への第一歩であり必要条件である。 自分の会社も東南アジアをはじめとする新興国市場において他国の巨大企業、現地企業に水をあけられている。上記の事を念頭に置き、リバースイノベーションの実践を実施していきたい。
ハイスペック製品をハイエンド市場に売ることに慣れてしまっているマーケティング担当者、ハイスペック製品をハイエンド市場のために開発に慣れてしまってる開発担当者には、グサっと来るか何も響かないか両極端に評価が振れる本だと思う。 どこに市場があって、どこでイノベーションを起こすかの感度があるかないかは企業...続きを読むの生死を決めるポイントになり得る。
第一部でリバースイノベーションの概念を簡潔に説明し、続く第二部で事例を次々と説明することで概念の理解を促すという構成が良かった。とても読みやすい。 途上国のニーズは先進国のニーズとはかけ離れていることや、途上国では超割安価格でそこそこ良い性能を持つ製品が求められていることなどは、本書から学んだ重要...続きを読むなことの一部である。そして、これらの主張から「ファクトフルネス」の内容を思い出した。世界の中心は欧米からアジア、アフリカに移っていくという同書の主張はリバースイノベーションの重要性を支持すると思う。一方で、同書は世界の大半が極度の貧困から既に抜け出しているとも書いている。本書が書かれた時代や、本書が参考にした事例が起きた時代はすでに10年以上前であることを踏まえると、本書を活用する前には、世界の見方のアップデートが必要であると思う。 本筋ではないが、学習について説明責任を負わせるという教訓は印象に残った。不確実性が高いプロジェクトでは、計画遵守や財務指標についてリーダーに責任を負わせるの合理的ではない。しかし、フリーパスで良いわけではない。そこで、例えば、統制の取れた実験を行ったか、迅速かつ低コストで学習したか、学習結果に基づいて適切な意思決定を行ったか、その過程で仮説を精緻化できたかを評価することが重要。
得るものが多かったというよりは思考が整理されて、自分の目の前の事象と対比して考えさせられることが多かった。
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リバース・イノベーション
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ビジャイ・ゴビンダラジャン
クリス・トリンブル
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